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ひねもす ちはやふる

HN福ら雀による、漫画「ちはやふる」に関する思ったことのつれづれ考察。 基本的に、否定より現状肯定、貶すより良いほうに捉えることをメインのスタンスとしています。感想より分析が好きです。 支部もやってます↓ http://www.pixiv.net/member.php?id=11693593

BE・ LOVE 13号 ちはやふる 183首 あらすじ・感想

いきなりですが、娘が関ジャニ∞ファンです。

ニセ明さんという謎のアーティストが提供した曲「今」を、録画してあったMステで一緒に聴きました。

その歌詞が、私感ではありますが、今の太一にぴったりで・・・!
まだ歌詞検索しにくいので、ちょっと載せてみますね。

***

いつまでもここにいたいけれども 旅立つ夢を見てしまったことを
あなたに祈り捧げるよ さよならまたいつか会うまで
夢を見たから胸のなかから手を伸ばし君の肩を叩くから
いつか目の前たどりつけたらくだらないことで笑いあえるかな
未来を創る 今 今 今

風が今強くなる 日が落ちるその前に
君の声思い出したら さあ時に乗る

夢を見たから胸のなかから手を伸ばし君の肩を叩くから
いつか目の前たどりつけたらくだらないことで笑いあえるかな
未来を創る、今 ほら

夢の中から水の底から手を伸ばし君の手のひら繋いだ
いつか目の前たどり着けたら苦い思い出を笑える頃かな
未来を超える

未来を超える 今 今 今
ほら 今 今 今

***

どのあたりが太一っぽいのか、「そう思う!」と思われた方も「全然わからん…」な方もいらっしゃるかと・・・そうしたらすみません(^^;)

私は
夢の中から水の底から手を伸ばし君の手のひら繋いだ
いつか目の前たどり着けたら苦い思い出を笑える頃かな
あたりにぐっときました。

まずはあらすじ、言ってみますね。


***以下、183首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。

《 》は感想です***



「一部分だ どんなにかけがえがなくても」

そんな原田先生のモノローグとともに、太一を見つめる太一の母、太一の母を見つける菫ちゃん、という場面で終わった前回。

今回も扉絵はなく、菫ちゃんに気が付いた太一母より。


「あら?あなた――」と声をかけられた菫ちゃんがとった行動は、両手をひろげて後輩を庇うこと?!

その反射的行動に、怒りマークをうかべる太一母、とまどう後輩、あせる菫ちゃん。

ごまかそうとする菫ちゃんに、

「あなた 私の連絡先知ってたわよね
 相変わらず長くて見てられないわ この試合終わったら連絡して
 かるたどころじゃないのよ 連れて帰るわ」

と告げて去る太一母。

《「連れて帰る」という相手の意志を気にしない、幼い子供に対するような言葉が気になります・・・》


「だれですか?あれ」
「花野先輩知ってる人?」
「お母さんだよ 真島先輩の…」
「えっ」
「あっ似てるっ」
「そーいえば似てるっ」

「あら?あそこにあったファミレスが 閉まってる・・・
 ほかにカフェは・・・」

1年前の記憶をもとに時間をつぶせる場所をさがす太一母。

「真島先輩のお母さん!」

そこに走ってきたのは菫ちゃん。

「このへんにはもうカフェとかないです」
(かるた会館周りは、本当に住宅地ですよね・・・)
「えーと茗荷谷のほうにあります。ご案内します。
 私とお茶しましょう!」

と、びっくりな大胆提案・・・

落ちる無言。

「タクシー!」と手をあげた太一母に、

  う・・・やっぱりダメか
  そりゃそうだよね・・・

と肩を落とす菫ちゃん。

ところが、

「どうしたの乗らないの?案内してくれるんじゃないの?」

と意外な回答が。

「どこでもいいからカフェのあるところ・・・
 あ もしかして桜山荘って近いのかしら?桜山荘までお願いします」

  セレブ・・・!!セレブ・・・!
  (菫ちゃんの心の叫び)  

 《椿山荘のある目白と新大塚はそこまで近くはないけど、
  府中からの距離感考えると近いかな》


一方、太一VSエロム先輩は太一が押している。

 くそっ 名前なんだっけ・・・
 こいつだれなんだっけ・・・
 去年の夏 ほんとにこいつと当たったんだっけ

 近くしか見てない
 分かれ札も自陣から行ってる
 敵陣は狙いにない

 守りがるただったっけ?

去年の全国大会団体戦では、B級だった太一のほうが一線ひかれて舐められていたのに、真逆な展開。

 『忘れたころに 狙え』

名人からの教えを忠実に実行する太一に自陣を抜かれ、唸るエロム先輩。

 去年はもっとちゃんとあったんだ
 熱意が
 わかりやすい勝ちへの執念が


一方、太一。


 周防さんから 教わったものを試そう
 
 それ以外はどうでもいい

 名人を目指す人たち相手にできるかやってみよう





会場の外の見学スペースでは、瑞沢の後輩たちが先輩探しておしゃべり。

「ちょっとうるさい」
「あっすみません」

注意したのは猪熊さん。

「大事なところなんだから静かにして アリさんの声で話して」

「アリさんの声・・・」
「あっなんか懐かしい」

《日ごろ子供とずっといると、子どもへの話し方になっちゃう時があるんですよね、猪熊さんらしくてほほえましい・・・》


  残り 桜沢さん7枚
  綾瀬さん 8枚

  このシーン――
  どっちに傾いてもおかしくない

  おかしくない
  私にはそう見える でも
  桜沢さんにも そう見えてる…?


呼吸が乱れてきた桜沢先生。
そこに休止をいれて立ち上がり、ストレッチをする千早。

「失礼しました」と直った千早は、ぴっと伸びた背筋に。

以前、「姿勢を保ちなさい」との千早への注意が、きちんと血肉にされていることに眼をみはる桜沢先生。


  取ってるとわかる

  抑制がきいている

  高音が4オクターブでる歌手が
  2オクターブで歌うような


千早が飛ばし、取りに行った札を、にっこり笑って差し出してくれる原田先生。

その笑顔越しに、

『速く取るのをやめなさい』

そういわれた日を思い出す千早。

《かなり昔の伏線がここに・・・!調べたら、コミックス5巻・第29首でした。
 原田先生は「クイーンになるためのかるた」を教えようとしての言葉でしたが千早は迷走、A級になって初めての大会で、金井桜さん相手にその意味を身をもって知るのでしたよね・・・
 千早、しっかり成長してるんだなあ・・・》

 どうしていいか わからなかったけど
 いまは 力が溜まっていくのがわかる

《ここの千早の瞳、凄みがある・・・!》

 一枚一枚 札に合った取りをすること
 相手が自分を上回った取りをしたらもうしょーがない

桜沢先生も自分に気合を入れる。

 集中

 よく聞いて丁寧に私の取りを
 綾瀬さんが絶好調でも

 この試合 先に0枚にできる

 私の取りを

背筋をのばし、居住まいを正す桜沢先生につられてピシッとする千早。

良い姿勢を血肉にしている・・・ようで、まだまだ・・・

 たくさんのものをもらったけど

 先生じゃない

 私は 生徒じゃない


 1枚を1ミリをともに追う 挑戦者だ


そして――

東京文京区 桜山荘では、太一母VS菫ちゃんの対戦?が・・・


  私これまで
  この世で一番怖いのはパンダ目に気づかないことだったけど
  いまならわかる

  一番怖いのは「笑ってない好きな人のお母さん」

真っ青に震える菫ちゃんでしたが、そう思ったところで、「好きな人の」と自分が思ったことを振り返り・・・頬を染める。

そして何を口にするかと思えば・・・

「お・・・お母様も 学生時代はおモテになられたんでございますでしょうか・・・?」
「は?」
「あっ す すみません だって先輩とお母様そっくりで
 あっでもお父様のほうが似てらっしゃるとかですかね?」
「……太一ってモテるの?」
「そりゃあもう!見てくださいこれ
 バレンタインのときの写真これですよ
 あとなぜかホワイトデーも!
 誕生日は「太一杯」が催されるくらいで
 クリスマスもすごくて」

と立て板の水の菫ちゃん。

それより菫ちゃんのスマホの「♡真島先輩♡」フォルダに言葉もない太一母。

「私もうフラれちゃったんですけど このフォルダは消せなくて」

とさらりという菫ちゃんに、元に戻る太一母。

そこへアフタヌーンティーの三段皿!

椿山荘、もとい桜山荘のアフタヌーンティー、一度だけ行った事がありますが、可愛くて美味しくてすごいんですよね・・・

「キャーッ♡♡写真撮っていいですか写真」
「あーもう若い子はみんなインスタ映えばっか気にして」
「お母様は撮らないんですか」
「撮るわよ」

「どうせ太一の写真もこのケーキの写真みたいなもんなんでしょ」

菫ちゃん、一瞬真顔に。

「お母さんの写真も撮っていいですか?」
「は?なぜ??」
パシャ
「へへ」
とった写真を真島先輩フォルダにいれる菫ちゃん。

「ケーキの写真は自慢したら消しちゃうけど
 先輩のフォルダは もしまちがって消しても 消えない・・・」

「私にとってたぶん この恋が 人生で一番 きれいな恋になるんです」

じわりと潤んだ涙に、パンダ目を気にする菫ちゃんも可愛いです。

真摯な菫ちゃんの表情に、毒気をぬかれる太一母。

 先輩は 自分になりたくてがんばってるんです

去年の菫ちゃんの言葉を思い出し。

「あなたはちゃんと あなたになってるのね・・・」
「え?」
「太一は・・・」
  
  私は・・・

席を立つ太一母に、太一を連れ戻しにいくのかと焦る菫ちゃん。

「待ってください まだです 先輩まだ勝つからまだです ケーキももったいない・・・

 お母さん 邪魔しないで・・・」

「知らないわよ ゆっくり食べれば
 私は私の好きにするわ」

立ち去る太一母に、スコーンをふたりぶん泣きながらほおばる菫ちゃん・・・



食べ過ぎお腹で焦ってかるた会館にかけつけた菫ちゃん。

瑞沢1年に声をかけるも、戻ってきていると思った太一母は戻っていないもよう。

「真島先輩のお母さんは?」
「真島先輩なら勝ちましたよ」
「そうじゃなくて・・・」
「西田先輩も勝ったんですよー北央の人に」
《ヒョロ君、将来の義弟に負けちゃったんですね・・・》
「それどーでもいいし」
「なんだと花野・・・」
「あとは綾瀬先輩が・・・」

指し示す方を見ると。

1-2

次取れなかったら運命戦・・・?!

《札を分けてあるのか、パッと見どちらが2かわからないので、ドキドキしますね・・・
 次をみると桜沢先生が2枚とわかります》

次、何が読まれたのかはわかりませんが、超速で敵陣の札を払った千早が、自らの1枚を送って試合終了。

そのまま熟睡する千早・・・

会場を出た桜沢先生に、お茶やお水を差しだす富士崎部員。

「ありがとう」と手にして一気飲み、その後ペットボトルをベコベコに握りつぶすほど、額に青筋がたつほど、悔しそうな桜沢先生・・・

翠ちゃんを抱っこしなおした猪熊さんが桜沢先生のほうへ。

「今日の桜沢さん 120パーセントだったわね 強かった・・・!」
「仕方ないわ 100パーセントしか出してない綾瀬さんに負けちゃ」
「もっと上げてくわ」
「そうね 私も」
「練習 いつ来る?」
「来週にでも」

《同年代のライバル、大応援です。》

次に会場から出てきたのは理音。

理音はユーミンと運命戦に・・・

「か・・・勝ちました・・・ぎりぎり・・・おなかすいた・・・」

まるでヒョロ君のような人相に様変わりの理音に、さすがの真琴先生も戦慄。

(一方北野先生はユーミンを「おしかった!運命戦はしようがねえ来年はすぐ来るさあなあ」と鼓舞。やはりいい師弟です・・・)

「肉まん君も勝ってるじゃん そんな本気じゃないとか言っといて~」
そう千早に言われ、
「うっせーな普通だよ」
と返す肉まん君。

肉まん君のまなざしの先には、太一。

  勝つ
  できるだけ
  真剣勝負をしてるあいつのそばにいる

ところが・・・

「よろしくね♡」

次の対戦相手は、原田先生・・・

《映画での、原田先生に肩組まれてつれてかれる肉まん君、思い出します・・・》

次の理音は、金井桜さん?

千早は、なんとりりかちゃんとひさしぶりに対戦。

太一は、北央の瀬多百太くんが相手。

肉まん君に負けてしまったヒョロ君は応援団に。

 『うちで一番感じがいいのは百太だあ
  須藤さんに失礼なこと言ったやつ 叩きのめしてこいー!』

太一の瀬多くん感は

  身体がよく動く・・・軽いなー 耳もいい

  いいよな"感じ"のいいやつは

「生れつきと環境です」と言っていた名人を思い出す太一。

  環境はおれだって悪くなかったはずなのに

  なんで 耳 悪くなったのかな

母がキッチンにいるリビングで、中学受験のために、耳にイヤホンをつけて勉強(ヒアリング?BGM?)していた小学生の頃を思い出す太一・・・

そんな太一の瀬多くん対策は。

 ものすごい速さで攻撃されると 防御本能が働いて動けなくなる

『百太の動き止めて 戻って 取った』
太一の動きに驚くヒョロ君。

 どうでもいいと思いながら
 息の根を止めてやる とも思う

たらり、と汗のたれる瀬多くん・・・


そしてとっぷり日も暮れた頃。
ようやっと理音のおにぎりがかるた会館近くに。

道に迷った富士崎1年をかるた会館まで案内したのは、模試帰りの机君とかなちゃん。

おにぎりを食べまくり、3個啓くんが食べてしまった分を足りないといいながら、なんとか復活した理音。

大任を果たした啓くんがほっとして
「つぎ何回戦なんですか?」
と聞くと・・・

「え?」
「準決勝?」

対戦カードは、チョコ千早VSおにぎり理音。

日が暮れて、外が寒くなる11月。

  そういえば真島先輩のお母さんどこへ・・・(菫ちゃん)

  千早ちゃん がんばって 真島部長も
  《まだ部長なかなちゃん♪》

そんな女子に

「女子は中に入ったらいいよ おれらはここで」

と告げ、太一をともに見つめる机君、肉まん君

 真剣勝負をしてるあいつのそばにいる

『とうとう対戦 須藤さんと』

 真島が 苦しかった日を いまを

 いつか笑って話せるとしたら おれと机君だけなんだ



■14号(7/1発売)に続く■



エロムと太一の2回目の対戦、いろいろ真逆で印象的でしたね。


2年:団体戦でこその自分の強さを自覚したばかりの太一、「攻めがるた」
3年:チームもなく、チームTシャツでもなく、個人で参戦している太一、「守りがるた」

「名人を目指す人たち相手にできるかやってみよう」という太一のモノローグ(ふきだし)、一連のふきだしなしのモノローグと不思議なバランスです。

もしかして、これは後から付け足されたネーム・・・?

なんて、妄想かもしれませんが(^^;)

太一の意図は、わざと少しずつ小出しにされている気がします。
そして今回わかったのは、太一はいま迷いないようでいて、「迷っている」ということ。

これまでずっと、「かるたを大好きな人たち」と並びたとう、超えようと思って歯を食いしばって頑張ってきた太一。

千早への恋が動いたこと。
「かるたが好きじゃない」という目を背けていた自分の気持ちに気が付いてしまったこと。
名人のかるたを学べたこと。

等々から、いまは真逆に触れているということなんでしょうか。

肉まん君と机君が、「いまの太一は苦しいんだ」とわかっていること。
そして、「いつか笑い合って話す日が来る」ことを願っていること。

それがもうとても涙腺にきました・・・

太一、引き続き要注意です。


「きれいな恋になるんです」菫ちゃんも可愛かったですね・・・

自分より相手の幸せを願える恋、まるで人魚姫のようで、「菫ちゃんにとって」のみならず、世界でも一番かもしれないほどの、「きれいな恋」だと本当に思います。

だからこそ、次は「菫ちゃんが幸せになる恋」をしてほしい。

呪いの解けた太一が、菫ちゃんに気が付いてくれてもいいな、と思います。
菫ちゃんが一番そうならないことをわかっている気もして切ないし、話の展開として難しいかもですが・・・

さて、次号こそは発売日UPを目指して。

拍手[10回]

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BE・ LOVE 12号 ちはやふる 182首 あらすじ•感想

びらぶ12号そのものは発売日に手にしていたのですが、いろいろな荒波にざぷーんと揉まれてしまいました( TДT)


今号を読んで最初の感想は、
「良かったー!」(須藤さんが取り合わなくて)
次に
「良かったー!」(西日本サイドで新が出てきて)
そして次に・・・

「村尾さん・・・」

でした。

東日本ではベテランにスポットライトが、西日本ではまた別の視点が。

後半は原田先生の独擅場といった感じの、今回も読み応えたっぷりの号でした。




***以下、182首のあらすじ&感想(ネタばらしあり)となりますので、ご注意ください。

***



今回は扉絵なし。

前回の太一から須藤さんへの挑戦状に対して、以前須藤さんが千早にもらした
「須藤さんの夢(かるた協会会長になったらおもしろくね?)」
がリフレインされます。

それに対しての太一の
「先に負けた方が競技かるたをやめる」
という賭けの提案。

千早は考えより先に身体が動いたといった態で、太一をとめます。

「だ だめ太一 そんなのはしちゃいけない賭けだよ」
(大事なことは2度いう)

「うっせえ綾瀬」

それをさえぎったのは須藤さん。

「どうせ攪乱するための作戦だろ ふざけんな 乗んねーよ」

ほっとする千早。

とめたときの千早の視点がどこにあるかは定かではありませんが、
読者としてコマ割りを見ていくと、太一に目線があるように思えます。

この「ほっ」は、須藤さんの夢がさえぎられなかったことに加え、太一の読めない行動が実現に至らなかったことへの安堵もあるのかなと思わせます。

太一は千早の行動に少し目を見張っていましたが・・・相変わらず、真意は読めません。


その様子を疑問に思い、
「なんなんだ?真島 どうしたんだ?綾瀬ともなんかずっとギクシャクしてるよな」
と口にしたのはヒョロ君。

対戦相手の肉まん君は口をつぐむばかり。

ヒョロ君は自分で、かつて富士崎の合宿で
『真島は綾瀬がそばにいないほうが強いと思う』
と口にしたことを思い出し、動揺。

そこに、
「人のことはどーでもいいだろヒョロ」
と味方するようでいて、
「負けねえからな たとえおまえが 未来の”お義兄さん”だとしても」
とさらっと攪乱する肉まん君(笑)

でもヒョロ君もまんざらでもなく攪乱されていてハッピーな感じです。


太一の対戦相手はエロム先輩。

こちらの攪乱合戦は

エロム「受験生なのになにやってんの?」
太一「大学で彼女できました?」

太一の勝ちでした・・・

「相手にすんな」との真琴センパイの言葉をよそに
「心配すんな。おれくらいになるときれいな男子でも女子と思い込むことができる」
という意味不明?!な返し。

きれいな男子=太一のことなのでしょうから、この後これが何かの伏線になるのか単なるネタなのか・・・

気合入れて普段より髪を巻いてきたのに1回戦負けしたヨロシコは号泣。

が、猪熊さんから翠ちゃんを預けられて泣くどころではない状況に。

くりんとしてほっぺぱつんぱつんで、髪の毛もしゃもしゃな翠ちゃん。
このリアルな赤ちゃんの描き方はさすが末次先生です。

翠ちゃんを預けた猪熊さんは会場へ行くも、本番の空気に感電し、扉の向こうにはとどまれず・・・かるた会館の外から窓越しに見ることに。


原田先生はなんと十年ぶりくらいに読手の五十嵐さんとの対戦。

いい匂いの桜沢先生ににどきどきする千早と、太一のいい匂いにどきどきするエロム先輩?!をよそに、序歌が流れ――



場面は、西日本予選の近江神宮勧学館。

2年目の由宇ちゃんの「勝つ」弁にびくびくしつつ弁当箱のふたを開ける新。

メニューは・・・
ハムカツ、トンカツ、牛カツ、メンチカツの「めっちゃ勝つ」セットに、YOU CAN!を示すようかん。

  栄養ありすぎやー怖いー糖分こんなに摂ったことないーー

と頭を抱える新に、浦安の間のざわめきが届く。


ざわめきの元は・・・村尾さんと、小石川くん。

1回戦で、村尾さんが、小石川くんに敗れたことが原因だった。

小石川くんは大石天狗堂に就職し、今年から西に参戦とのこと。

  新が1月の名人戦でタンカ切ってくれたから
  また周防名人に挑戦するチャンスができた
  がんばらんとなあ

一度、周防名人に叩き潰され失意の底に沈んでいた村尾さん。

そこから這い上がっての最初のリベンジチャンスは新がさえぎり。
周防名人が最後の一年、これがラストチャンスだったのだが――

以前の新だったら、動揺してしまったはず。
目を覚ました獅子の新は、小石川くんを見つめて、無言でようかんをほおばる・・・


※とかさまの呟きでご教示を得たのですが、34巻105ページで明星会の桃ちゃんが「小石川くん来るの待ってても・・・」と口にしているので、小石川くんは天狗堂のTシャツではありますが、明星会なのかもしれないですね。

個人的には憎し・・・小石川くん・・・




場面はまたもや東日本へ。


原田先生VS五十嵐読手の対戦を軸に、五十嵐読手視点で読手から見た試合が描かれます。

  試合をするより 読手をするほうがぜったいきつい

それが五十嵐読手の確信。

  始まれば90分立ちっぱなし。
  リズムや声の音量や響きに気を配りつつ
  試合場全体を見渡して 場を調整する役目

今回の試合の読手である廣田さんの淡々と感情を排した表情と、原田先生と五十嵐読手の豊かな表情が対照的です。

  原田さん わかるか?
  どんなときもイライラしない廣田くんの優しさを

  それを一日何試合も!
  しかも「きれいに読めてあたりまえ」
  少しのミスでもネチネチ言われる

  しかもマナー違反を注意する立場でもない

(こんなプロの上にプロな仕事を、読手さんはほぼボランティアで行なっているわけです・・・
 本当に、尊敬してやみません・・・)

  「よっしゃきたー!」
  といつものごとく吠える原田先生を目の前にしながらも、廣田読手の表情は変わらず。

 一番好きなのは
 マナーを守りモメず迷わず時間もとらないクリーンな選手
 (五十嵐読手にとってのイメージは新くん・・・)

  でも 私たちの読みを頼りに
  自由に踊る選手もきらいじゃないよ



さて、視点は千早VS桜沢先生へ

選手としての桜沢先生が、千早視点で初めて描写されます。

 なめらか
 指 長い
 自陣を囲ってから決まり字のタイミングで敵陣に動いて・・・
 
 私が練習した戻り手と動きが真逆

 『ガードされる形になっちゃう 須藤さんどうしたら』
 (つい、須藤さんに助けをもとめちゃう千早の全幅の信頼が可愛いです。)

 『見惚れる・・・でも 見惚れてたら怒られそう・・・』

 と、やはりまだまだ「生徒気分」な千早。

一方、桜沢先生視点。

 40にもなってかるたに懸命になれる人は少ない
 女性は特に
 かつてのライバルの多くはもうここにはいない

(やっぱり皆さん、結婚、子育てで離れてしまうのでしょうか・・・
 ところで、桜沢先生はもう入籍はしたけれど旧姓を名乗っているということでしょうか?
 それとも入籍はまだ?
 結婚については、本編ではあれ以来ぱたっと語られないので気になるところです)


 三字決まりで飛び出した千早の感じの良さを「さすがね」と認める桜沢先生。


 『”感じ”のよさを活かされたら 私にはもう 厳しい

  どんな気持ちでとっていいのか わからない

  クイーンを全力で目指していたころとはもうちがう

  それでも強くなければと思う 生徒たちのために』

 続いて、「もろ」(「もも」があれば二字決まり)の札を感じの良さで千早にとられ、
 ため息をつく先生。

 と、ふと、窓の外に猪熊さんの姿を認める。

 目にいっぱい涙をためている猪熊さん。


 ハンカチで涙をぬぐおうとするも、ポケットにハンカチはなくおしりふきがある猪熊さん。
 (ママあるあるです)

  産後すぐにかるたなんてまたやるの?
  やめときなさい
  子供3人もいて育児だけで大変なのに

 大きな瞳がそっくりのお母さん、お姉さんにそういわれ、

  『残念だなあ・・・』とつぶやく三人の子に囲まれた猪熊さん。

 (世間一般的に、たしかに2人までは普通でも3人だと子だくさんな印象ですよね)

  
  残念だなあ・・・
  そういいながら

  ホッとしてる自分がいた
  がんばらなくていいんだ いまは
  あのきつい戦いから降りていいんだ

  かるた会館の

  広間にはいれる自分じゃなくなってた

  (その言葉に、いかにかるたを続けて行く事に普段の努力が必要か、
   少し休んだだけでもあっという間に差が開いてしまうものかを感じます。

   猪熊さんがクイーン戦で敗れたときの
  「若い人の立ち止まりは種を産めているようなもの」(24巻)
   というキョコタンの言葉がぐっときて大好きですが、
   やはりそれを発芽させていく努力もいるんですよね・・・)

  
 桜沢先生はそんな猪熊さんを見ながら。

   『なんて顔してるの 遥さん 目が大きすぎて
    涙がダムみたいよ』

 つぎの六字決まりは桜沢先生の取り。
 触ったと思ったのに違う方向に札がとび、驚く千早。

  囲ってから 内側に指ではじく 繊細で
  いやらしい技も得意よ ほんとうは
  
  (ほんとうは、っていうことは、指導する立場として
   封印ぎみにしていたということかもしれませんね)

  去年 遥さんがクイーン戦に挑戦してくれたこと
  身重なのに若いクイーンに土をつけたこと
  
  同年代のライバルががんばってくれたから
  私もまだやれると思う

 続いてまたまた六字きまりの「きみがため」。
 桜沢先生、連取。

  去年遥さんがくれた気持ちを
  今年繋ぐのは 私じゃないの

 六字、六字と来てやってきた「す」一字決まりを千早から抜く桜沢先生。

  『綾瀬さんの手の下をさらっていった 大山札で技の勝負を見せてからの速い取り
   桜沢さんの流れがくる』

 桜沢先生がその札をとった意味をしっかり受け止める猪熊さん。 

  S音は私も得意なの そうね
  若い子をキッチリ挫折させる――そういう気持ちもありね

 手ごたえを摑んだ様子の桜沢先生。



 一方、原田先生VS五十嵐読手。

 五十嵐読手のリズムが体に染みついた取りに唸る原田先生。

 ふと、太一の対戦相手のエロムが追い詰められた、しかも暗い表情をしているのに気づく――

  『対戦相手にあんな顔をさせて
   まつげくん君ってやつは』

 原田先生の脳裏には、「白波会に負けんかるたを取りたいんです」といってきた新も。

  『生意気でも まつげくんもメガネくんも結局かわいい』

 (かわいいんだな、と思ってページをめくると・・・!)

  『かわいい 私の 踏み台だ!!』

 と、さすがの原田先生。


   君たちは 自分たちが主役の物語を生きてると思ってるだろう?

   (「君たち」=千早、太一、新は確かに「ちはやふる」の主役メンバー)

   ちがうよ

   輝いてる君たちでさえも
   
   だれかの物語の一部分(パーツ)だ

 北野先生、廣田読手、肉まん君、ヒョロ君、ユーミン、理音、猪熊さん、五十嵐読手、須藤さん、そしてひときわ大きく桜沢先生。

  (ちはやふるのこういうところが、本当にもう大好きです・・・!)


 
 そこに電車遅延で1時間も遅刻してきたのは菫ちゃんたち瑞沢高校後輩メンバー。

 (遅れたのは京王線でしょうか・・・千早たちは影響受けなくて良かった・・・)

 波田くんは水大事!で差し入れのペットボトルを買いこみ過ぎているもよう。

 「あっ静かに みんなかるた会館の近くでは静かに」

 と立派な先輩振りを見せた菫ちゃんが、次の瞬間固まる。



 そこにいたのは・・・太一を見つめる、太一の母。


   一部分だ

   どんなにかけがえがなくても



■13号(6/15発売)に続く■


太一の賭けの提案を、断る須藤さん。

予選の重要人物を、今度は西4で破るポカ作くん。

参戦しない猪熊さん。

菫ちゃんより先に到着している太一母。



去年と同じようで、少しずれた風景。



そして、「どんなにかけがえがなくても」のセリフを負わされた太一母の真意は?
そして何より太一の真意は?

西日本予選の行方とともに、気になります・・・次巻までもう少し!


拍手[6回]

BE・ LOVE 11号 ちはやふる 181首 あらすじ•感想

待ちにまった、ちはやふる復活号!
扉絵の振袖に襷を締めている千早が、クイーン戦への決意を感じさせて燃えます。

コミック35巻も8/10発売決定とのこと。
映画の撮影も始まりましたし、小休止をはさんで、これからまた盛り上がりそうです。
楽しみですね♪

映画はエキストラも大募集中。
http://movies.robot.co.jp/extra/chihayafuru/

最初は東京ですが、撮影が進むに従い、近江神宮や福井が出てくるのがたまらないですね。


そういえば皆様、先日のLINE中継ご覧になりましたか?
私は昼休みに少しだけですが見られました。

菫ちゃんがそのまんまで可愛くて、大喜びです。
早く菫ちゃん的生意気な台詞とか動きをみてみたい!


*コメント御礼*

紺碧様、拍手コメントありがとうございました。
コメント拝見して、泣いてしまいました…。
紺碧様にとっても、とても大切なことでおろそかにできないことだ、
というお気持ちがしっかり伝わってきました。
待ってくださり、本当にありがとうございました。
嬉しいお言葉とお気持ちに、心より御礼申し上げます。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。






***以下、181首のあらすじ&感想(ネタばらしあり)となりますので、ご注意ください。

***








扉絵は振袖に襷を締めている、千早の凛々しい横顔。
クイーン戦への決意を感じさせます。

劣勢のなかでもZ軸が見えてきた千早の戦いぶりはいかに・・・!



 ときどき見えるの 縦に伸びる Z軸が

千早の集中に、ぞっとして気圧される速水さん。

「まだ5枚差ある」と思いながらも、
「1枚で5枚分くらいの取りをされた」と衝撃をうけている。




千早は、須藤さんとの特訓を回想。

「取るばっかじゃねえんだよかるたは 8割はそれ以外だ」

千早が「それやると転ぶ」戻り手を、「転んで取るで上等じゃね」という須藤さんの言葉のこ

と猛特訓。

  やろうぜなんでも おれらは 王者を喰いにいくんだろ

(須藤さん、カッコいいい・・・!)

千早は須藤さんの「速さ」の練習にも付き合い、合間に対戦。

その対戦のなかで、Z軸を体感するように――


「ときどき読まれた札が浮いて見える」ことを相談すると、
馬鹿にすると思った須藤さんは

「へえ いいな」

と予想外の反応。

「聞いたことある。渡会永世クイーンは当たり札が「光って見えた」とか

 いいな それが綾瀬の ”聴こえる”なんだろうな」

(ここの部分、須藤さんの細い眼がとても感情豊かに見えて、グッときます・・・)

 1対1でも いつもの場所でも
 須藤さんと練習するときはいつも

 2勝2敗で迎える 団体戦の勝敗のかかった最後の一戦



場面は、「現在」、速水さんVS千早へ。

さらに1枚をとった千早の集中に気圧されてしまった速水さんは、うっかりお手つき。

結果、劣勢をひっくり返して千早の勝利。

見守っていた理音に、集中の切れた千早は倒れ寝。

「あ・・・綾瀬さん寝てるの? イヤー」
の言葉に、はっと起きる千早。

その前に速水さんが差し出したのは、和柄にも見える可愛いパッケージのばんそうこう。

「あ ありがと・・・」

御礼を言う千早に、速水さんはびしっと三つ指ついたお辞儀をして立ち去る。

 武士?


足のツメにばんそうこうを貼る千早をみて、前半集中できてなかったのはそのせいかと聴く理

音。

「足のせいじゃない。私のせい・・・
 集中って 途中から上げようとしたらこんなに疲れる
 こんなんじゃ最後まで勝ちきれない」

当たり前のように千早がいう「最後」。

理音もすっと背筋が伸びる。

「チョコレートは?」
「あそうだね チョコ補給・・・」

チョコを補給しようとする千早から、バキン!と一列おりとる理音。

「行こう 2回戦の組み合わせ」
「はっ白米派のくせに・・・っ」

(すっかり意気投合?していいコンビになっているふたり、ほほえましいです)



 下げた集中を 途中から上げられたのは 切り替えられたのは



速水さんの後姿を感謝の思いで振り返る千早―――


だが一方速水さんはものすごいぶちゃ顔で悔し泣き。

心を落ち着かせようと、「静」の字を書いている。

それを見つけて声をかけるユーミン。

「ゆ・・・由美さん 私・・・ 私・・・

 あのときバンソーコーあげればよかった
 あのときまちがった
 書道では 一回でもまちがったら もうダメです」

(ここは、泣けました・・・戦いの中で、自分で間違ったことを自覚している。
 それゆえのくやしさ・・・)

泣く速水さんの、腕から足からを叩くユーミン。

「え?!」

「体重のかけかたは 左手2右足4左足4 でも左手の支えがなくてもふらつかないこと
 そこができていない」

続いて、構えやタイミングを速水さんに教えるユーミン。


「またここに来たい?来れるよ 書道だって何枚も何枚も書くでしょう?」


ユーミンの脳裏には、詩暢ちゃんへの挑戦に敗れたときの、
「もう一度ここに来たい!ご指導、お願いします」
と北野師匠に頭を下げた自分の姿が―――


「もっといろいろ 指導できるよ私」


「翠北会にはいってくれれば!」

 脇では翠北会のメンバーが「S?M?L?」とTシャツの営業を・・・^^;

 それを見て、泣いていた速水さんは泣き笑いに。


  いまさら 北野先生の気持ちがわかる

  速水さんの札とのつながり方はおもしろい
  まだまだ伸びる

  伸びていく姿を見たい


  北野先生・・・
  
  私はまだ 伸びていく姿を見せられるかな――

(ここも泣きました。北野先生は、絶対、伸びていくと信じてると思います。
 また読みたいな、北野先生&ユーミンの師弟話。)



  さて、2回戦の組み合わせは。

  ユーミンVS理音

  千早の相手は・・・なんと桜沢先生!

「なかなかドキドキする組み合わせじゃないか 千早ちゃん」
と原田先生から声をかけられ、ドキドキを訴える千早。

「生徒気分になっちゃいそうで」との千早の言葉に、
「なるほど生徒気分ね うまいこというね」と原田先生。


一方、太一は「自分になってしまわないよう」引き続き千早を避けている様子。

1回戦どうだった?と千早に訊かれても、「悪い集中したいから」と返す。

対戦票で確認した千早は、田丸兄に12枚の束勝ちしていることを知る。

そこに原田先生が爆弾を―――


「この間 メガネ君が府中に練習しに来たよ」

太一も思わず振り返る。

「生意気なんだよ メガネ君

  原田先生 すみません
  福井には同じタイプの人がえんのです

  白波会のかるたに 負けんかるたを取りたいんです

 そう言って本陣に乗り込んでくる

 あの子もまだ 生徒気分だ」

(新の手土産は「松乃露」
 ・・・昨年のちはやふるWEEKの福引で頂きましたが、めっちゃ美味しかったお菓子です♪)


 「そ それで練習は 試合形式で? 先生――」

その先を聞きたがる千早だが、太一は足早に立ち去る。

原田先生も、千早の問いには答えず。

 「さて 我々も行こうか 2回戦は千早ちゃんも1階だろう」


桜沢先生を目の前に、カチカチな千早。

一方、須藤先生は太一にゆさぶりを。

「おまえもう東大かるた会なんだっけ?」

「なに言ってんですか 白波会ですよ おれ」

「ふふんそーだっけ」

「白波会だったら 原田先生と広史さんに当たらないですむし メリットでかいです」

そう言い切る太一。

須藤さんはひざで、正座する太一の腕を蹴って――

「おい真島 それは おれと当たる方がマシってことか?」

須藤さんを見つめ返す太一。



場面変わって、太一に負けた兄を「なに負けてんの?年下相手に束負けって」
とからかう翠ちゃん。

からかわれた兄は青い顔で――

「真島太一っておまえの先輩か?大丈夫か?」

「周防名人と試合をした人は かるたをやりたくなくなるって知ってるか?
 あいつからもそういう感じがする」


そんなことは知らない須藤さん。

「またしましょうよ 賭け」

と太一に言われ。

「は? いーぜ毎年毎年やってっしな なに賭けんの?」

「こういうのどうですか?

 ―――"先に負けたほうが 競技かるたをやめる"」


さすがの須藤さんも一瞬真顔。

原田先生、広史さん、肉まん君、千早。

皆その言葉を聞いて―――

  た・・・太一?!


一方。理音のおにぎりは、みんなの分と一緒に、在来線で運ばれております・・・

 「えっ啓 在来線?! 新幹線のんなかったのか?バカ―っ!」

真琴センパイの叫びむなしく。

どうなる、太一の提案??!
どうなる、理音のおにぎり??!


■12号(6/1発売)に続く■



黒太一・・・

いったい何を考えているのか、まだまだ読めませんね。

全国大会団体戦の決勝で浄化(?)されたかと思いきや、
今回も、妖しく香るきんもくせいの花のイメージで書かれています。

きんもくせいの花ことばは
「謙虚」「気高い人」。

姿は派手ではないのに、香りは強いということからのよう。

太一の真意はどこにあるのか、きんもくせいの花のイメージとともに見ていきたいと思います。


さて、須藤さんと太一の賭けの歴史?も三年目。

【1年目】(名人戦クイーン戦予選)

 須藤さん「じゃあ賭けよーぜ 今日早く敗退したほうがボーズな!」
 千早「お おうともよ!」
 (7巻)

 太一「須藤さん…西田と駒野とおれの3人がボーズになるから千早のことは勘弁を・・・」
 須藤さん「えー」
 原田先生「じゃあ須藤くん ぼくがきみに勝ったらその約束は反故ね」
 (8巻)
 
 結果:3枚差で須藤さん原田先生に負け、賭けは反故


【2年目】(吉野会大会→名人戦予選)

 千早「でも勝つんです!」
 須藤さん「お?賭けるか?」
 太一「賭けねえ!」
 須藤さん「おいおい逃げんなよ 全国大会優勝校の部長が
      部長さんでもいーよ どう?
      先に負けた方が 2週間後の名人戦予選欠場する」
 太一「イイっスよ」
 須藤さん「よし」
 (肉まんくん:真島ズリィ!修学旅行あるからって
  →でも太一は名人戦予選をとったんですよね) 
 (18巻)

 須藤さん「あのすみません 出場申込みしてたんですけど欠場にしてください」

 太一「いいですよ須藤さん出場して下さいよ」
 須藤さん「ふざけんな オレは約束は破るが 賭けで借りは作らねえ!」
 太一「じゃあ おれと当たったら譲ってくださいよ」

 (そしてジョーカーを手に入れる太一)

 結果:太一と須藤さんは当たらなかったが、原田先生と決勝であたった須藤さんは
    突き指を言い訳に原田先生に勝ちを譲った


そして、今回3年目。

はじめて太一のほうから持ち掛けた「賭け」。
しかもかなり物騒な内容。

須藤さんは果たして賭けに乗るのか??

今の太一はなんとなく得たいが知れなくて、
「須藤さん逃げてー!!」
な感じもします・・・



拍手[10回]

ちはやふる BE・ LOVE 7・8号 179・180首 まとめて感想

◎179首

10月上旬。

太一の担任、同名「太一」先生再登場。

成績が下がり気味なこと、勉強時間不足を指摘されるも動じない太一。
名人との「同化」は夏より続いていて、もう4か月近くなるはず。
音の解像度、目の解像度が上がってきた太一の目は、母の所作がきれいでうるさくないことに気づいたりしている。

千早は勉強しながらかるた練習の「本気の全力」。
それは、母をもたじろがせるほど・・・なぜなら。

名人・クイーン戦東日本予選がやってくるから。
身体の解像度、かるたの解像度をあげた選手たちが集う場―――

五十嵐読手は今回は出場者。
もちろん理音(お弁当忘れてピンチ)、桜沢先生も出場。

そこへ、猪熊さんとぷくぷくに肥えた「翠ちゃん」が応援に。

瑞沢の翠ちゃんも参戦!でも埼玉咲良会・・・
受験勉強で準備不足といいながら肉まんくんも!でも翠北会・・・
かなちゃんと机くんは模試でお休みのよう。

孤独を感じる千早だったが、太一の姿をみかけ、
「次は試合で」のメッセージを思い出し、
「ここだ 私たちの 約束の試合―――」
と自分を取り戻す。

が。

召集の声に2階にあがろうとしたとき、爪が欠けている痛みに気が付く。

 爪が欠けてる 朝ぶつかったとき?
 爪伸びてるのに切ってなかったからだよーもうー

 準備不足・・・

そう思った瞬間。
ぞわっ
千早は自分で自分に呪いをかけてしまったようだ。

千早の1回戦の相手は、西高の2年、速水さん。
東京都予選で対戦したかなちゃんからの情報を思い出そうとするも、
「書道が大好きな人です」しか覚えていなかった・・・

  準備?してきたよ?してきた?準備・・・

  私は本当に 準備してきた?

どうなる千早??

 一方、名人戦予選は、翠ちゃんの兄・剛君はなんと太一と当たることに。

  かるたはいい 背が低くてもデブでもハンデにはならないし
  勝てば尊敬される うちの親父も、結婚できたのはかるたのお陰って言ってた すばらしい!

 そこへ太一が対面へ。

  わかってる ずるいよな なにもしなくても 主役の空気をもってるやつ
  ドラマチックななにかを持ってるやつ

 「きみの先生はもう周防さんじゃないの?」

 そんな揺さぶりをしても、動じない太一。

――いつもプレッシャーを感じることはあっても
   大会が楽しみだったことなんてない――

 そんな、落ち着いた目の太一。

 のまれたように、空札でお手つきする田丸兄。

 その田丸兄に呼吸をあわせていく太一・・・・・・

――勝たなきゃいけない みんなのために
   勝ったらうれしいけどそれは”楽しい”じゃない

   今日は勝ちにきたんじゃないから

   今日はここにいるみんなを 翻弄しにきたから――

ドラマチック?主役?
ちがうだろ こいつ
悪役―――――
(季節がらのきんもくせいの花、その香りが、太一の「翻弄」を象徴している気がします。
 にくい演出!そして悪役?ほぼ確定の太一が楽しみすぎる・・・!)

◎180首

一方、理音はお弁当をとりに帰りに走り出す。
(詩暢ちゃんと同じく、走っても遅い・・・千早が速いのとふたりは対照的?)

そのお弁当はスペシャルなお弁当。
今年で読手も引退するきょこたんおばあちゃんが、新米で具だくさんで作ってくれた応援弁当・・・

焦る理音に、エロム先輩のひとこと。

「そんなものに頼らなければ勝てない そんな練習を私たちはしてきたかしら?
 否!常勝富士崎のプライドは――」

桜沢先生の真似をするエロム先輩を「にてねえ!」と一喝する真琴センパイ(ふたりとも不戦勝組)。
理音のことも一喝して追い返すも、静岡在留組にお弁当の手配を頼む先輩の愛・・・

千早は、速水さん相手に苦戦中。
流れるような速水さんの渡り手に、新のことを思い出しながらも、痛めた爪にわたわた。

『綾瀬さんってもっと集中力のあるタイプかと思ったのに チームでないと強くないタイプ?』と疑問に思う速水さん。
その背後には、山本ユーミン元クイーン。

『速水さんどう?1回戦から綾瀬さんが相手・・・きついけど 相性はわるくない 化ける可能性がある がんばれ』
とエールが送られる。

速水さんは友達をつくるのが下手で、ひとりでやる書道が好きだったけれど、上達するほど苦しくなった。
そのときに出逢ったのが、倉庫でみつけたおじいちゃんの「光琳かるた」(複製)。
きれいだけど触れないので、たくさんお手本にして書いた。

その縁で、高校にはいって出逢った競技かるた。
だから速水さんのかるたは、「一画目から札とつながるかるた」。

速水さんがとある大会で4位入賞したものの力不足に落ち込んでいる時に、声をかけたのがユーミン。

「もっと配列を工夫するといいよ 漠然と取るだけじゃなくて」

そこから築き上げた、速水さんの2・3字に対する独特な反応と、書道ゆかりの特殊な狙いの設定を活かした「狙い」。
どんな相手に対しても主導権が握れる、というその鋭さに、10枚差をつけらえてしまう千早。

でも、千早は冷静。
ばんそうこうもってませんか?と確認し、ないとわかると立ち上がり、髪をとく。

  負けたら終わり

そんなふうに自分を追いこんでも。

  かるたは怖い
  でも
  おもしろい

  かるたとこんな変なつながり方してる人

そう思えてきたのは、千早が自分を取り戻してきた証拠。

後半は多くの札が一字決まりに。

だんだん、本領を発揮していく千早。

 『速水さんはどんなふうに 札を感じてるの?
 私はね』

耳が先に音をとらえ、「札が浮き上がってみえている」千早。

 『ときどき 読まれる札が浮いて見える
  ほら 数学で言うX軸Y軸 ふつうのかるたがそれで―――
  そこに』

 『ときどき 見えるの Z軸が―――』

■11号(5月15日号)へ続く■


これを読んだ当時は、えっ休載長い!と思いましたが、気が付けばあっという間ですね。

Z軸千早も、悪役太一も、理音のお弁当もきになります・・・!
復活まで、あと少し。

拍手[7回]

ちはやふる BE・ LOVE 4・5・6号 176・177・178首 まとめて感想

ゴールデンウィーク、なんとかPCに向かう時間が確保できました。

とかさまさん、奈緒さん、拍手コメントのほうでの温かいお言葉、本当にありがとうございました。
心の根っこから、エネルギーをいただきました。

拍手をしてくださった皆様も、本当にありがとうございました。

***以下、前置きが長いので、読み飛ばしてくださっても大丈夫です***


気が付けば、今年の桜はバタバタしているうちにあっという間に終わってしまいました。
なので、まだ、昨年に母と一緒に見た近江神宮と京都の桜が眼に鮮明です。

この春あわらに桜を見に行けないのは本当に残念でしたが、「たのしみ貯金」としてとっておくことにします。

思えば、下の娘が「ちはやふる」を大好きになったのは、8歳にのときに行った時雨殿で母に「ちはやふる」コミックスを買ってもらってからでした。

そして母が未明に亡くなった日、下の娘の中学校では百人一首大会がある日でした。

夜明け前、病院から帰宅したあと、まずは何も伝えずいつものように学校へ送り出したのですが、
娘は母のためにとかるたを頑張り、学年で2位をとって帰宅しました。

帰宅した後の訃報に大泣きした娘でしたが、つい数日前、ちはやふるを読み返していて、「新の気持ちがすごくよく分かる。泣いてしまう」と言っていました。

またひとつ、深いところで、ちはやふるが大切な作品になった気がします。

***さて、前置きはここまで***


ちはやふる復活後の感想をだいぶためてしまいました。
ですがせっかくここまでつなげてきたので、まとめての短縮版あらすじですが、
箇所箇所の感想とともに、以下綴らせていただきます!

◎176首

詩暢ちゃんと周防名人、太一出演のTV番組放送が、かるた界に波紋をよぶ。
南雲会では、村尾さんが新に、「新は白波会的なかるたが弱点では」と指摘。
いっぽう千早は受験勉強。
「不思議の国のアリス」を使い、英語のリスニングと音読と身体の動き(かるた鍛えた暗記力が活きる)で邁進中。
が、しかし、かるたで鍛えた忘却力もまた発揮され・・・
ふと窓の外を見ると、肉まん君は図書室で、かなちゃん&机くんカップル(♪)は教室で勉強している。
「かるたはひと段落」という言葉を思い出し、さみしくなる千早。
下校時、そんな千早にかなちゃんが貸してくれたのは、岩波新書 リービ英雄著『英語でよむ万葉集』。
  「ひと段落」した皆とは線ができた
そう思ってしまった千早は、太一や新はどうしているか、と気にしながらも、
「それでも進むって決めたんだ」と思いを新たに。
千早が訪れたのは、須藤さんの東大かるた会。
五十嵐読手の読みで良い反応ができたことと、英語の勉強から、
「私には音源が必要だ」と悟った千早は、須藤さんに専任読手7人の音源を借りに来たのだった。
周防名人に口添えくらいはしてやるぜ、うちの部員強い順で3人抜きできたら、という須藤さん条件を前に千早は・・・
一方、周防名人のそばには太一が。
(ふたりの会話から、今回のTV番組は兼子さんは見逃してしまったことがわかり残念・・・)
名人と一緒にいるときは同じ食べ物(ここではアイスバー)を同じ食べ方で食べ、同じように歩く。
「同化」することを2ケ月試してみている太一は、音に繊細なひとの感覚を体感できるようにまでなっている。
白山会館に着いたふたりは、千早が須藤さんと対戦しているのを目の前にする。
「会っていく?」という周防さんに、「いいです、これ捨てといてください」と太一が渡したアイスの棒は、なんと「アタリ」。
(周防さんが「ハズレ」を引いてがっかりしているのを知っていたよう・・・このさりげに当たっててそれを渡すあたり、太一らしいなあ)
  せっかく周防さんに近づこうとしているのに 千早に会うとダメだ
  見ても声聞いてもダメだ
  自分になっちゃうからだめだ
 (先輩は自分になりたいんです、からだいぶ遠くにきたな太一・・・)
激しく鎬を削りながらも楽しんで戦っている千早と須藤さんをとめたのは、周防名人。
「読手さんのデータはなにしてもあげないよ
 一生懸命お願いすれば たいていのことは叶ってきた? 甘いよね」
反論せず、「失礼しました」とおとなしく帰る千早。
裏では「周防さんて須藤先生に厳しくない?」との意見が・・・
帰り道。
「一人になるんなら かるたなんか楽しくない」と思った小学生のことを思い出してしまう千早。
 
  なんで思い出すの もうちがうよ ちがうよ
そこへ、須藤さん(相変わらず携帯未登録・・・)からの電話。
「おれ 持ってるぜ 読手さんの音源
 いるなら やろうぜ 今日の続き
 クイーンになりたいんだろ?
 おれも
 なりたいんだ 名人に
 周防さんを倒したいんだ」

◎177首

舞台は京都、明星会(伊勢先生宅?)の前にたたずむ詩暢ちゃんから。
6歳のときから、家から1個目のバス停から歩いて20分の距離を、
熱くても寒くても、遅い走りながら家政婦さんと一緒に通った日々を思い出している詩暢ちゃん。
『いまさら うちがここで学ぶことなんてあるんか?』と思った詩暢ちゃんだったが、
帰宅したおばさん(伊勢先生奥様?)に見つかり、がっちりと腕をつかまれなかへ。
「もし詩暢ちゃんが来ることがあったらこの子と取らせようって伊勢先生言ってはったんや」と
紹介されたのは、クイーン戦で札ガール(大盤係)をやってくれた桃ちゃん。
左利きの桃ちゃんを相手に強さをみせ、だんだん楽しくなる詩暢ちゃんだったが、詩暢ちゃんから1字決まりをとった桃ちゃんが皆に応援されているのを見て硬化する。
 笑わせるわ
15枚差で勝利した詩暢ちゃんは、いつもの「いけず」を言って立ち去る。
 もう来ん もう小学生やない
帰宅すると、母がマネージャーのように仕事のオファーを整理している。
 「世界で1人目の かるたのプロになりなさい」
 よみがえる、おばあちゃんの声。
 でも―
 もう走らん
一方東京。
千早と須藤さんはふたりで北央へ。
須藤さんの持つ読手さんのデータを見て、「いいんです」という千早。
「須藤さんはどんなに性格が悪くても
 卑怯なことしちゃだめなんです」
きっぱり言う千早に、「昔のありあけ 小峰読手バージョン」を出してきて、興奮させる須藤さん。
でも。
「気ぃ抜くなよ おれは 勝つかるたを磨きたいんだ」
帰り道に、「はあ?!読手講習会行った事ねえ?!信じらんねえ
やってみなきゃ読手の気持ちとかわかんねーだろ タコターコ」
と須藤さんから言われ、須藤さんと一緒に、読手講習会に参加することにした千早。
須藤さんの姿を間近でみていて、疑問がわいた千早。
「須藤さんはなんでかるたやってるの?」
「は?いまさらなんだよ べつに意味ねーよ」
「好きなの?」
「なにそれ気持ち悪ぃ べつにいいじゃん」
対戦練習の間も、「勝つかるたを磨きたい」「名人になりたい」という
須藤さんの言葉を思い出す千早。
わかったことは。
 須藤さんて”感じ”も速さもナンバーワンじゃないけど
 一勝一勝にこだわりながら 登ってる
そんな千早に須藤さんは告げる。
「いつか おれがかるた協会の会長になったらおもしろくねえ?」
「ハハ 夢とかじゃねーけど アリじゃね? 向いてね?」
「後輩のかるた部のやつらが 安心して楽しくかるたやれるように
 仕事しながらやる それがおれの思う文武両道」
「かるた協会会長って全員名人経験者なんだぜ 笑うー」
 涙うるうるの千早と北央メンバーを
「やめろ うぜえ」
で切る須藤さん。
自分の情熱を思い出した千早は、
「私は速さをみがきたい いろんな手できてください」
と須藤さんに向き直る。
一方、詩暢ちゃんは、オファーのきたテレビの仕事。
京都出身・ハワイ出身の女の子、丸麻呂と麻呂兄というゆるキャラ?!との対戦。
母に「TVとしての面白さ」をしこまれた結果、
「覚えてるの5首しかない」というハワイの子に「しの」を取られてしまう。
「札はなんていっていますか?」と聞かれ、「えらい楽しいって言うてます」とウソをつく。
収録終了後、詩暢ちゃんの耳には、札からの声は何も聞こえなくなっていた―

◎178首

札とのつながりが感じられなくなり、焦る詩暢ちゃん。
一方、TVの仕事の話は母を介して広がるばかりで・・・
9月、新学期。
千早の模試の結果は良くなく、受験生もいよいよ本気。
落ち込んでいた千早は、電車内でかばんのなかにかなちゃんから借りた万葉集の本を見つけ、「たご」の原歌の英訳をみつけて、そこに明るい気持ちをもらう。
それを覗き込んだのはなんと周防名人。
「ぼくは常々 ちはやぶるの一首はおおげさなんじゃないかと思ってるんですよ」
「いくら美しくても紅葉は毎年のこと それなのに「神代も聞かず」とは
 どんだけなにを知ってんだよ 業平 このリア充めと思うわけで」
との周防さんの感想に顔をしかめる千早。
そこにまるで千早からのブーイングのように名人の携帯がバイブレーションする。
(やはり耳を大事にする名人だけあって、音ではなくバイブなんだ・・・)
知らない番号ゆえに出なかった名人は、留守電の溜息ひとつで詩暢ちゃんだと知り大騒ぎ。
千早はお財布ありったけ(二千円もない・・・)を周防さんにつきつける。
「詩暢ちゃんが周防さんに電話かけてくるのは 普通のことなんですか?」
その声に落ち着きをとりもどし、冷静にリダイヤルする名人。
部屋でかるたの練習をしていると聞き、
「またかけてきてくれるんじゃないの 仕事に遅れるから」
とお金を返して去っていく。
その一方で、周防さんは何度も詩暢ちゃんに電話を掛けてみている様子・・・
詩暢ちゃんは、なり続ける電話を座布団の間にはさみ、かるたに向き合っている。
耳をすませても、聴こえない声。
幼いころの札との楽しいおしゃべりを思い出すが、今は・・・空札ばかり。
そこに、忘れ物(おいて行った伊勢先生の本)を届けに訪れたのは伊勢先生。
「読んでくれたんやな。 たくさん線引いてくれてありがとう」
という先生に、
「意味わからんとこばっかりやったし」
と言う詩暢ちゃん。
教えたる、と先生はいうが、「うちもう明星会には行かへん」と答える。
「もっとレベルの高い練習してはるかと思ったのに あの程度
 クイーンを倒したいと思ってやってる子はおらへんかった」
「そやな…厳しくしたら続かん子も多くてな かるたの楽しみ方も人それぞれや」
「…………歳 とらはりましたなあ 先生」
詩暢ちゃんのなかの伊勢先生は、いまでも
『同年代の仲間はおらんほうがええ 詩暢ちゃんは
 一人になるほど 強くなる子や』
という姿―
「うちには かるた楽しむより 強くなる道しか選ばせてくれへんかったのに」
そんな詩暢ちゃんの姿に、伊勢先生のかけた声は。
「いまは みんなと一緒に百人一首の勉強もしとるんやで 笑うやろ」
「百人一首は高い山みたいなもの」
「千メートルの山に登ると 下におるときは見えへんかった二千メートルの山が見える
 二千メートルの山に登ってみると 三千メートルの山が見える」
「競技かるたも同じや みんながみんな登れるわけやない
 でも 詩暢ちゃんは挑める子やと思うた」
「わしの言葉にわからんところがあるのなら まだ詩暢ちゃんは登り切ってないことや」
そのことばに、うちはクイーンや、これ以上の強さがあるかと反発する詩暢ちゃんだったが、
「綿谷新くんにも負け続けて 周防くんとも戦ったことがないのに最強のつもりか?」
と返される―
夜になるまで、そのまま固まっていた詩暢ちゃん。
あれこれお母さんに世話を焼いてもらっていたところ、息せき切って訪れてきたのは周防名人。
「えっと…あの 電話した? 何かあった?」
 問うて来る小さい声。
その腕をぐっとつかんで、詩暢ちゃんは明星会へ。
 もう走らん もう走らんて 思うたのに
伊勢先生の前に名人を引き出し、
「これから 名人とかるた取るわ 勝ったら認めてや
 うちこそ最強やって」
と宣言する詩暢ちゃん。
すわ、名人VSクイーンの試合がはじまる?!というところに、
割り込んできたのは小学生のこころちゃん。
帰んなさい、と言われても動かず、満面の期待に満ちた笑みで詩暢ちゃんに向かう。
「だってチャンスないかもしれんもん クイーンもう来んかもしれんもん」
「クイーン うちとかるた取って 強い人と試合がしたい どんだけ強いんか知りたい
 うちも強いで 桃ちゃんにもときどき勝つんやで」
  強い人と試合がしたい うちと かるた取って
 『この子 小ちゃいころの あんたみたいやなあ』
と詩暢ちゃんにこそっと告げたのは・・・札の声。
 詩暢ちゃんのなかで何かがこみあげてくる。
  会いたかった 会いたかった 一人でさびしかった どこへ向かったらいいか わからへんかった
  あのころの 自分の前に 今の自分がもし現れたら
  まだまだ先に綺麗な山があると 見せてくれる人がおったら
「じゃああんたととるわ 名人はええわ もう帰って」
やったああと喜ぶこころちゃんに、袖にされてため息をつく周防さん。
「ようわからんけどご苦労様やな 周防くん
 名人とクイーンの最高峰の一戦も見てみたかったけどな」
「無邪気なこと言いますね 詩暢ちゃんになにか呪いをかけてたのは伊勢先生でしょう?」
(ここの周防さん、めっちゃかっこよかった・・・!)
  最高峰という名の 荒野
帰途の新幹線で、千早に電話をかける名人。
告げた言葉は―
「東日本予選 がんばって 詩暢ちゃんと 不尽の高嶺で待ってるよ」
**ここまでは34巻に収録**

拍手[3回]

  

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