ひねもす ちはやふる
http://karakurenai2.hyakunin-isshu.net/
HN福ら雀による、漫画「ちはやふる」に関する思ったことのつれづれ考察。
基本的に、否定より現状肯定、貶すより良いほうに捉えることをメインのスタンスとしています。感想より分析が好きです。
支部もやってます↓
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ja
2019-08-22T20:31:46+09:00
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2019/8/2 ちはやふる3汐留イベント メモ
ちはやふる3、はじまりますね!
しばらくブログ更新してませんでしたが、3期も始まるし、びらぶも月刊になったし…でこっそり再開です。
まずは8月2日に参加させていただいた、「ちはやふる3」の汐留イベントのメモから!
ツイッターからのそのままコピペですすみません
まずは99Radi...
ちはやふる3、はじまりますね!
しばらくブログ更新してませんでしたが、3期も始まるし、びらぶも月刊になったし…でこっそり再開です。
まずは8月2日に参加させていただいた、「ちはやふる3」の汐留イベントのメモから!
ツイッターからのそのままコピペですすみません
まずは99RadioServiceさんのライブから!
Youthfulからスタート。
「あついねー!ぜんぜん冷めないね」とMCがあり、
Star
70秒のテレビサイズなので短めです。
でもメインディッシュの第3期主題歌
Colorful
はフルで
その後日テレのアナウンサーさんの司会で瀬戸さん、宮野さん、おふたりとも浴衣で登場。
瀬戸さん「浴衣おそろっち」
そんなのあるんだ、と突っ込む宮野さん(笑)
99さんの演奏どうでした?に、最高です、ちょーまじかっこいい、ちはやふるが帰ってきたなって感じがする、と宮野さん。
99さんはちはやふる主題歌をあたためてた期間が長く、決まってもないのにもう作っちゃってたそう…でもそれは没られたとのこと
宮野さん「それだけ思いが詰まってて生まれた曲なんだね」
決まった時膝から崩れ落ちた、という99さんに「何回でも崩れ落ちなさいよ!」と。
配布のスノー丸うちわについて。「スノー丸は夏は怖いだろうね」
ぐるっとまわって浴衣姿を見せるおふたり。
瀬戸さん「宮野さんと回れる日がくるなんて感無量です」
浴衣は皆で一緒に何着かから選んだそうで、瀬戸さん可愛い!と。
瀬戸さんをなめるカメラに「あんたも好きねえ!」とツッコむ宮野さん
うちわはこちらです。
皆で夏の思い出をつくりましょう!と、
ちはやふる3の第1話世界最速上映とビジュアルコメンタリー。
巨大扇風機が出てきて「いまのところずっとふざけてます、バラエティ欲がどんどんでてきてますよ」と宮野さん。
客席にも「風きた!感じて!」と、CMみたいに楽しませてくれました。
以下、第1話コメンタリー。特典に収録されるかと。少しネタばらしになるかもで注意してください
第1首
「なつのよは」
冒頭の「はじまり」には、もう泣ける、ここで泣いたおれ、と宮野さん。
「ミチルちゃんは千早の理解者」
「絶対否定しないもんね」
に、じーん…
宮野さん「桜沢先生、林原さんに見える。すみません!ってなる」
原作のクスって笑っちゃう所とかしっかり取り入れてて、原作と原作のキャラクターへのリスペクトを感じる。スタッフさんたちが人物たちをほんとに愛してる、とふたりとも言われてました。
3期は、気づきが多い。
それぞれのきもちのふかいところに入る感じが。
ちゃきちゃき指示出す桜沢先生に、「はいめぐさん!」と答える宮野さん。
「いうのよこういうこと、ほんとうに林原さんも。
そうやって言ってもらった言葉って残るよね」
宮野さん「音響監督さんに大人になってる、っていわれてはっとした。6年前の当時から大人だったけれど、高校生をもう1回考えた。もっと素直でいい。
経験値のついた自分たちをなくす、忘れるではなく、経験した選択肢の中からもっともピュアなものを出していく」
宮野さん「ちはやふるへの思いが高まってる。気負ってる。気負っちゃったり、太一の得意技なんですけど」
瀬戸さん「経験値が上がっちゃってるとディレクションがあった。経験値をそいでいくの難しい。はじめての驚きをどれだけピュアに表現するか、直されてからすごく気をつけて意識していた」
瀬戸さん「毎週千早たちの経験値と合わさってきて意識しなくてもできるようになってきた」
そしてその後はバンドハラスメントさんのEDテーマ「一目惚れ」の演奏。
次は名シーン名セリフリツイートキャンペーンの発表
男性キャラは宮野さん、女性キャラは瀬戸さんが読む設定。
第9位 かなちゃん
かるたが歌であることを忘れたくないんです
なのに、宮野さんが読む「うちの妹が困ってたから」と。
第8位
神様じゃなくて 友達でいたいよ
宮野さんのお芝居に、新の顔が思い浮かびおおーっと歓声。
名場面!と。
太一の「これあかねーのか!」もみんなやりたい!と実演あり場内大笑い。
第7位
あの日悔しくて良かったって、いつか笑っていいたい
千早のセリフ!
「どの場面だっけ」な感じでしたが、坪口さーん( ;∀;)なところですよね。
ここの千早の澄んだ声、大好きです。瀬戸さんしっかり演じてくれました!
第6位
ここにいたらいいのにって思う人は、もう家族なんだって
宮野さん瀬戸さんふたりで、机くん肉まんくん真似っこ大会に
第5位
正々堂々とやって負けて、かっこ悪いことあるか
小学生編の名台詞!上のギャラリーで見ている人にまでひびく千早の声。
宮野さん「あちきら声優やってるんすよ、すみません」
とたんに渡世人?!笑
第4位
日本で一番になったら、世界で一番ってことやろう。かるたで名人になるのが俺の夢や
子どもの新の声、ということで瀬戸さんが。
まさしく新…!!でしたすばらしかった。
第3位
ダメだ俺、千早が好きだ
宮野さん「モノローグだしモノローグでいうので聞いてくださいね」
→無音→場内「そういうことか!」
でもちゃんと演じてくれました。
宮野さん「太一がんばれー!太一まじがんばれ。僕は切なくなった」
瀬戸さん「千早に言わずに突き進んでいく。そういう男なんです」
宮野さん「幼なじみたちの前に立てて太一よかったな、と応援したくなる」
第2位
仲間にするならかるたの天才より、畳の上で努力し続けられるやつがいい
サラリと言いますとのことでしたが…途中噛んでしまわれました
「いい感じでがっかりしてた」といわれ、「当時から言いにくかった」とのこと。
第1位
青春全部かけたって強くなれない?
かけてからいいなさい
宮野さん「嫌です。これはおれにはできない。俺には無理だわ」
この言葉に、全私が泣きました。運昇さん…!
会場みんなで俺にいって、という宮野さんに、会場で唱和!
「みんな大好き。しっかりと前を向いて頑張っていける気がする」と
次は第3期新登場人物、猪熊さんの紹介。
声優さんはだれかな?
宮野さんと瀬戸さんは
「当たり前のことを当たり前にやるひと」
「この人しかいない」
さあ誰でしょう!のドラムロールにまるで候補かのように席を立ったり座ったりするおふたり(笑)
猪熊さんは、坂本真綾さん!
「聞こえたら取ればいいんだよー」
真綾さんがくったくなく言うの、そのまんま!と瀬戸さんも宮野さんも異口同音に。
「第3期は大人の戦い。いかに背中で語ってくれるか」
というところで、最新プロモーションビデオ公開
最後のまとめは、かるた型のフリップで。
宮野さん
「せとあさみ
みやのまもると
他、全員」笑
「僕らの本気の思いを感じて欲しい」とのこと。
瀬戸さん
「いきざまを
みせつけてます
みーんなね」
「最初はみーーんな、だったんだけど、兄貴がねをつけたらいいってアドバイスを」という瀬戸さんに、宮野さん照れて「そういうのは言わないんだよ///」
最後はYouthfulを、宮野さんも瀬戸さんも99さんもバンドハラスメントさんも会場も一緒にカラオケで唱和!
会場がひとつに。
締めは宮野さんの「絶対みてくれよな!」でした
絶対絶対、見ます!!
ちはやふる第3期がますます楽しみ!]]>
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BE・ LOVE 新年3号 ちはやふる 193首 あらすじ・感想 ②
ということで、②です(^o^)丿
***以下、193首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。《 》は感想です***
さて、「ポカ作似の高3女子」=千早は、またまた猪熊さんと対戦中。
今回は袴を着ての本番シミュレーションです。
猪熊さんは自陣の定位置動かさない
...
***以下、193首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。《 》は感想です***
さて、「ポカ作似の高3女子」=千早は、またまた猪熊さんと対戦中。
今回は袴を着ての本番シミュレーションです。
猪熊さんは自陣の定位置動かさない
寄せる事さえしない
相手陣の暗記に集中してる
自陣はもう見なくても取れるってこと――
だからこそ攻める
猪熊陣を崩す 歪ませる 取りやすいままにしておかない
取って 送る 送る
《なるほど、こんな作戦もあるんだな、と思いました…千早、しっかり考えててすごい》
その白熱した試合の最中、泣きだす翠ちゃん。
今日は誰にも預けられなくてごめんね、といいながら授乳する猪熊さん。
量が出てるかどうか、飲めてるかどうかはっきりわからない、母乳で育てる大変さを目の当たりにする千早。
『授乳ってなんとなく5分くらいで終わるものかと思ってたけど
30分は最低でもかかっちゃう その間中断』
と、スキマ時間は勉強。
集中力も体力も 細切れになるんだ…
でも山城さんの下の句が始まれば つながる信号 すごい握力で音をつかまえる
すごい
再開した練習で、
「本当は練習の時に定位置を逆に札を置いてみることも大事なのよ
私はできてないけど たぶん 綿谷くんは20枚くらい定位置とは逆でも取れるようにしてる」
という猪熊さんの話を聞き、
「相手陣叩き込むだけで精いっぱいなのに 自陣の逆パターン20枚…!」
とおののく千早。
「私もやらないと そろそろ"感じ"頼みじゃ勝てないわ」
と真剣な顔でつぶやく猪熊さん…
《新は「感じ」メインではなく努力の人、という描写がこれまでにもありましたが、ここもそうですね》
そうこうするうちに17:30になり保育園お迎えの時間に。
千早は帰り道、保育園まで一緒に向かう。
「ほんと時間気にせずに練習したいわもっと…
昔は10時とか11時とか当然のようにさー」
と呟く猪熊さんは、ポケットに入ってるミニチュアカーに気づく。
「大学とか 独身のころの自分って いま考えればこういうスーパーカーに乗ってたようなものよね。
燃費も考えず どこまでも速く飛ばして
いまの私なんか ファミリー用の軽自動車だなあ」
と猪熊さん。
「でもきっと…20年経って振り返ったら いまの35の身体さえスーパーカーに見えると思うの。
もっと走ればよかったと思うに違いないの」
猪熊さんの大きな目が、さらに決意で大きくなります。
保育園についてすぐ、「綾瀬さん耳塞いでっ」と配慮してくれる猪熊さん。
子ども達の歓喜の声が、きーん…と響きます^^;
千早に気づき、
「千早ちゃんもご飯食べる?新しいダディもあるよ」
と誘うも、「ダメ綾瀬さん忙しいのよ」と言われイヤーイヤーという可愛い子どもたち。
「時間がなくて 眠くて焦って やること多くて大変ね
でも半音を意識して取り続けるのよ」
「あなたが乗ってるのは 間違いなく最速の 真っ赤なスーパーカーよ」
猪熊さんにそう告げられた千早の背後には真っ赤な夕陽、そして真っ赤な紅葉のイメージが…
そして決意が千早の眼にみなぎります。
さて、場面は早稲田大学。
(紅葉と同じコマに描かれた大隈講堂も「赤」(というより臙脂ですが)のイメージですね)
新は推薦入試の面接中。
「祖父はかるた名人でしたが認知症を発症しました
身体の一部のようだった百人一首が上の句も下の句もわからなくなっていく祖父をぼくは直視できませんでした。
でもそれは間違いでした。
どこまでも百人一首を頼りにするべきでした。
粘り強く一緒に かるたを取って 歌を口ずさんで」
と語り始める新。
そして、かるたが老若男女誰でも親しめる競技と言われながら、実際はそうではなくいろいろなハンディキャップを持つ人がいること。
誰もが同じように楽しめる可能性があるのになかなか進まないのは今の社会と同じだということ。
「競技かるたという定点を足場に ぼくは 構造を変えていきたい」
と真っすぐに語る新に、面接官は尋ねる。
「それでええと綿谷くんは かるたの名人…になるの?」
面接終了後、ポケストめぐりしてポケモン狩りをしていた父ちゃん(!!)と合流する新。
なんと麻里さんは発熱して息子と二人旅ができなかったもよう…残念(号泣)
「母さん知ったら狩られるのは父ちゃんやで」
の新のひとことが強烈です。
でも。父ちゃんはいいます。
「だってあるんやろ?まだ次が。
連れてってくれるんやろ?」
真っ赤な、近江神宮――
新はさっきの面接官への答えを思い出します。
はい なります
名人に なります
いよいよ挑戦者決定戦当日!!
かなちゃんは前回出された宿題(千早の袴対策)をしっかり考えてきたもよう。
その名は「うそつき半襟」。
紐でしっかり固定され、普通の下着につけるだけでこれ以上なく身軽にかるたがとれるという一品です。
なんとなく呉服の敗北感…と打ちひしがれるかなちゃんに、「ありがとう」と千早。
かなちゃんは、凛とした千早の背中を見上げます。
「新自分で着られるんやな。父ちゃんどうしようかと思ったあ」
とお約束の頼りなさの父ちゃんをよそに、新は自分で袴の着付け。
そして太一は…未着。
かるた会館の前で心配している机君と肉まんくんのもとに、きいと止まる1台のタクシー。
ドアが開いて見えた足は和装。
降りた姿を見て驚くふたり。
場内で、同じく驚く新に千早。
太一は、ばっさり髪を切り――まるで小学生のころのような雰囲気になっていたのです。
東西挑戦者決定戦 開幕
■4号(2月1日)につづく■
《感想》
最初の面接指導。
管野先生の指導が厳しくてすごいと思いました。
まっとうなんですけど。
でも、大人でもどう社会に還元できるかなんて考えるの難しいよ…
それだけ、新ならできると思っているのかもしれませんね。
「カルター好き」ということはわかっていた桃ちゃんが、作り込んだかるた選手のお手製ブログを運営していること、医学部でお医者さんを目指していること、がわかり、いっそう桃ちゃんが身近に。
大盤係で登場したころには、まさかこんな面白い人物設定でここまで深くかかわってくる人物だとは。
医師を目指すということで、太一とも重なる線があるかもしれませんね。
そして新。
新が早稲田大学という選択をしたのがまた面白いな、と。
医学部志望の太一に対して、新が推薦で入学決める早稲田は医学部がない大学です。
そしてもし太一が麗子さんが東大の次にすすめる?慶応に入ったら、早慶戦!!
私が盛り上がりそうです(笑)
面接は、練習であんなにダメだったのに、本番ではさすがの態度。
いつもいつも繰り返し考えているから、本番できちんと言葉が出てくるんですよね。
「ダイバーシティ」なんて横文字が巷にあふれ、良く意味わからず使ってるんじゃないかと思う偉い人もいるなか、高校3年男子が自分の好きなことに引きつけてあれだけしっかりこれからのあるべき多様性について話ができ、しかも自分がそれを行なっていきたいという姿は、本当に好きだなあと思います。
「新は良い子すぎる」という話も聞きますが、やっぱり年下でも年上でも年齢問わず、いろんな人の「こうなりたい」という憧れの部分が輝いていてこその「ちはやふる」じゃないでしょうか。
今回、新、詩暢ちゃん、千早、太一(最後の2コマですが)の主要メンバー4人にとって非常に重要な回だったのではと思います。
このうち詩暢ちゃんはクイーン戦の登場ですが、これからの展開が楽しみ。
そして、可能性のひとつとして、周防名人が名人戦を辞退して、新VS太一の挑戦者決定戦が実質の名人戦になる、というストーリー予測もありましたが、今のところはそうはならなそうですね。
でもそうなると、千早VS詩暢ちゃん、新VS太一という図式は、今回は成り立たないことに。
とはいえ、今回は一度、綾瀬クイーン・綿谷名人となり、その翌年、挑戦者としての詩暢ちゃん、太一としてそのその場面、と思うと…萌えますね。
そして挑戦者決定戦は11月だから、新だけはまだ17歳なんですよね。
そのあたりの紹介が細かいなと思いました。
さて、次回。いよいよ開戦にワクワクです!!!]]>
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2018-01-14T21:10:27+09:00
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BE・ LOVE 新年3号 ちはやふる 193首 あらすじ・感想 ①
少々フライング気味ですが、明日からはまた仕事繁忙期、週末も予定があり時間がとれなさそうなので更新してしまいます。ご容赦ください!
193首、控えめにいっても泣きっぱなしでした…
きっと親は冒頭から大泣きだと思います(;_:)
読みどころ満載で長くなること必至なので、2分割で。
*...
193首、控えめにいっても泣きっぱなしでした…
きっと親は冒頭から大泣きだと思います(;_:)
読みどころ満載で長くなること必至なので、2分割で。
***以下、193首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。《 》は感想です***
扉絵なく本編開始。
「綿谷新くん なぜこの大学を受けようと思いましたか?」
との問いに上がりまくり、菅野先生を前にどもりまくりで答える新。
《この模擬面談で、新は社会科学部希望と判明》
「書類は完璧で通ったのに 落ちるわーヘタすると落ちるわー」と悩む管野先生と、動画を見ておののく新。
「推薦入試のコツはいくらでもあるけど核はひとつや」と菅野先生。
「大学はオンリーワンの生徒が欲しいんや 綿谷にはそれがある
そのオンリーワンの部分を オドオドせんと言えるようになるだけやない
どう社会に還元できるか しっかり考えてこんかい」
言われた言葉をリフレインしながら声掛けにも気づかず一心不乱に歩く新。
帰宅すると、麻里さんが始おじいちゃんの着物を出してくれているところ。
「推薦入試の面接も同じ週で忙しいなあ お母さんも仕事休み取れたけんね」
という麻里さんに、
「えっお母さん来る?おれ一人で大丈夫やけど…」
と答える新。
お母さんもそう思った!宿泊費も交通費も高い!と言いながら…
「息子と二人で旅ができる きっと最後の機会や」
とかみしめる麻里さん。
「おじいちゃんが元気やったら おじいちゃんに行ってほしかったな
おじいちゃん 新が東西挑戦者決定戦出るんやで お着物お借りします」
ふたりで、新は最敬礼で、お仏壇の始さんに頭を下げる。
さて、舞台は京都。
クイーン位の西日本代表は桃ちゃんだったことが判明。
詩暢ちゃんいわく「明星会の中では千早に近い」というポカ作くんと練習を重ねている桃ちゃん。
そんな中、こころちゃんが「時間や」と詩暢ちゃんの出演する番組コーナーをつける。
モグラたたきというお題に、「かわいらしゅうて叩くなんてとてもとても…」と(おそらく地のままの発言で)笑いがとれる詩暢ちゃんに、「意外とこなれてきたなあ」と明星会のみんな。
「まさかタレント志望?」
「芸能人??すごい」
という言葉に
「なれるわけないやろ かるたしかできんのに」と桃ちゃんが発言したらそこには詩暢ちゃんが…
「あらあらうちの記憶違いやったやろか 結川さんと練習の約束しとったかと思うとりましたが 今日はテレビ鑑賞会?」
と「いけず」を言いつつ練習へ。
桃ちゃんと詩暢ちゃんの試合を見ながら、うなる伊勢先生。
詩暢ちゃんとはちがいすぎる
幽玄 幽明 この世のものではないような
桃ちゃんがもしも勝ち上がっても 詩暢ちゃんには適わん
そう思わせるだけの練習でしかないような――
練習後、時雨殿での小中学生対象の講習会の講演オファーをされ、
「ギャラ出ますか?」
と聞いて「タレント気取り」と反感を持たれてしまう詩暢ちゃん。
一方、「桃ちゃんがんばってな」と矛先を向けられ、
「でもうち試験もあるしそろそろ実習も…」とかわす桃ちゃん。
桃ちゃんは医学部の学生だったのでした。
帰りがけ、懲りずに桃ちゃんをご飯に誘うポカ作くん。
そのふたりの白米×明太子会話に詩暢ちゃんもからむ。
そんな詩暢ちゃんに
「若宮さんなんでテレビとか頑張って出るん?無理しとるやろ」
と直球で聞く桃ちゃん。
「お金がいるんや。藤岡屋さんのこの反物で今年のクイーン戦の着物作ってもらいたいんや」
と、例の反物の写真をスマホで見せる詩暢ちゃん。
「そんくらいのお金も自分で稼げんで なにがクイーンや」
という詩暢ちゃんに
「営業かけてみたらどうや?」
と桃ちゃんはさすが大学生な提案を。
後日、3人で藤岡屋さんへ。
事前に企画書を送る等さすがの手配は桃ちゃんの差し金かも?
その場での提案も、「うちに着物を…」と言いかける詩暢ちゃんを遮り、
「先見性」や「露出が増える」等のデキル用語をちりばめながら桃ちゃんがリード。
お目が高い、と感激し、
「スノー丸の着物も自信作なんですがなんせ認知度が低くて…」
という藤岡屋さんに、
「うちが着てすこしでもお力に」
と意気込む詩暢ちゃん。
が。
「若宮市議はこのことご存知でしょうか?」
「うちとしても日高屋さんとの関係を無視して進めるわけにはいかんのです」
と、「しがらみ」再確認が入り、出直しということに――
帰り道。
「なんやの もう若宮さんスポンサーみたいなのついとったんやないの
そらあかんわ 大人の流儀違反や」
という桃ちゃん。
続けて、寒いのにコートを着てないことや営業に行くのにスウェットなことを失礼やろと注意するが、詩暢ちゃんの回答は
「コートはまだ スノー丸グッズで出てなかったんや」
見れば、身に着けるすべてがスノー丸グッズ。
髪型もなんちゃってスノー姫?
藤岡屋さんに行くのに、詩暢ちゃん的にはベストな選択だったようです。
「ええな結川さんは かるた強くて」
そういわれ桃ちゃんは
「は?!」
でもその後続けて
「頭もよくて お医者さんになるんやろ?ええな」
と詩暢ちゃん。
「うちには かるたしか ないんやけどな」
辛そうにそうつぶやく詩暢ちゃんに…桃ちゃんの口の端がくいっと笑みにゆがむ。
「若宮さんと練習なんて自信なくすだけやろ」と言われることがあるけれど…
そうか?
勝てるんとちゃうか?って瞬間もあるんやで
すくなくとも
ポカ作似の高3女子には負けん
と闘志オーラをみなぎらせ、ポカ作君を怯え上がらせる桃ちゃん。
ポカ作似の高3女子…千早のことかーーーーー!!
ということで、千早は??(②に続く)]]>
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BE・ LOVE 新年2号 ちはやふる 192首 あらすじ・感想
新年2号は、ちはやふる10周年特集!
映画のキャストさん&小泉監督にアニメのキャスト&浅香監督からのコメント、そして名だたる漫画家さんからのイラストつき祝辞と、超豪華な特集でした。
小泉監督の表現の仕方がとても好きですし、新田真剣佑君の言葉には、小泉監督の真剣佑オーディションストーリーを思い出し...
映画のキャストさん&小泉監督にアニメのキャスト&浅香監督からのコメント、そして名だたる漫画家さんからのイラストつき祝辞と、超豪華な特集でした。
小泉監督の表現の仕方がとても好きですし、新田真剣佑君の言葉には、小泉監督の真剣佑オーディションストーリーを思い出してほっこりしました。
そして漫画家さんからのイラストはカッコいい新がキラキラしてて目の保養でした…個人的には、ウミノ先生の桜沢先生が好きです♡
さて、本編!
***以下、192首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。《 》は感想です***
扉絵はなく本編から。
冒頭は福井メンバー、新&村尾さんin近江今津。
近江神宮の帰り道、乗り換えに急ぐ村尾さんが振り返ると、新は階段を下りるお年寄りのフォロー真っ最中。
何とか特急に間に合い、
「新はお年寄りには積極的に親切やもんなあ 若い人には照れてモゴモゴしとるくせに」
「同年代ではかるたがらみでギリギリ友だちあるくらいやろ」
と新をからかう村尾さん。
そんなやり取りの中、村尾さんがスマホへの着信に眼を見開く。
「でも新はラッキーやわ
神様がそれでいいって言ってくれとる気がする ほら」
と新に向けられた画面には――
東日本予選の結果を報告する文面と、千早・太一の名前。
「東京はあっちかな。友だちなんやろ2人とも。すごいな」
と村尾さん。スマホを見つめ続ける新。
あたしたちにはかるたがあるから また会えるんじゃないの?
一方、朝5時に飛び起きた千早は早速勉強スケジュールを復唱確認しつつ、
壁にかけてある着物に眼をとめ、幸せそうに微笑む。
気が付けば着物に袖を通し、「千早ごはんよー」の声に我に返る。
生物、英語、日本史…と続くスケジュール確認が、足袋、長襦袢、袴…と変わっていく。
《ここ単語の移ろいが綺麗で好きです!理数系もあるなんてもしや千早国立大狙い??》
私 勝ったんだ 東の代表になれたんだ
次に進めるんだ―――
その日の放課後、瑞沢高校に麗子さんが車を乗りつけ太一を迎えに来る。
袴を作ってもらいにいく、ということで、「もしかしてかなちゃんち?!」と騒ぐ瑞沢男子たち。
とその時、梨華ちゃんが捻挫の一報が入り、そちらへ行ってしまう麗子さん。
「お店一人でいってきなさい 大丈夫よ あっちはプロだから」
の声に、机君と肉まん君を摑む太一。
「着物を作ってもらうとか初めてで…いろいろ失礼があったら困る…」
という『真島太一が人を頼るきわめてまれなケース』に、キュンとして付き合ってあげることにする机君、肉まん君、そして同じく声をかけられたかなちゃん。
かなちゃんは千早にも声をかけるが、千早は
「ごめん私 用事が」
とバイバイとともに去る。
用事があったらしい机君がひと声かけにいくと、頬を赤くして頬を膨らませているふうな千早が。
机君は、
「真島のことは任せとけって 綾瀬もがんばれよ」
と声をかける。
《怒っているのか?照れているのか?この表情、私にははっきりと読めません。
でもその後の机君の言葉からすると、「太一のことは心配で、行きたいけど行けない」と千早は思っているのでしょうか??
「行きたいけど行けない」も、実際用事があるからいけないなのか、やはり告白事件が影響していていけないなのか…気になる所です》
さて、呉服屋大江。
「推しが…私の推しメンが…とうとう顧客に!」と感激の理恵子さん。
「お値段は気にしないからとりあえず正絹の黒紋付とか」という麗子さんのお電話の言葉を聞き、
「いままで試合でずっと貸してくださってたみたいな ああいう袴がいいんです ダメでしょうか…」
と戸惑いながらも要望を伝える太一。
その言葉を受け。
「着物はある種「場」のための装置の側面がありますが、競技かるたにおいてはまた少し違うこと承知しております」
「勝つためのユニフォームとして真島太一様のために仕立てさせていただきます」
という理恵子さん。
フルセットそろえるための説明を始めるも、
「現場のヒアリングによると長襦袢を大試合で着る選手は多くない」
「基本タンクトップの上に半襟だけつける」
という仰天現場知識を披露する理恵子さん。かなちゃんはじめ、大ショック。《モデルが桜沢先生なところがたまらないです!》
スソも短く動きやすさ優先、ということで、理恵子さんいわく、一番競技に向いているのは武者袴とのこと。
とはいえ、武者袴のうえに化繊にすると手軽になりすぎ、麗子さんが気にしそうということで正装にも使える正絹に。
このあたりの顧客要望バランスがさすがは手練れな理恵子さんです。
「お任せ下さいね 必ず 一番戦いやすい着物をご用意してみせますので」
と採寸する理恵子さんに、かつて着付けてもらった時のことを思い出す太一。
着物に慣れてくるとね 身体がゆるむのよ 支えてくれますよ
「千早ちゃんの着物はどうしたら」と動揺するかなちゃんは「奏が自分で研究してみなさい」と言われ、さらに衝撃を…
一方、千早の出かけた先は西麻布の猪熊宅。
オートロックにコンシェルジュのいる受付の豪華マンションです。
「桜沢さん経由でのお願いだったけど どうしたいんだっけ?」
と尋ねる猪熊さんに、
「詩暢ちゃんに勝つくらいに強く なりたくて」
と変顔で答える千早。
「大きくでたあーびっくりしたー西の代表はどうでもいいんだっけ?」
と聞かれ、
「あっすみません 西の代表の人の情報なにも持ってなくて」
と焦る千早。
《この段階で私たちも情報何も持っていません…どうなったんだー》
「若宮詩暢より強いってことは 日本一ってことよね だったら私にくらいは勝てないと」
という言葉に息をのむ千早。
あたしたちにはかるたがあるから また会えるんじゃないの?
会える 会えて そして
準備をしながら机くんからの着信に気づく千早。
メールには、たくさんの音声ファイルが。
(さっき別れ際に机くんが「あとで送る」と言ってたメールですね)
一方、呉服の大江。
見繕い終了し、理恵子さんのプロ手話に感動する肉まんくん・机君。
そんななか、足袋を2足購入し、肉まんくん・机君ふたりに渡す太一。
「これ…2人に。寒い中さ この間ずっと見ててくれて ありが…」
戸惑い照れながらもそう告げる太一。
「もし おれが勝ったら 2人のうちどっちか大盤係やってよ」
「ええっ?!勝ったらって綿谷新に?!」
「いやもちろん勝つ気で挑むんだと思ってたけど え?!」
「とりあえず綿谷新がラスボスなんだと思ってた」
「けど周防さん倒しに行くの?!」
大騒ぎな肉まん君・机君に、
「――うん」
頷く太一。
千早サイド。
送られてきた音声ファイルは、専任読手7人の読み。
試合中の音声、古いのは10年前のものまで掘り起こし、上の句だけ抽出してあるもの。
「すごい労力…」という猪熊さんに、
机くんとかなちゃんだ 受験生なのに 2人とも大変なのに
と涙を浮かべる千早。
九頭竜さんが今のところ最後に読んだ10年前の名人戦の音声を聞き、
「九頭竜さんの読みって独特なところあるわね」
とつぶやく猪熊さん。
あたしたちにはかるたがあるから また会える
会って そして
行くんだ その先へ
《感想》
理恵子さんのプロの仕事が見られたのは素敵でした!
しかし、太一の千早への告白はここずっと非日常空間ではなかったことになっていたようでしたが、やはり日常に戻ると影響あるのかもしれませんね…
千早の表情の意味があまり読み取れませんが、この後どんなことにつながっていくのかが、気になるところです。
そして、瑞沢メンバーを一度離れて、これまでとは違う頼りない面をメンバーに見せるようになった太一。
この変化は微笑ましいなと思います。
(以下はちょっとマイナスの内容を含むので、気になる方は飛ばしてください)
異論反論オブジェクションあるところだと思いますが、私は足袋をふたりにプレゼントしたくだりはあまり好きじゃないなと思いました…
自分でバイトしている訳でもなさそうなので、出資はおそらくお小遣いから=親のお金です。
お金で買った物でプレゼントするのではなくて、「ありがとう」と言い切る言葉のほうが、良かったなあと。
そういう意味では、机君とかなちゃん多大な労力をかけた、非常に有効なデータとなるプレゼントはすごいなと心底思います。
相手のことを思って本当に役に立つ物を送れる、というのはすごいことですよね。
さて、次のステップは??]]>
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2018-01-14T17:09:21+09:00
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BE・ LOVE 新年1号 ちはやふる 191首 あらすじ・感想
しばらく家族で交互にインフルエンザにかかったり、仕事繁忙期が続いていたりでご無沙汰してしまっておりました( TДT)
が!
第193首を読んであまりに感動し、それを伝えたいため一気に行きます~!
まずは191首から。
***以下、191首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意...
が!
第193首を読んであまりに感動し、それを伝えたいため一気に行きます~!
まずは191首から。
***以下、191首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。 《 》は感想です***
前回の息詰まる「運命戦」のシーンから一転して、場面は太一ママ、麗子たちマダムのお茶会?
誰からともわからない、
「それでどんな方なんです?」
という問いに、麗子さんが自分のだんなさん(太一父)について語ります。
「オリゴってあだ名だったわ学生時代」
「入り婿なのよ旧姓が後藤で」
・外科医として優秀
・いつもポケットに飴が入っているような優しい人
・学生時代(高校?)は麗子さんが風紀の腕章が似合うことに感激し(確かに似合う・・・)、親になってからは太一や麗子さんの子育てに感激し・・・
そんな人だとのこと。
「旦那様なかなかの策士じゃないですか 真島さんと結婚までこぎつけてるんですから」
「どうだかね」
というやり取りを聞くと、「いい人」なだけではないかもしれませんが、基本「いい人」のようです。
《太一父はあまりに姿が見えなかったことと、麗子さんの「1番になりなさい」「父さんに見せられない」の言葉で余程な人だという想像が、ちまたにもありましたし私もしていましたが、あまりの違いにびっくり。
「人好き」な末次先生らしくていいなあと思う一方、こんな幸せそうで恵まれた家庭なんだから、太一のあのネガディブさは家庭の事情じゃないんだ・・・と複雑な気持ちも?》
「バカみたいね待つなんて なにかあったら連絡来るかもと思うと・・・」
どうやら麗子さんは太一からの連絡をどこかで待っているよう。
「子供に1位を目指させるのは私の方針なの。鶏口牛後っていうでしょう。
1位になれない世界でがんばるなんて 愚かだもの」
そんな言葉とともに、場面は代表者決定戦決勝へ――
原田先生VS太一は、「あ」の札16枚がすべて出ているという、まさに経験者有利な展開。
「あ」札をとっていく原田先生だが、それはギャラリーの思う「読み」ではなくて、
この札がでたらいいなという構成がはまる「組み立て」だと北野先生はみている。
でも、特に調子のいい時。
「ふと目についた組み立てになかった札が取れた時、それが原田のかるた力の真骨頂だ」
と・・・今日はまさにその真骨頂のよう。
一方、太一は原田先生に対する周防さんの言葉を思い出しつつ、千早たちの札数と自分たちの札数をカウントし、ほぼ同数であることを確認。
そんな太一の姿を、原田先生は「ずいぶんかるたが客観的になった、周防くんの影響か」と見ている。
「次はどの「あ」の札が出ると思う?私にはわかるよ」とゆさぶりをかけると、
「それより早く取る・・・」と周防さんのように答える太一。
原田先生が太一に初めて出会ったのは12のとき。
原田先生がかるたに出会ったのも12・・・
ということで、当時の回想がはじまります。
原田先生は福井南雲会の栗山先生と幼馴染。
(実在する原田先生のモデルの先生が福井出身だそうなので、原田先生も同じ設定?)
その栗山先生にさそわれてかるた教室へ。
「あ」の札は1枚で4つの顔がある、ということを指導の先生から学んだり、楽しくて楽しくて毎日練習していたとき。
ある大会で、耳の聞こえない子が試合に出ていることを知る。
読手さんの口元をみてとるというその子は、読手さんがいつ読み始めるかわからないため、暗記の時間がしっかりとれないそう。
その話を聞いて、原田先生はその傍らに坐し、読手さんが下の句を読み始めたら肩を叩いて教えるという手助けを思いつく。
しっかり暗記が出来たその子は思う存分かるたがとれ――
《その子がうれし泣きしている姿が描かれるだけで、勝敗ははっきりとは描かれておらず不明》
原田先生にも「かるたをしててうれしかった 誇らしかった最初の大会」という思い出が。
そんな攻め気満々の原田先生をかわして守る太一。
「守りがるたがやっぱ合ってる」とは、机くん肉まん君のコメントです。
原田先生は強い
強くあってほしい でも―――
原田先生が取るイメージをしっかり持ち、次に出ると思った「ふ」の札を、太一がさらう。
読みが冴えたって 体がその通りに動くかと思ったら大まちがいなんだ
原田先生のその姿に北野先生がうつむく。
ギャップ
いたるところにあるギャップ
自分の最盛期とのギャップ
力をつけてきた相手とのギャップ
だけど だけどな
ギャップがあるから楽しいんだろう?
息を吐き、ひざをさする原田先生。
聴こえること
聴こえないこと
ギャップを飛び越えたい
越えに行く者の 肩をポンと叩きたい
結果。
最後の1枚の札を送って0枚にしたのは・・・太一。
「ありがとうございました・・・」
礼をするのにうつむく太一の眼に涙があふれ。
その太一の胸倉をつかむ原田先生。
「苦しかったな 絶体絶命が たくさんあったな
絶体絶命を 愛せよ まつげくん
これから先 ずっとだ」
ほぼ同時に、白目をむいて千早が寝落ちする音。
一瞬の後我に返って目を開いた千早の眼に映ったものは。
原田先生が胸倉をつかんだことで見えるようになった、太一のパーカーの下の「瑞沢Tシャツ」。
「さあ また来年 がんばるさ」
そうつぶやく原田先生と、悔し涙をうかべる翠ちゃん。
一方。
冒頭で意味ありげな伏線が貼られていた麗子さんのいた場所は、実はかなちゃんの呉服屋さん。
そこに太一から連絡が入る(しかも麗子さんトイレ中?!)。
「大江さん 袴を・・・ 男物の袴をあつらえてくださるかしら 早急に」
「もちろんです もちろんですお客様 光栄です」
あふれる涙とともに伝える麗子さんに、ともに泣く理恵子さん。
一方、かるた会館では表彰式が。
太一のきんもくせいのかおりと、盛大な拍手につつまれる千早と太一。
屋外でその様子をながめる北央メンバー+須藤さん。
「帰るぞてめーら」
という須藤さんに、
「まさか本当に辞めたりしな・・・」
とおいすがるヒョロくんたち。
「てめーらさあ あいつに言うよな? どっかの大会で
「おれが勝ったら須藤様が辞めるって賭けは反故だ!」って」
須藤さんの言葉に、言う―!!の北央大合唱。
「「でももう1個のようは生きてるぞ」って」
“勝ったら 競技かるたを一生やる”
「東日本予選の結果 代表は 名人位 真島太一さん クイーン位 綾瀬千早さん
お二方の東西挑戦者決定戦での健闘をお祈りしています」
■新年2号に続く■
《感想》
千早が翠ちゃんを下すより先に、太一が原田先生を下すというのが、原田先生ファンとしては、少々不満・・・
「青春全部かけて」からの、来るべき原田先生VS太一。
ここで太一が勝たないと呪いが完全に解けたことにならないのであるべき展開だったのかもしれませんが・・・
準々決勝がすごく濃かった分、決勝は1話で決着というのも展開としてはあるべきかたちだったのかもしれませんが・・・
うーん、です。
実際のかるたの試合をみていると、実力通りの勝敗にならないことはわかります。
今年の名人戦の第3戦も、おふたりにはそれほどの差はなかったですが、名人が不調であれあれ?という感じでしたよね。
昨年の東西挑戦者決定戦で、「愛情」が足りず原田先生に敗れたと思った新。
その一方で、読んでない札がとれるほど好調だった原田先生を負かした太一。
せめてもう少し太一の実力に納得できる根拠が欲しかったなあと思ってしまいました。
一方、高校生のときあれだけ賭けに対してかたくなだった須藤さんの、
須藤さんも太一も北央メンバーの「三方よし」な結論には非常に成長と円熟を感じました!!
やっぱり須藤さん大好きだなあ。]]>
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2018-01-14T13:08:25+09:00
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BE・ LOVE 22号 ちはやふる 190首 あらすじ・感想
すっかり皆に「おにぎり理音」と呼ばれている可愛い理音と、凛々しい千早が表紙の今号。
もしかして、コミックスの表紙はこの2人?!
と思ったら、アタリでしたーーー!
36巻の草木は「稲」ですね。実りの秋になんて素敵。
そして今回よりスタート、映画「ちはやふる―結び―」新・キャストインタビュー!
...
もしかして、コミックスの表紙はこの2人?!
と思ったら、アタリでしたーーー!
36巻の草木は「稲」ですね。実りの秋になんて素敵。
そして今回よりスタート、映画「ちはやふる―結び―」新・キャストインタビュー!
第1弾は菫ちゃん役の優希美青さん。
恋してる眼差しとか、双眼鏡のストラップの花柄とか、もうとにかく可愛い!
早く動く菫ちゃんがみてみたいです。
さて、コミックスはひと足早く今日入手♪
収録は188首まででした。
37巻発売は、来年の2/13とのこと。
36巻はうわあ千早と太一の勝負どうなるの?!というところで終わるので、
コミックス派の方はドキドキですね・・・
***以下、190首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。 《 》は感想です***
第190首は扉絵なし。
なんと、「まさかの!」田丸兄のカウチポテトショットから。
おれの名前は田丸剛(たまる・たけし)。
あろうことか1回戦負けしたので
うちに帰ってだらだらネット・・・
田丸家の両親は子どももかるたも大好きそう。
お付き合いの用事で応援に行けなかったと騒いでいた家族3人に、
翠ちゃん準決勝に残ったとの情報が・・・!
「うぉぉい大変じゃないかーうちの娘ー」
てなことで、かるた会館に駆け付ける田丸家。
《ところでなんで剛(たけし)なのにつよぽんなんでしょう?
ふと、田丸兄妹ってもしかしたら、ドラえもんのジャイアン兄妹の
イメージも重なるかなと思いました。
兄の体格や、兄妹のもともとの立ち位置。
初登場は、大塚かるた会館での新年のかるた会でしたが、
そのときはすっかり「嫌われ役」の立ち位置でしたものね・・・
だとすると、「たけし」が正だけれど、
ジャイアンのイメージを完全にかぶせるのではなくて
「つよし」の読みの可能性を残しているのかななんて・・・
もしかしたら「つよし」が正で、
「たけし」が単なる振り仮名誤りかもしれないですけども笑》
到着したかるた会館は、痛いような空気が張りつめている・・・
運命戦・・・
手のひらで顔を覆ってつらそうなかなちゃん。
「たち」「たれ」「はなの」「はるす」「わがい」
この中だったら「はるす」のひらけた感じを聞きたい♡
と、心中はかなちゃんらしさもありつつ・・・
無力な気がする どうしても このレベルの音と速さの世界の前では
音と 速さと 運命の前では・・・
前回、
「今回、桜沢先生の存在感がなかったので、勝負がつくであろう次首での動向が気になります」
と書きましたが、存在感なかったはずです。
桜沢先生、全然理音の試合を見ていませんでした・・・
桜沢先生の目の前には、同じ名前の翠ちゃん。
「わがい」をとって、運命戦!!
そこで皆が翠ちゃんに気が付きます。
「田丸さん・・・!」
「田丸さんもまだしょうぶついてなかったんだ?!」
「え?!」
おー追いついたあ
1-1かあ 運命戦かあ すごいんじゃない?今日の私
いい感じで反応できた かっこよかったなあ いまの私
よし!
自然にガッツポーズが出る翠ちゃん。
そのキラキラした姿に、あっけにとられる瑞沢メンバー、そしてつよぽん。
だれだおまえ おれの妹は
そんなだれにアピールするでもないガッツポーズはしねえ
《「だれにアピールするでもない、心から自然に出たガッツポーズ」。素敵です》
かなちゃんは思わず、「千早ちゃんみたいだ」
これまでは なんか自分と戦ってるみたいだったなあ
目立ちたくて ほめられたくて
だれにも注目されなくて
ほめられないのは変わんないけど
いまはもう さみしくないよ
ああ 私 さみしかったんだ
「失礼します」と立つ千早と目が合う翠ちゃん。
「失礼しました」と着席する。
さみしくなくなって やっと 相手とたたかえる
《ここで号泣・・・!!自分で自分のありのままを受け入れ、
肯定できるようになった翠ちゃんの姿がまぶしいです・・・
でもここでの号泣は、まだまだ第一歩なのでした・・・》
一方、千早も「失礼しました」と着席。
深く息をしながら・・・
泣きそうだ
わからない
未来はちっともわからない わからないけど
田丸さんは未来だよね?
わからないけど わかるよ
《田丸さんが「未来」なら、千早は「いま」だと思うのか。
千早の眼光がするどくなります》
わからないけどわかるよ
行こう
理音の手元には、送られた菫ちゃんの札「はなの」。
千早の手元には、「たれ」。
真琴センパイの意志が飛ぶ。
『理音注意 綾瀬は 運命戦でも抜きに来るぞ』
《この「理音注意」とか「理音集中」とかなつかしいですね・・・!
好きー》
読まれたのは―――
「はる
すぎて―――」
微動だにしない千早。
札をおさえる理音と翠ちゃん。
"田丸さん取った!"
"理音 お手つき?!"
「クイーン位予選準決勝は
1枚差で
綾瀬さんと田丸さんの勝ちです」
お手つき・・・!
6連取されて・・・なんなの こらえきれなかった
悔やみつつ、はっとする理音。
綾瀬さんは冷静だった
一方、瑞沢ギャラリーは大混乱。
大変・・・めでたいけど2人とも瑞沢・・・(えっ3人?)
どうしたら?
翠ちゃんはといえば。
は―勝ったけど どうせ誰も見てなかったし
決勝はみんな綾瀬先輩の応援だろうし
お兄ちゃんさえもいないし
決勝戦ってすごいことなんだけどな――
べつにいいけどさ
「べつにいいけどさ」といいながら、タオルで顔を隠す翠ちゃん。
そこに。
「田丸さん 見てたわよ」
桜沢先生登場。
「いいかるたを取るわね」
と、翠ちゃんの良い点を列挙。
「あなたが次の瑞沢のエースね?」
桜沢先生 桜沢先生
生まれるまえから大好きな
「今度富士崎の合宿に来ないかしら?」
『教え子が目の前で負けたのに非情!!
高校かるたの未来しか見てねえ』
青ざめる富士崎ギャラリー。
そして翠ちゃんに駆け寄ってきたのは―――
瑞沢1年ズ!
「田丸さん見てなくてごめんね」
「勝ち切ってすごい」「すげーよ田丸!!」
「もーいいわ先輩に気をつかうの
私たち1年は田丸さん応援するから」
「本気で応援するから」
「かっけーよ田丸」
「はい水」(by波田くん)
いっぱいのキラキラに囲まれた翠ちゃん・・・
なんだろう なんかなんだか
生まれなおしたみたいな
でも目の前には――
背の高い千早の、高い壁。
そしてまた 死ぬんだ 何度も
ドキンドキン
心臓の音。聞こえるのは端座した太一から・・・
須藤さんに勝てた
あの須藤さんに勝てた
教わってきたものが通用した
試しにきただけだ
もういいんだ
――譲るんだ
そのとたん、ドスンと目の前に座る音と、声。
「金木犀の香水?」
原田先生。
「ディオールかグッチ?うちのワイフも持ってたな。
おしゃれだなまつげくん」
気圧された態の太一は、母のを借りたこと、
違和感で少しでも相手を緊張させる作戦のことをすらすらと語る。
「周防くんがそういうふうに教えてる?」
太一の返事はない。
「ずっと考えてたよ」
膝をさすりながら、語る原田先生。
「まつげくんがなにをしたいのか なぜ戻ってきてるのか
かるたに復讐してるようだとも思ったが
それだったらあれだよな 復讐したいとすれば 私にだよな」
青春全部懸けたって強くなれない?
懸けてから言いなさい
思い返す、2年半前の同じ場所、大塚かるた会館。
ちがう ちがう 先生おれは
「ちがいます おれはもう 試合は 譲・・・」
言いさしの太一の口をふさぐ、原田先生の大きい手。
一方、「西日本代表は綿谷新!!」と大きな文字で
だめになった日本史ノートをのぞく肉まんくん・机君。
「日本史が・・・ノートが・・・」という肉まん君に、
「いいんだこんなの
綾瀬と真島が目を覚ますならこの情報だって
本当だったよな さすが先生」
ノートでのメッセージには、原田先生の影が・・・
口を塞ぐ手が離れ、太一の口からこぼれたのは・・・二人の名前。
「新と・・・千早のいるところに 行きたい
行きたい・・・」
「うん では戦おう」
告げる原田先生。
私の前に立ちはだかるのか こんな美しい壁が
手加減しないよ 金木犀の香りの 私の好敵手
■1号(12/15発売)に続く■
《感想》
11/15と12/1、2回休みですね。
大決戦が一区切りつき、末次先生もやっと一息ですね。
須藤さんと太一が準決勝でこんなに盛り上がって、決勝どうなるの?!と思いましたが、
さすがはストーリーテラーの末次先生!!
最初の「青春全部懸けてからいいなさい」のエピソードがある限り、
太一はどこかで原田先生とたたかう運命にあったわけです。
それならば、高3の名人戦の前の東日本予選のここしかない!わけだったのでした。
読めそうな流れなのにそれに気がつかないくらい、
目の前の戦いが熱かったということですね・・・
さすが末次先生です・・・
原田先生は「復讐」といいましたが、
太一は27巻で周防さんについて行くと決めた時にこう言っています。
でも おれをずっと励ましてくれてたあの言葉を
あの毎日を 呪いにしたまま生きていくなんて できない
『まつげくん 青春全部 懸けてから いいなさい』―――
「呪いにしたくない」から、周防さんのところでかるたに戻った太一。
きっと、太一の戦いっぷりを見ていた原田先生は、その気持ちも察しているはず。
「復讐したいとすれば私にだよな」という原田先生の煽りは、
太一から本心を引きずり出すためだったのかもしれません。
けして手抜きはしないだろう原田先生。
一騎打ちの結果は?!
太一の「青春全部懸ける」勝負はどうなるか??
1か月後が楽しみです・・・!!]]>
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2017-11-11T23:14:17+09:00
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BE・ LOVE 21号 ちはやふる 189首 あらすじ・感想
「ちはやふる」が表紙、しかも巻頭カラー、しかも「ちはやふる」手帳つきというスペシャルな今号。
表紙カラーも189首の扉カラーも描き下ろしで、どちらが36巻の表紙になるのだろう・・・?!とわくわくします。
「ちはやふる」手帳は毎年楽しみしていて、でも使えず^^;大事にとっています。
毎年、掲載さ...
表紙カラーも189首の扉カラーも描き下ろしで、どちらが36巻の表紙になるのだろう・・・?!とわくわくします。
「ちはやふる」手帳は毎年楽しみしていて、でも使えず^^;大事にとっています。
毎年、掲載される名セリフが新刊のものも含めて更新されるのが嬉しい。
今年は新のあのセリフが載っていたのと、太一の「次は試合で」にしびれました・・・!
(まえに「次は試合で」本家新版も紹介されていましたね)
以前手帳とともに全プレであった、百人一首のプチシールが可愛かったなあ。
購入して日常使いしたいので、ぜひグッズ化してほしいです。
映画みたいに「ちは」に紅葉が描かれていたりしたら最高!
***以下、189首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。 《 》は感想です***
扉は見開きの巻頭カラー、千早と詩暢ちゃん。
「まだ見えぬ あなたの背中を 夢に見て――」
上の句ですね。下の句がどう続くのか想像してみると楽しいです。
「ただひた走る みずからの道」
とかね。
本編。
背中合わせで戦っている千早と太一の戦況を見守る原田先生。
千早ちゃん 6-1 まつげくん 5-2 苦しい厳しい
絶体絶命 でも――
須藤さんは少々焦り気味。
『おれも 攻めてくぜ』
中断してしっかりタイミングを取った千早。
「あとたった1枚」と集中しようとする理音の目の前に、いきなり千早の手が伸びる。
驚愕する理音に、
「すみません 山ちゃんの前髪が落ちて・・・」
と髪を載せた手を差し出す千早。
髪を渡され、つい「あ・・・ありが・・・」とお礼を言う理音。
つい千早のペースになり、集中しきれず、次も千早にとられてしまう。
《ここは、千早の神がかり的な集中力・没入を示しているのかな?》
真琴センパイ含め富士崎ギャラリーは戦々恐々。
『あと1枚あと1枚』とくり返す理音に、「あと5枚…あと5枚…?」とわかっているようなわかっていないような千早。
そんな千早を見守る瑞沢ギャラリー。
原田先生は、夕闇の中、窓の外の観戦席で泣きそうになっている美馬君に気づく。
その次の札は「こい」。
須藤さんの手の動きをおいかけ、動揺する美馬君。
敵陣の「こぬ」にさわり、自陣の「こい」をとられた須藤さん、ここでダブ!
(太一が須藤さんに札を2枚送れる)
3-3 こんな終盤でっ・・
つい窓にはりつく美馬君。
「選手の視界に入るからここいてほしくないんですが」と運営委員にいわれ、
「私が見てますから」ととりなす原田先生。
「ぼくが原田先生に勝たなきゃなんなかった…っ 絶対勝つって 粘って粘って
そしたら…っ
もっといろいろ 考えればよかった…」
須藤さんを好きなら 勝ってほしいなら 名人になってほしいなら――
太一の視線トリックに引っかかったことを自覚している須藤さん。
『あの目は真島の武器だ』(はっディスられた?>名人)
ダブかよ だせぇ
《この須藤さんのセリフ好きだ・・・》
周防さんに勝ちたい
名人になりたい
周防さんも周防さんのかるたも嫌いじゃない
周防さんとのかるた会生活(?)を振り返る須藤さん。
甘いもの食べられないからと周防さんのくずきりと黒蜜の振舞いを断ると、
次はくずきりの酢の物を差し出され、「すっぱいものも食べられない」と断ったこと。
「豚コマとくずきりのチャプチェ」も甘いと断ったこと。
試合で、11枚差と7枚差で負け、11月7日だからかふざけんな名人、と憤ったこと。
「須藤君がいてくれて助かる。強くて頭が良くて性格が悪くて君を負かすのがいちばん大変だ」
という言葉とともに差し出された、くずきりとエビと野菜の塩炒め。
「これうまいッス」と食べながら、「じゃあ春も夏も練習に来てくださいよ」「やだよ疲れる」とやりとりしたこと。
太一は須藤さんと、春も夏もかるたをやっていた―――
真島・・・おまえじゃだめなんだ
似すぎてんだよ おまえら
かるたが大事じゃなくて
周防さんはさあ
かるたが大事な人間が 倒さないと続けてくれないじゃん? あの人
「ふ」の一字決まりを、太一の左下段から奪う須藤さん。
これ以上ないほどの意地の取り 来たっ
北央ギャラリーもヒートアップ。
また窓に張り付いた美馬君に、須藤さんから「ウザい きえろ」のジェスチャー。
「キャー」と喜び倒れる美馬君。
それを見た原田先生がつぶやく。
「きみ かるた続けて もっと強くなるといいよ
君らの先輩ほど かるた界に強い選手が増えることを願ってる人間はいない
北央が継ぐべき財産は――
あのリーダーシップだ」
これで2-3。
須藤さんの送り札は「なにわが」。
「なにわが」を左上段内側に置き、「たち」「たれ」を自陣の右下段にそろえる太一。
次に読まれたのは「なにわが」。
ものすごい速さでとった千早と、ぽん、とゆるくとった太一。
「たち」「たれ」と変な位置の「なにわが」のせいで、無意識に敵陣右下段で勝負を決めると思わされた須藤さんは動けず。
これで2-2。
そこで口を開く太一。
「須藤さん 周防さんも言ってましたよ 読まれる札が変な見え方するって」
「え?」
「読まれる札が ”消えて見える”って…
あるはずの札が消えそうになるから 手を伸ばすって…」
次の札は「たご」、空札。
なのに「たち」「たれ」を飛ばしてしまった須藤さん。
お手つきで、とうとう逆王手――
「大事にしない」という方法でしか
なにかを大事にできない
飛行場で、離陸音に耳を押える周防さんのシルエット。
”手を伸ばすんだ おれが”
消えて いかないで
「ちは」の札がうっすらと消えて――
「ちはやぶる―」
読まれた「ちは」にビクッとする千早。
その瞬間、ワッと歓声。
「東日本名人戦予選準決勝は 2枚差で 真島君の勝ちです」
千早の背後で「ありがとうございました」との挨拶。
「ちは」は太一を助けた?
よかった
よかった
次の瞬間、千早の眼に「おおえ」が浮いて見える。
読まれたのとほぼ同時に払う千早。
かなちゃんの驚愕。
次、「つく」も超速でとる千早。
筑波君のアップ。
やっと出た自陣なのに 抜かれた 5連取?!
送り札に「はなの」を選ぶ千早。
送られたー!とショックを受ける菫ちゃん。
それでいい綾瀬
とは、机君と肉まん君。
「た」は聞き分けに自信があり、「は」はまだ「はるす」があるから。
続けて「たき」を仕留める千早。6連取。
まさか
まさかの
千早 引き寄せろ
「たれ」と「はなの」の――
運命戦
《感想》
太一が「ちは」を取りましたねー!
しかも「うっすら消えている」「ちは」をとったところがポイントかなと思いました。
これまで障害になっていたような執着はなくなっている(薄らいでいる)ということでいいのかな?
でも須藤さんが負けてしまったのは・・・かなりショックです・・・
頑固な須藤さんだけど、今回だけは、賭けにこだわってほしくない!
去年賭けの結果原田先生に勝ちを譲ったことが、うまく伏線となって、須藤さんの名人、かるた会会長の夢につながって欲しいと心底思います。
そしてなんと千早と理音は運命戦!
理音の陣には「はなの」、千早には「たれ」。
千早が勝つとしたら、菫ちゃんを抜くのか、それとも太一の「たれ」を守るのか。
この流れなら、残念ですが、理音は負けてしまうのかもしれないな・・・
今回、桜沢先生の存在感がなかったので、勝負がつくであろう次首での動向が気になります。
さて、今月からスピンオフ新連載
「ちはやふる」中学生編もスタートしてます!
作画の遠田おとさんは、元の絵柄を見ると末次先生テイストではないのですが、ものすごくがんばって末次先生に寄せられていると思います。
(読手のテープを聞かされた同級生の表情とか・・・)
話の流れは、ほぼ小説の原作に沿ったかたち。
でも絵なので、セーラー服の制服の下だけジャージな千早とか、可愛くて楽しめます。
まだまだ始まったばかりなのでぎこちない点もありますが、応援してます!!
さて次号からはいよいよ「ちはやふる~結び~」新キャストインタビュー開始!
1回目は菫ちゃん役の優希美青さん。
4号連続掲載なので、4人出るとしたら、小泉監督に「新入り」と言われた4人
(菫ちゃん、筑波君、周防名人、オリジナルキャラクターの我妻伊織ちゃん)なのかな?
こちらも楽しみです。
そして11/16発売の「ちはやふる」36巻は、特装版が同時発売。
ミニクリアファイル3種セットつきとのこと(描き下ろしも1枚ある様子)
特装版はDVD以来かな?
最近、「3月のライオン」でもフリクションやらエコバックやらの特装版があるので、ちはやふるでもあるのが嬉しい。
(ちはやふるフリクションもほしいなー)]]>
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2017-10-13T10:01:06+09:00
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2017/10/9 恵比寿文化祭「ちはやふる」上の句下の句上映 小泉監督トークショーレポ
10/9の恵比寿文化祭、ROBOTさんの部活映画特集上映「ちはやふる」に行ってきました!
http://www.robot.co.jp/special/ebisufes2017/
上の句下の句と2本続けて上映後は、小泉監督のスペシャルトークショー。
あらかじめ寄せられた質問に答えるという形式でし...
http://www.robot.co.jp/special/ebisufes2017/
上の句下の句と2本続けて上映後は、小泉監督のスペシャルトークショー。
あらかじめ寄せられた質問に答えるという形式でしたが、
質問者に対しては真摯に、質問者以外にも大きな気づきがあるように、
全力で応えて下さった小泉監督に心からの喝采をお送りしつつ、レポします!
最後は写真もOKでした♪
「ちはやふる 〜結び〜」をひとことで言うと、という難しい質問に、
「青春映画の最高峰」!(+ちょっといいすぎかも?!)との小泉監督のコメント!
メモは9ページにわたってるので(上映会を当ててくれた娘に呆れられ候)、以下かいつまんで・・・
まずは新田真剣佑君の改名エピソードから!
・新田はこの新からとっている
・改名前日にLINE電話で改名します宣言がきた
・1回目はちょうどアメリカから来てちょうど役者業を始めようというタイミングだった。
あのルックスなので皆これはと思うけれど、面談したら日本語もたどたどしく、さすがにあと3か月では間に合わないなと落とした。
2回目は正式なオーディションで、受けに来てくれたけど1次で落とした。
それなのに「もう1回やってくれ」と頼まれ、2次で見たら、芝居がものすごく良くなってた。
いろんな人の門戸を叩いてご指導頂いたとのこと。
演技は巧くなかったけど、伸び率がすごかったので、その情熱に賭けた。
(門戸を叩いてあたり新とかぶるなあ)
一昨日アフレコで真剣佑に会ったとのことで、「真剣佑臭(いい匂い)がするかも」なんておっしゃってました。
さてその後、質問コーナー。
Q1.「ちはやふる」は呼吸音など音が印象的、何か音のこだわりは?
A.かるたを取材した第一印象は静寂だった。上の句を読む直前の一瞬の完全な静寂。
完全な静寂はTVではできない(周囲の物音がするから)けど映画ならできる。
だから映画で再現しなければと思った。
実際やってみて、音がないことによる緊張感を感じた。音がないことを際立たせるための効果音活用も。
Q2.千早がかるたを飛ばすシーンはなぜスローで無音?
A2.並みの人にかるたの速さは速すぎてわからない。
並みのカメラでも撮れないのでアクション映画で使うハイスピードカメラを部活映画に持ってきて撮影した。
照明機材も人手も要ってとてもお金がかかるのでプロデューサーさんのおかげ。
Q3.「ちはやふる」は色がとても綺麗で好きなのですが色のエピソードは?
A3.千年前の源氏物語絵巻は今は色褪せているが、当時を復元した絵巻の色はめちゃめちゃ色鮮やか。
絵具のない時代なのに、貝殻の染料などで鮮やかなものを作っていた。
そのイメージがあり色鮮やかな世界にしたかった。
特に赤は、ワインレッドや日本的な朱色など何種類も使ってこだわりが。
クイーン戦の千早の着物も直前まで衣装班と話し合い、深い赤色を用意していたのを変えて、結果あのマットな朱色になった。
Q4.(小学生男子より)なんで百人一首の映画を作ろうと思ったんですか?好きだから?
A4.百人一首のことをよく知らないので、知りたいと思ったから撮った。
知れば知るほど日本のルーツはこれということばかりで、西野カナやperfumeみたいなJ-popの究極のベストアルバム。
これを物語に組み込めるのは他の青春映画にない強み。
しかもたった三十一文字。濃縮されたすごい情報量を組み込み放題だから数段上の物が作れると思った。
映画としては少女漫画原作ということでライトな見え方をしているが、中身はけっこう本当のことを言っていると思う。
小学生で百人一首を覚えたなら、中学生位になったらその意味をぜひ読み直してみて欲しい。
Q5.(俳優志望の小学生の子)小さい頃本や映画をよくみていましたか?役に立ちましたか?
A5.そんなには読んだり見たりしていない。
スポーツはやっていたけれど、そんなに真剣にはやっていなかった。
「こうなりたかったな」という思いがあるから、この映画が作れたのかも。
映画も、あるきっかけで映画作りを知り、その面白さに目覚めてからいろいろ見始めた。
音楽も映画も詳しくないので、一生懸命勉強した時期もあった。
けれど、ある音楽プロデューサーの、
「音楽をたくさん聞いて自慢してくる奴はいっぱいいる。
でも、大事なのは見た数や読んだ数ではなく、好きであるかどうかですらない。
感じられるかどうかが大事」
という話を聞き、そうだなと思った。
数は少なくても、どれだけ感じたか、影響を受けたかだ。
1本1本大事にし、これだと思った本は繰り返し読み、作者の意図を汲んだりするのが、少ない本数でもとても役に立っている。
テクニックではなく「なぜかるたをやるのか」みたいな方向で。
どれだけ真剣に映画を観るか、真剣に生きているかが大事だと思う。
Q6.小説を書いているのですが、どうしたらよい場面が思いつきますか?
(実はうちの娘の質問でした^^;)
A6.そんな方法があったら自分も知りたいけど、都合のよい魔法はない。
「そんな簡単には思いつかない」と知ることが大事かもしれない。
ずーっと一日中そのことばかり考えていて、ようやっと出てくるかも。
映画はひとりで作るものではないから、休憩のつもりで書いたシーンがすごく良くなることもあるしその逆もある。
思いついた後も大事。
全体を描いたあと自分が良いと思っていたシーンが邪魔をしていたら、捨てる勇気を持つこと。
「ちはやふる」も、意識的にひとりひとり良いシーンを作ろうと思ったわけではない。
自然とそういうふうに筆が動いていた。
千早、新、太一だけの映画じゃないという思いがあったからかも。
とにかく1回良いと思うシーンを書いてみて寝かせておいて、他のシーンを書いてから見直して書き直しまくる。
真剣にコメントしてくれる人に読んでもらうのも大事。
ものすごく意外なことを言われると思うよ。
Q7.監督の映画は少女漫画原作でもティーン向けではなく全年齢向けの映画になっている。気をつけていることは?
A7.少女漫画原作であることは忘れ、固定観念を外す。
ストーリーが何を描きたいのか本質を摑むこと。何出身かは関係ない。
(「漫画原作なんでーテヘペロ」になってはだめ)
原作者との関係も大事。原作へのラブレター(よいしょ)でも、挑戦状(超えようとして破壊する)でもなく共犯者、一緒に作り上げていく関係が良い。
「この漫画ここは面白いけどここは足りてないよね」と思う点に眼を背けず、「作者は本当はこうしたかったんじゃないか」「こうのほうが面白いのに」と妄想して書いたプロットは評価されることが多い。
原作忠実だと逆にNOを出されたりも。
「カノ嘘」も、もっとスイートなものを想像されていた。
初号試写でイメージが違うので会場がざわついた。「思ってたのと違う!」
健君にとっても違っていたみたい。
Q8.広瀬すずちゃんの素晴らしいところ、尊敬するところは?
A8.稀有な才能。
「こっちに行けば食べ物がある」と察知する動物的な頭の良さがある、でも鼻にかけない。すごい頑張り屋。
本人に悪意はかなしいほどなく、天然。
女優に限らず、何に対しても極めるということが無理なくできる才能がある。
この映画をとったときはまだ17歳。
自分が17歳のとき、大人に囲まれてプレッシャーのかかる仕事をするような神業が出来たか、できるわけがないと思う。
だから、若手の役者さんはみな尊敬している。
清水尋也は当時まだ15歳だったし。
(ここから少し役者さんの話へ)
ちはやふるに出た皆、みんなブレイクしていて、振り返ればいる。
何も知らずに「君の膵臓を食べたい」を見に行ったら矢本くんがいてびっくりした。
「あさひなぐ」には森永くんが。
森永くんがいるので、「あさひなぐ」は小泉監督作品との誤解がある。
そして2018年春公開「結び」についての小泉監督コメント!
「来週発表することが多くあまり言えないけれど、音楽も大分出来上がり最後の段階。
編集は終わっていて改めて今日上下を見て、思った以上のシンクロ率に自分を褒めてあげたい。
ここは結びのあそこのためのシーンだったんだと思う所とか。
「結び」製作が決まった時、どうしよう、上下で全部いいとこやっちゃったしなと思ったが、まだやり残したことはあった。
上下は宿題を残しつつ終わっているので、「結び」は、その宿題のうちこれだと思う一つを選んでいる。
上下から「結び」はいろいろ繋がっていて楽しめる。
まだ「結び」を見ていない皆さんはいいなと思った。
キャストのクランクアップは卒業式、部活の引退みたいだった。
僕も現場で泣いたのは初めて。とあるシーンで泣けてきて、裏でこっそり泣いた。
新メンバーが4人もいて大変だったけれど、「結び」はいろいろな意味で上下のパワーアップ版。
皆すごい成長してた、3年生だし。皆の2年分の成長が見られる作品。
野村周平君も成長してた。彼のいいところは今回全部出たと思う。]]>
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2017-10-13T08:49:37+09:00
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BE・ LOVE 20号 ちはやふる 188首 あらすじ・感想
本編のほか、ちはやふるスケジュール帳ニュースを楽しみしていたびらぶ20号でしたが、
ビッグニュースが飛び込んできましたね!
中学生編がコミカライズされるとのこと。
原作は時海さんなので、すでに刊行されている小説のストーリーに沿ったコミカライズになるのでしょう。
まずは千早編のようですが、新編や太一...
ビッグニュースが飛び込んできましたね!
中学生編がコミカライズされるとのこと。
原作は時海さんなので、すでに刊行されている小説のストーリーに沿ったコミカライズになるのでしょう。
まずは千早編のようですが、新編や太一編はあるのかな?
個人的にはかなちゃん編が好きだったりするのですが・・・
正直、現段階での気持ちですが、ちはやふるのお話が末次先生の絵でないのはちょっと残念です。
遠田おと先生、どんな漫画を描かれるかたか気になってみてみたら、
雑誌ITANの今年の「第14回スーパーキャラクターコミック大賞」で優秀賞作品に選ばれたデビューほやほやの方なんですね。
受賞作品「恋するダビデ」は以下で無料で公開されてます。
http://akm.md-dc.jp/book/carrier/00000006/binb1.4/000000b9/binbReader.jsp?url=&shareUrl=http%3A%2F%2Fmd-fp.jp%2Fservice%2Fnc%2F0000000d%2F000000%3Fisbn%3D9991234651319%26lastUrl%3Dhttp%3A%2F%2Ftm.kds.jp%2Fcp%2Fit.html&cid=0003g5qi00000000&dlEngine=0000000x&title=%E3%80%8E%E6%81%8B%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%80%E3%83%93%E3%83%87%E3%80%8F%E8%A9%A6%E3%81%97%E8%AA%AD%E3%81%BF%7C%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B9&dataName=%E6%81%8B%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%80%E3%83%93%E3%83%87&productName=%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB¶m=1
うーん、実力はかなりある方のようですね。
ですが、漫画のテイストは末次先生のものとだいぶ違う気が。
ちはやふるではどんな作画・キャラクター・コマ運びになるのか、少し?ながら、楽しみです。
さて、本編です!
***以下、188首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。 《 》は感想です***
扉絵は、本編と兼用?
決勝を勝ち抜き西日本代表となった新の全身と、それを知った原田先生のアップです。
「西日本のほうが早く終わるんだな」
「出場者数が1回戦分少ないんだよね」
「クイーン位は?」
《クイーン位、ど、どうなったんだろう・・・恵夢ちゃんと千早は対戦したことあるし、詩暢ちゃんまわりの話をもっと深めるなら結川さんだろうけど・・・》
というギャラリーさんの説明的コメントがあり、原田先生は「にやっ」。
『よし、よし!
再戦だメガネ君、待ってろよ
勝ち切る あと一試合』
と意気込む原田先生。
その眼が、扉の覗き窓から向こうで戦っている千早・太一へ――
太一は思い出している。
勉強時間の確保はできているか? 平日6時間 休日13時間
絶対量を確保するんだ 真島
絶対量を確保した者に 運は引き寄せられる
担任である新海太一先生の言葉。
ギャラリーは千早を応援している。
かなちゃんは、集中し過ぎて視野がせまくなってきている千早を案じている。
肉まん君、机君は外の観客席で太一と千早と「2-6」の同スコアであることに気づき、その厳しさに焦る。
流れを変えられないまま、ノドがカラカラになっている千早。
一方、富士崎ギャラリー。
”感じ”においてだけ天才だった理音が、3年かけて体力を根性を身につけ、いける!という手ごたえを感じている。
ただ桜沢先生は冷静な横顔・・・
千早は集中過多になっている。
ギャラリーの『間を取って』『深く息をして』『汗をふいて』という祈りも届かない。
そこで、空札「はなさ」が読まれ、自陣の「はなの」の札を囲った千早と理音の手が触れ、札が動く。
千早の囲い手を上から理音が押した「共お手」だったが、理音は1枚でも札を減らしておばあちゃんの引退を延ばすべく勝ちたいと、札を送ってくる。
モメられたらモメられたでいい、と思って・・・
『受け取っちゃだめ』とのギャラリーの祈りむなしく、送られてきた「たま」をそのまま受け取る千早。
《集中しすぎて思考停止状態になっていたんでしょうか・・・千早の青い顔が痛々しいです》
スコアは1-7。理音王手。
あと1枚
取られたら終わる
《上下さかさまに描かれた構図が、墜落感半端なく怖いです・・・》
一方、太一VS須藤さん。
「なに?綾瀬お手つき?残念だったな真島。せっかくお揃いの2-6だったのに」
須藤さんの声に顔を上げる太一。
「綾瀬もヤベーな。もうダメじゃね。さすがに相手が悪いと見えねーのかな」
との言葉に「え?」と聞き返す。
「知らねー?いろんなイメージで聴こえ方を言うやついるけど、
綾瀬はときどき読まれた札が「浮いて見える」って」
『浮いて見える』
それは そのイメージは
そのイメージに何かを思い出そうとする太一。
その裏で、肉まん君と机くんは原田先生から何事かを告げられていた。
机くんは模試帰りの自分のカバンからノートを出して、太ペンで何かを書く。
日本史のノートが読めないくらい大きく描かれたそこには――
『西日本代表は 綿谷新!!』
それが太一の眼に飛び込む。
完璧な暗記によって 場にある札が 「浮き上がって」来なければならない
そこには、原田先生の励ますような顔も――
千早 千早 原田先生だ そのイメージをくれたのは原田先生だ
懸けてきた絶対量でいえば 誰が勝てる?
《ここで、さっきの新海先生の「絶対量」と、原田先生の名言「青春全部懸けてから言いなさい」がミックスしますね・・・鳥肌です》
そこで何ごとかに気づく須藤さん。
『ん? お揃いの残り枚数?』
そのとき。
ガシャッ
太一の手がかすったと見せて札を後ろに飛ばす。
「あ すみません そっちに「わた・や」行ってませんか」
掛けられた太一の声に振り向く千早。
「わた・や」どころか「わた・こ」すらないのに?とギャラリーが疑問に思う中で、
千早の眼は机君のノートをとらえる。
『西日本代表は綿谷新!!』
袴姿の、新の流れるかるたが脳裏にうかぶ。
目の奥が 水を飲んだみたいだ
「し・・・失礼します」
やっと、間を取る千早。
なんか まっすぐ走ってたのに トンネルに入ったみたいだ
山ちゃんの 勝つ道のトンネル
でも
山ちゃんさっきのは 共お手だったよね?
呼吸もしっかり回復した様子の千早。
立っている千早に見下ろされ、どこか不安そうな理音。
「何言ってんだよ 「わた・や」とか」
「すみません」
須藤さんにつっこまれ、謝罪する太一。
「綾瀬はもうダメだろ おまえもな」
周防さんのようにとなりの試合と札の数を合わせてきた?まさか
すっかり余裕を取り戻した須藤さん。
けれど・・・
「すみません。ここから・・・勝ちに行きます」
髪を耳の後ろに掻き上げながらの太一の宣言に動揺。
ハッタリだ
そんなことできるわけねえ 真島が 周防さんみたいになれるわけねえ
一方、周防さんの言葉を思い出す太一。
きみは 持ってるものを無視しすぎだ
次に読まれたのは「たま」。
「たち」「たれ」に意識をとられた須藤さんは太一に抜かれる。
ただし原田先生は、「たち」「たれ」が読まれていても、取っていたのは太一だろうと予想。
千早も、共お手だったのに理音が送ってきた「たま」は無事死守。
理音に、『流れを手放すな』と念を送る富士崎ギャラリー。
「あと3枚・・・」
太一のつぶやきに、
『なに言ってんだ?2-5だろ?まだおれのほうが有利だ。焦る必要はねえ』
と須藤さん。
送られてきたのは「ちは」。
序盤で太一が送り、その後須藤さんが戻した札。
そこで気づく須藤さん。
『「あと3枚」まさか。おれにあと2枚お手つきさせて勝つ気か?!ざけんな!』
《太一の「あと3枚」は心理戦のつぶやきか?それとも本当にお手つきさせる気なのか、気になります・・・》
絶対量を確保した者に
運は引き寄せられる
「「失礼します」」
ふたりで手をあげ、立ち上がる千早と太一。
背中合わせに、息を吐き切る。
千早 おまえはおまえで 引き寄せろ
おれには運は微笑まないから
新のところへは自分で行くよ
息を吸い込む千早と太一――
■21号(10/13発売)に続く■
新の頑張りがふたりに届いたことによる窮地からの復活劇。見事です!
「自己中心」のようでいて、3人の絆をわかっている原田先生だからこその心憎いサポートが響きます。
そして太一が、新の西日本代表選出を、素直に「エール」だと受け止めているのが、そして千早にとっても必要な「エール」だと判断して届ける流れが、たまりません。
高2のギクシャクしていた期間・・・やはりあれはあれで、今のあらたな3人の結束のために必要だったんだなあとあらためて感慨深いです。
しかし、太一の札合わせが本当なら、須藤さんよりも断然実力が上ということなのでは・・・
うーん、あまりそうであってほしくないなあ。
そんな操作ができることが見えていたうえでの、試合当初のあの「賭け」は微妙な気がしますしね・・・
さて、これはまだ準決勝。
準決勝でここまで熱くて、決勝どうなるの??!
次号、ものすごく気になります・・・!]]>
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BE・ LOVE 19号 ちはやふる 187首 あらすじ・感想
チームちはやふるの3人が、3人それぞれに大ピンチ!な状況で「待て」がかかっていたのがようやく解除されました。
長かったですね、この約1か月・・・
この間、ちはやふる全プレの締切がありましたね。
もちろん、私も申し込みました!
あの紅色の綺麗なポーチが届く日が楽しみです。
そして、次号予告に...
チームちはやふるの3人が、3人それぞれに大ピンチ!な状況で「待て」がかかっていたのがようやく解除されました。
長かったですね、この約1か月・・・
この間、ちはやふる全プレの締切がありましたね。
もちろん、私も申し込みました!
あの紅色の綺麗なポーチが届く日が楽しみです。
そして、次号予告によると、10/13発売のびらぶには毎年恒例のスケジュール帳がつくとか。
これを聞くと、ああ、今年も後半だなと思いますね。
なんて周辺の話よりも、本編、大ピンチなんでした。
早速、そのつづきを!
***以下、187首のあらすじ&感想(ネタバラシあり)となりますので、ご注意ください。 《 》は感想です***
今回も、扉絵はなくいきなり本編。
ですが、誰もがきっと想像していなかったスタートです。
校庭で声がする
サッカーかな 真島とかかな
ぼくサッカーできんからな ああ やっぱりよく見えんし
『目が悪いってどんな感じ?』
虫メガネで遠くを見る感じやよ
綾瀬さん
描かれているのは、輪郭のぼけた風景。
懐かしい、千早と新と太一の小学校時代。
新が眼鏡を失くしていた期間の話です。
(ヒマや かるたしよ じいちゃんの配列)
『なにやってんの?おまえ 気持ちワリーんだよ一人で
そんなにかるたしたいのかよ』
『綿谷くんのメガネ探しに行bうく』
『あ・・・綾瀬さん』
『とったんだ おれが 千早には言わないで』
太一から手渡された眼鏡をかけようとする新――
と、場面は一転して目の前には絶好調のポジティブモンスター。
新のこめかみを汗がつたっていく。
食い入るように観戦する村尾さん。
ギャラリーも、「綿谷くんでまちがいないと思っていたが小石川君の目も大いにある」とささやき始める。
就職先は大石天狗堂で 京都での練習は京都明星会
これ以上ないほどの盤石さや
対戦をながめる詩暢ちゃんも。
学んでないんか?千早との試合で
強くでも負けることがある
それが流れさえもせき止めて変えはるゆう
なんてゆーた?白波会?とかいうとこのかるた
どうする新
小石川さんはいま 「見た札が読まれる」くらいにノリノリや
新を前にして 自分のかるたしか見えてへん
『落ち着け うん 1枚ずつや』
そんななかでも新はマイペースを保とうとする。
取る札
取られる札
取る札――――
が、新の取りだと思う札を小石川君が取りに立つ。
「それはぼくの取り――」
声をかけた新の眼前には、天狗(Tシャツの背中)。
「は?」と振り返ったポジティブモンスターも、天狗のような憑かれた顔・・・
周防さんを倒すとしたら もしかしたらこのタイプか?と思わされる
ポジティブモンスター
強敵に何度お手つきを重ねても スピードをゆるめない
新の脳裏で原田先生が告げる。
いつもきみは負けたあと 鬼の形相で悔しがる
遅いよ
『負ける?』
鬼の形相のような表情になる新――
その瞬間、汗がひとしずく、新の眼鏡の内側に落ちる。
「! あ…すみません。メガネに汗が」
メガネをふく新。《きっとニシタさん特製のメガネふきに違いない!》
ふいたメガネをかけようとした新のぼやけた視界にうつったのは、太一の姿――
びっくりして我に返る新。
でもメガネをかけた視界の、目の前にいるのはポジティブモンスター。
新の強張っていた表情から、ふっ、と力が抜ける。
読手に「この札を読ませる」くらいの気迫で 自分の流れにもってくる白波会のかるた
それは おれのかるたとちがう
悔しさを先取りして鬼になっては じいちゃんが笑う
始じいちゃんのような穏やかな笑みをうかべる新。
《きっと村尾さんと栗山先生には始名人が見えている!》
――ああ
メガネ じつはすごく汚れてたんだ さっきより ずっとクリアだ
次に読まれた「わた・こ」はものすごい勢いで「えぐって」とる新。
手が激突し、小石川君は「たっ たたた・・・」と右手の親指の付け根をおさえる。
「――すみません」
『すみません ぶつからないですむ速さで取れなくて』
そうあやまる新。
その時、自分のかるたしか見ていなかった小石川君が、新を見る。
村尾さんは、新を見守りながら、去年の西日本予選決勝戦で、新がおかしくなった時のことを思い出す。
『太一が負けて なんでホッとしたんや 見下してたんかな かるたで太一を 友達を』
新も思い出す。
今年の東日本予選の組み合わせ表、そこにある「真島」と「綾瀬」。
うれしかった
名前があるのがうれしかった
うれしいと思う自分が うれしかった
『千早にはきらわれたくない』
『卑怯なやつ』
卑怯さを見せてくれたやつ
『ちょっと わかるわ』
気持ちがわかる
わかるんだ 太一
太一が行こうとしている場所に
おれがえんかったら 話にならんやろ?
出た!新の超速取り。
小石川君が「やえ」「やまざ」両方払う間に「やまざ」に札直。
『決まり字を聞いてからの速さはもう 光みたいだ』
『こんなときこそ 力を出すのがおれ』
とポジティブモンスターが払ったのはなんと「お手つき」。
信じらんないここで ポカ作~!ポコ作~~!!
そんなギャラリーの声がとぶなか、村尾さんたちの予想も裏切り、新が送った札は――
「ちは」
どうしよう ビリビリと 感じる
――この札は 送り返さないと危ない
何かを感じ取っている小石川君。
新の脳裏には千早が。
「私は攻めがるただから 必ず取ると勝負に出るの」
取りたい でも
おれのかるたは 流れるかるたや 運命を変えようというようなイメージはない
『敵陣攻めたい小作くんの狙いの札がでない 動くが固く・・・』心配する天狗堂社長。
『新くんの中に・・・ 見えてきてしまうよ』見つめる栗山先生。
あの部屋のイメージを手放しても 単純やな 心は向かっていくんや
いつか3人で そんな未来へ
どんどん札を払い、盛り返していく新。
焦る小石川君。
キョコタンの口が動く。
「ち」
「ぎりおきし――」
小石川君が払ったのは、「ちは」。
おてつき
勝負が決まったその瞬間も新は。
微動だに しない
何歳だ きみは
「あ ありがとうございました」
この若さで この卓越
『見えてしまうよ 綿谷先生が』
かるたの中にある膨大な過去を 未来に持っていく男
勝負は決まった―――
札を引き上げるのは勝者の役割だが、小石川君にとっては「自分の札」。
小石川君の「自分が札を持って行ってもいいですか」という申し出に「どうぞ」と差し出す新。
その右手中指が腫れている。
「こ これ――さっきの?」
「あ 大丈夫です 人にケガさせなくてよかった」
「なんだそれ ヒーローか!東にはいなかったヒーローキャラか!」
綿谷新
かなわない
そんな小石川君は天狗堂の社長にポカポカ胸をたたかれ怒られる。
「小作くんきみは ポジティブすぎて反省点が見えてない もっと反省しろ―ポカ4回もして」
かなわない
「大丈夫 いつか最強になる きみは 天狗(うち)の子やから」
かなわない わけがない
《さすがは、ポジティブモンスター。新くんがぞっとしたのもわかります・・・》
さて、場面は一転東へ。
須藤さんも、理音も小峰読手の詠みに乗れて好調。
そんななか太一は背後の千早をちらちら気にしてしまう。
どこまでも綾瀬ありきのかるたか 上等だよ
そんな太一に攻める須藤さん。
『ヒーローじゃない』
怪我した指を眺めながら思う新が、太一にシンクロする。
『おれは おれたちは どんなにがんばったって』
『あのとき 走って行ったあの子だけが ヒーローだから』
千早は理音に押されまくりで6-2。
そんな千早に思いをやる太一・新。
『千早には いるか? ヒーローが』
一方、会場の扉の向こうでは、額に汗した原田先生がつぶやく。
「そうですか 3枚差で 西日本の予選突破は 綿谷新君・・・と」
息のあがっている千早・・・
■20号(9/30発売)に続く■
どうなる次号??!
予告には、なんとさらっとネタバラシが><
「クイーン戦東日本予選・準決勝。ともに手を伸ばした「あ」をきっかけに、理音に王手をかけられてしまった千早は?!」
なななんとーーー!
そして次号では、ちはやふる手帳のデザイン発表とのことでこちらも楽しみ。
《雑感》
今回一番嬉しかったのは、新が「あの部屋」を卒業したのは、「チームちはやふる」の解散ではなくむしろその再結成につながっていたんだとわかったことです。
小学校のときには、ヒーロー・千早を間にバランスの取れていた3人。
それが、高校になってから、千早と太一は同じチームで全国を制覇し、新はかるた休止から復帰後も個人戦メインに。
3人のバランスは、否応なく新に2人/1人というへだたりを感じさせるものだったはずです。
それが、太一が千早と同じチームから外れ。
新も、自分のチームを持ち。
それぞれ分かれた道を歩んだことによって、再度バランスのとれる関係が出来てきた気がします。
いまなら、太一も気負わずに新に当たれるはずだし、新も太一に真っすぐに当たれるはず。
そして、千早のヒーローは誰なんでしょう・・・
コマ割り的に、「原田先生か?!」と一瞬思いましたし、娘も「原田先生では?」といいますが、個人的には、
千早のヒーローは「千早にトロフィーあげたかったな」な新と太一であってほしい。
どうか試合中の千早と太一に、新の勝利が伝わりますように・・・!
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2017-09-16T23:40:09+09:00
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