ひねもす ちはやふる
HN福ら雀による、漫画「ちはやふる」に関する思ったことのつれづれ考察。 基本的に、否定より現状肯定、貶すより良いほうに捉えることをメインのスタンスとしています。感想より分析が好きです。 支部もやってます↓ http://www.pixiv.net/member.php?id=11693593
「ちはやふる」上の句みてきました!
- 2016/03/22 (Tue) |
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みなさま、164首感想にたくさんの拍手、そしてコメント、ありがとうございました・・・!
今のところ、これまでで最多です。
あの時は勢いで読んでしまって感想も書いてしまい、動揺激しかったですが、皆様の意見もうかがいながらようやく落ち着いてきました。
今回映画を見て思ったのは、最前線で物語をつむいでいる末次先生は本当にすごいということ。
映画の脚本も確かに本当に良かったんです。
こんなふうに、今あるストーリーを「こうがいい」「ああがいい」と映画用に編集することも立派な創作だと思います。
が、それも元のストーリーがあってこそ。
末次先生がされている、「無」の世界から「有」の世界を産み出す、というのは、本当に孤独で、本当にものすごいことだなとあらためて思いました。
本誌を追いかけているとつい「点」で読んでしまいますが、そうではなく「線」で読めるよう、164首このあとどこに繋がるのかまでをちゃんと見届けないと、という気持ちになりました。
なのでお騒がせしてしまい、申し訳ありません!
でも、今後も、「私も同じ」「私は違う」「どちらでもない」等何でも、ご感想ありましたらもっと共有していただけると嬉しいです。
さて。
映画です。
「ちはやふる」上の句。3/19に娘と一緒に観てきました~
いや、良かったーーーー!
***以下3/19のつぶやきより***
「ちはやふる」上の句みてきました!
すっごくすっごくすっごくすっごく良かったーーーー!!!(≧∇≦)
ひっきりなしに笑ったし、きゅんきゅんした。
かるたもバッチリで娘は帰りがけに素振りしてました笑。肉まんくんみたいにタクシー止めちゃうぞw
そしてやっぱり真剣新はダイヤモンドでした…
OPもEDも音楽と画面に鳥肌がぶわっと立って、帰宅して早速FLASH購入してしまいました。
ストーリーも良かった。会場にいた男子グループは放心したように座席に残り「また観にこような」っていってたし「今年の映画は外れがない」って言ってた方も。
あまりに楽しくて、娘がエキストラで出てたシーンチェックを逃してしまった^^:
映ってるとしても胸の部分瞬間だけだけど、次回チェックしよう。
すずちゃん可愛いし真剣君ダイヤモンドだし太一は本当にカッコいいし言い尽くせない。
「ちはやふるといえば神、機動戦士といえばガンダム」は名台詞…
***以下ネタばらしあります。注意!!***
スタートが千早たち1年の4月、瑞沢高校からだったので、最初はコミックスの時系列かと思いました。
が、見ていくと、またアニメとも違う、映画独自世界の時系列だということがわかりました。
小学校のシーンは基本回想のみだったのが意外。
そして、映画という長くても4時間程度の世界にテーマをまとめきるのに、思い切った時系列の改変(始さんの死の時期の変更)は英断だっと思います。
以下、ばらばらとですが。
◇千早
・寝息がとにかくかわいい!
あれをおんぶする太一、役得だけど・・・辛い・・・
・屋上に飛びててくる太一との再会シーン。
桜の吹き溜まりを巻き上げてくる千早、桜の精みたいで本当に可愛かったなあ。
・白目をむいて寝ているのを「死んでるー!」と騒がれるシーン、きちんと?ネタになっていて、面白い。あの須藤さんがあそこまで動揺するとはw 大笑いしました。
◇肉まんくん
・「に」「に」「に」「肉まんくーん!」
そうか、「西田」の「に」は「肉まん君」の「に」!
新までやるのがかわいかった(笑)
・でも肉まんくんの小学生シーンまだ出てこないから、原作知ってる人は大受けだったけど映画のみの人はわかったかな?
・「府中のイナズマ」の自称もいい…!
・対戦相手となった原田先生に肩を抱き寄せられての「やっ」もかわいい。
・「鼻の下伸ばす前に手を伸ばして!」(by机くん)←名台詞!
・「眼鏡のない新にも太一は勝てなかったんだよね」的な話を千早がしていたとき、
「真島がかくしたんじゃねーの。おまえそういうことやりそー」的なことをいうのが、
ほんとに気の置けない友達感で、よかったなあ。
◇新とじいちゃん
・「せ」の札の話から、「まさかじいちゃんがその岩になるなんて」に涙・・・
まさかその台詞をじいちゃん自身の口から聞くとは思わなかった・・・
・映画のじいちゃんは、脳に爆弾は抱えているものの、ぼけてはいないのですね。
原作の、じいちゃんがかるたの札さえ分からなくなった時の新の悲痛な泣き方を思い出すと胸が痛いので、
映画のじいちゃんは良かった・・・
・「上の句」では金沢大会(原作では福井大会)のその後にまったく語られていないので、下の句がどきどきです。
◇かなちゃん
・「うっかりハゲ」に嘆くかなちゃん。激しい恋の歌なのに、「うっかりハゲなんて、そんな片思い絶対実らない!」。爆笑!
・「だまらっしゃい」「なんじゃこりゃあ」「早押しウルトラクイズ」に、和歌を「ツイートのようなもの」。
かなちゃんの言語感覚、サイコーです(笑)
◇原田先生と坪口さん
・原田先生、神主なんですねー。その設定だとちび千早たちがお泊りしたことも自然だし、それによって仲良し期間の濃さが伝わってきて、良かったなあ。
(原作は名人戦のことを考えるとお医者さんは動かせないから、ある意味映画の設定は設定で楽しめて、1粒で2度嬉しい)
・坪口さんがイメージぴったりですごい・・・そしてふつーに太一の千早への思いばらすとこ。坪口さんならやりそう・・・!と思ってしまった。
◇「ちは」の歌
・「ちは」の札が赤く光って紅葉が散る効果、予告からいいなと思ってましたが、本当に素敵。
・「だってこれは恋の歌ですから」
「真っ赤になった 頭のなかが すごい」
にもキュンキュン。
・「胸がドキドキしてキューッとなって」→「うっかりはげ・・・部長ー!」
ここも爆笑w
◇スーツケース机くん
・入部するきっかけが自然だった!なるほどなあ。
ただの口裏合わせ的な入部から、だんだん本気になっていく、という描かれ方が良かった。
・しかしスーツケース、山登りまでもっていくなんてw
・机君、スチールで見た時はイメージより大柄だなあと思ったのですが動いてみるとそうでもなく、少し高めな声も、表情もよかったです。
・映画オリジナルの「もろ」札のエピソードはよかった・・・!
自分だけ勝てなくてだんだん表情がこわばっていくところとか。
ブチ切れて帰ろうとするところとか。
こわばっていた表情が変わって行ってからの、掛け声とか。
机君がいちばん熱かった・・・!
◇かるたの神様
・太一には、神様がいなくなった瞬間がわかっている。
ここの話は、切ないけれど、原作でもやもやしているところを吹っとばしてくれたナイス改変でしたね。
そこからの運命戦。
太一の願いに神様が応えてくれるわけではなく、太一自らが、これまでの自分を覆すほどに懸命になった結果引きずり出した勝利、というのがいい。
◇太一と新(3/22追加)
・「おめえ 卑怯なやつやのー」(1巻)という新のセリフが、先日紹介した『ダ・ヴィンチ』の末次先生インタビューで、こう取り上げられていました。
(以下少しこの件取り上げますので、嫌だと思われるかたはスルーしてください)
***ここから
「かるたの才能はずば抜けているのに、それ以外は不器用なところですね。いま一つ人の気持ちがわからないところがある」
「たとえば太一に「おめえ 卑怯なやつやのー」ってさっくり言っちゃう。太一にとっては人生を左右するくらいの厳しい言葉なんですけど、新は全然悪気がなくて、「あ、卑怯なことしちゃったんだな」って冷静に言っているだけ。ときどき人の毒になるほど素直なんですね。かるたには自負があって努力家でもある。その分、ちょっと弱い人の心がわからない傲慢さがあるんですね。千早も同じなんですけど。それは新が持っている壁で、それに気づくともう一歩大人になれるのかなと思います」
最初に読んだとき、新のセリフに対して持っている私の印象とかけ離れていてびっくりした、というのが正直な気持ちです。
その後の「ほんでも ちょっとわかるわ」という台詞とあわせ、間違っていると思うことはしっかり言いながらも、だから相手を拒絶するのではなく、理解を示す、ということで、大人な対応だなと思ったわけなので・・・だって、眼鏡隠しも卑怯だけど、それを口止めするのもずるいはずるいですよね。しかも相手はずっといじめてきていた相手。ここで、きちんと一言違うことは違うと言えるのは芯の強さだし、何もいえないのは弱さだと思うんです。
ここで新がその台詞を太一に言ったことで、太一の人生は左右されたかもしれません。でもそれは、「卑怯なことをしてしまったんだ」ときちんと傷つくことをせずに、そのまま行くよりは太一にとってずっとずっと良かったのではないか、と思うわけです。
なので、それが新の「至らないところ」と紹介されることにはとても違和感があり、正直「傲慢さ」という台詞には傷つきました。
この末次先生インタビューは、あくまでインタビューなので、先生の言葉そのままではありません。抜粋され編集されていますし、抜粋するからには、大事なところ、目新しいところ、を編集さんはチョイスされているのではと思います。先生の内容チェックはおそらく入るとはいえ、先生の意図がそのまま反映されているわけではないと思います。
でも、少しショックでした。
***ここまで
基本、「ちはやふる」は末次先生が産みだされているものなので、末次先生の意図や思いが違うということは誰にもできません。
とはいえ、その一方で、末次先生の考える事だけが正しい、ということにはならないのではと思います。読者が入り込んで、その作品世界は個々人に合わせた形ではじめて完成するのだと思っているので。
そういう意味では、映画で、この台詞が、高校生になった新が、電話で、太一に伝える、という風に変えられていることに安堵を覚えました。
あと、とっても優しく聞こえたこの台詞の言い方、その演出にも。
脚本も書かれている監督は、この台詞を新の優しさ(太一が罪を告白した思いを汲んで、きちんと釘を刺してあげることで楽にしてあげる)として捉えているような気がします。
なので、末次先生の意図はどうあれ、この台詞はやっぱりそういうものとしても読めるよな、監督は少なくともそういうふうに読んでいる、ということが嬉しかったです。
太一と新の電話のシーン。とても、好きです。
◇かるた部勧誘の着物のあわせ
・かなちゃんがかるた部ポスターを見つめるきっかけになったのが、千早の描いた十二単の着物の合わせが違う事。
(そこからの追いかけっこも可愛かった!)
・かなちゃん入部後は、そこがちゃんと直ってた…!小さいところにもちゃんと見せてくれるこだわり、感動です。
****
見たいところがいっぱいすぎて、1回だけじゃ本当に足りない感じです。
あと2回くらいは見に行きそう(笑)
そして、予告の詩暢ちゃん、キレイだった・・・!
下の句の「真っ赤やよ」も楽しみです。
今のところ、これまでで最多です。
あの時は勢いで読んでしまって感想も書いてしまい、動揺激しかったですが、皆様の意見もうかがいながらようやく落ち着いてきました。
今回映画を見て思ったのは、最前線で物語をつむいでいる末次先生は本当にすごいということ。
映画の脚本も確かに本当に良かったんです。
こんなふうに、今あるストーリーを「こうがいい」「ああがいい」と映画用に編集することも立派な創作だと思います。
が、それも元のストーリーがあってこそ。
末次先生がされている、「無」の世界から「有」の世界を産み出す、というのは、本当に孤独で、本当にものすごいことだなとあらためて思いました。
本誌を追いかけているとつい「点」で読んでしまいますが、そうではなく「線」で読めるよう、164首このあとどこに繋がるのかまでをちゃんと見届けないと、という気持ちになりました。
なのでお騒がせしてしまい、申し訳ありません!
でも、今後も、「私も同じ」「私は違う」「どちらでもない」等何でも、ご感想ありましたらもっと共有していただけると嬉しいです。
さて。
映画です。
「ちはやふる」上の句。3/19に娘と一緒に観てきました~
いや、良かったーーーー!
***以下3/19のつぶやきより***
「ちはやふる」上の句みてきました!
すっごくすっごくすっごくすっごく良かったーーーー!!!(≧∇≦)
ひっきりなしに笑ったし、きゅんきゅんした。
かるたもバッチリで娘は帰りがけに素振りしてました笑。肉まんくんみたいにタクシー止めちゃうぞw
そしてやっぱり真剣新はダイヤモンドでした…
OPもEDも音楽と画面に鳥肌がぶわっと立って、帰宅して早速FLASH購入してしまいました。
ストーリーも良かった。会場にいた男子グループは放心したように座席に残り「また観にこような」っていってたし「今年の映画は外れがない」って言ってた方も。
あまりに楽しくて、娘がエキストラで出てたシーンチェックを逃してしまった^^:
映ってるとしても胸の部分瞬間だけだけど、次回チェックしよう。
すずちゃん可愛いし真剣君ダイヤモンドだし太一は本当にカッコいいし言い尽くせない。
「ちはやふるといえば神、機動戦士といえばガンダム」は名台詞…
***以下ネタばらしあります。注意!!***
スタートが千早たち1年の4月、瑞沢高校からだったので、最初はコミックスの時系列かと思いました。
が、見ていくと、またアニメとも違う、映画独自世界の時系列だということがわかりました。
小学校のシーンは基本回想のみだったのが意外。
そして、映画という長くても4時間程度の世界にテーマをまとめきるのに、思い切った時系列の改変(始さんの死の時期の変更)は英断だっと思います。
以下、ばらばらとですが。
◇千早
・寝息がとにかくかわいい!
あれをおんぶする太一、役得だけど・・・辛い・・・
・屋上に飛びててくる太一との再会シーン。
桜の吹き溜まりを巻き上げてくる千早、桜の精みたいで本当に可愛かったなあ。
・白目をむいて寝ているのを「死んでるー!」と騒がれるシーン、きちんと?ネタになっていて、面白い。あの須藤さんがあそこまで動揺するとはw 大笑いしました。
◇肉まんくん
・「に」「に」「に」「肉まんくーん!」
そうか、「西田」の「に」は「肉まん君」の「に」!
新までやるのがかわいかった(笑)
・でも肉まんくんの小学生シーンまだ出てこないから、原作知ってる人は大受けだったけど映画のみの人はわかったかな?
・「府中のイナズマ」の自称もいい…!
・対戦相手となった原田先生に肩を抱き寄せられての「やっ」もかわいい。
・「鼻の下伸ばす前に手を伸ばして!」(by机くん)←名台詞!
・「眼鏡のない新にも太一は勝てなかったんだよね」的な話を千早がしていたとき、
「真島がかくしたんじゃねーの。おまえそういうことやりそー」的なことをいうのが、
ほんとに気の置けない友達感で、よかったなあ。
◇新とじいちゃん
・「せ」の札の話から、「まさかじいちゃんがその岩になるなんて」に涙・・・
まさかその台詞をじいちゃん自身の口から聞くとは思わなかった・・・
・映画のじいちゃんは、脳に爆弾は抱えているものの、ぼけてはいないのですね。
原作の、じいちゃんがかるたの札さえ分からなくなった時の新の悲痛な泣き方を思い出すと胸が痛いので、
映画のじいちゃんは良かった・・・
・「上の句」では金沢大会(原作では福井大会)のその後にまったく語られていないので、下の句がどきどきです。
◇かなちゃん
・「うっかりハゲ」に嘆くかなちゃん。激しい恋の歌なのに、「うっかりハゲなんて、そんな片思い絶対実らない!」。爆笑!
・「だまらっしゃい」「なんじゃこりゃあ」「早押しウルトラクイズ」に、和歌を「ツイートのようなもの」。
かなちゃんの言語感覚、サイコーです(笑)
◇原田先生と坪口さん
・原田先生、神主なんですねー。その設定だとちび千早たちがお泊りしたことも自然だし、それによって仲良し期間の濃さが伝わってきて、良かったなあ。
(原作は名人戦のことを考えるとお医者さんは動かせないから、ある意味映画の設定は設定で楽しめて、1粒で2度嬉しい)
・坪口さんがイメージぴったりですごい・・・そしてふつーに太一の千早への思いばらすとこ。坪口さんならやりそう・・・!と思ってしまった。
◇「ちは」の歌
・「ちは」の札が赤く光って紅葉が散る効果、予告からいいなと思ってましたが、本当に素敵。
・「だってこれは恋の歌ですから」
「真っ赤になった 頭のなかが すごい」
にもキュンキュン。
・「胸がドキドキしてキューッとなって」→「うっかりはげ・・・部長ー!」
ここも爆笑w
◇スーツケース机くん
・入部するきっかけが自然だった!なるほどなあ。
ただの口裏合わせ的な入部から、だんだん本気になっていく、という描かれ方が良かった。
・しかしスーツケース、山登りまでもっていくなんてw
・机君、スチールで見た時はイメージより大柄だなあと思ったのですが動いてみるとそうでもなく、少し高めな声も、表情もよかったです。
・映画オリジナルの「もろ」札のエピソードはよかった・・・!
自分だけ勝てなくてだんだん表情がこわばっていくところとか。
ブチ切れて帰ろうとするところとか。
こわばっていた表情が変わって行ってからの、掛け声とか。
机君がいちばん熱かった・・・!
◇かるたの神様
・太一には、神様がいなくなった瞬間がわかっている。
ここの話は、切ないけれど、原作でもやもやしているところを吹っとばしてくれたナイス改変でしたね。
そこからの運命戦。
太一の願いに神様が応えてくれるわけではなく、太一自らが、これまでの自分を覆すほどに懸命になった結果引きずり出した勝利、というのがいい。
◇太一と新(3/22追加)
・「おめえ 卑怯なやつやのー」(1巻)という新のセリフが、先日紹介した『ダ・ヴィンチ』の末次先生インタビューで、こう取り上げられていました。
(以下少しこの件取り上げますので、嫌だと思われるかたはスルーしてください)
***ここから
「かるたの才能はずば抜けているのに、それ以外は不器用なところですね。いま一つ人の気持ちがわからないところがある」
「たとえば太一に「おめえ 卑怯なやつやのー」ってさっくり言っちゃう。太一にとっては人生を左右するくらいの厳しい言葉なんですけど、新は全然悪気がなくて、「あ、卑怯なことしちゃったんだな」って冷静に言っているだけ。ときどき人の毒になるほど素直なんですね。かるたには自負があって努力家でもある。その分、ちょっと弱い人の心がわからない傲慢さがあるんですね。千早も同じなんですけど。それは新が持っている壁で、それに気づくともう一歩大人になれるのかなと思います」
最初に読んだとき、新のセリフに対して持っている私の印象とかけ離れていてびっくりした、というのが正直な気持ちです。
その後の「ほんでも ちょっとわかるわ」という台詞とあわせ、間違っていると思うことはしっかり言いながらも、だから相手を拒絶するのではなく、理解を示す、ということで、大人な対応だなと思ったわけなので・・・だって、眼鏡隠しも卑怯だけど、それを口止めするのもずるいはずるいですよね。しかも相手はずっといじめてきていた相手。ここで、きちんと一言違うことは違うと言えるのは芯の強さだし、何もいえないのは弱さだと思うんです。
ここで新がその台詞を太一に言ったことで、太一の人生は左右されたかもしれません。でもそれは、「卑怯なことをしてしまったんだ」ときちんと傷つくことをせずに、そのまま行くよりは太一にとってずっとずっと良かったのではないか、と思うわけです。
なので、それが新の「至らないところ」と紹介されることにはとても違和感があり、正直「傲慢さ」という台詞には傷つきました。
この末次先生インタビューは、あくまでインタビューなので、先生の言葉そのままではありません。抜粋され編集されていますし、抜粋するからには、大事なところ、目新しいところ、を編集さんはチョイスされているのではと思います。先生の内容チェックはおそらく入るとはいえ、先生の意図がそのまま反映されているわけではないと思います。
でも、少しショックでした。
***ここまで
基本、「ちはやふる」は末次先生が産みだされているものなので、末次先生の意図や思いが違うということは誰にもできません。
とはいえ、その一方で、末次先生の考える事だけが正しい、ということにはならないのではと思います。読者が入り込んで、その作品世界は個々人に合わせた形ではじめて完成するのだと思っているので。
そういう意味では、映画で、この台詞が、高校生になった新が、電話で、太一に伝える、という風に変えられていることに安堵を覚えました。
あと、とっても優しく聞こえたこの台詞の言い方、その演出にも。
脚本も書かれている監督は、この台詞を新の優しさ(太一が罪を告白した思いを汲んで、きちんと釘を刺してあげることで楽にしてあげる)として捉えているような気がします。
なので、末次先生の意図はどうあれ、この台詞はやっぱりそういうものとしても読めるよな、監督は少なくともそういうふうに読んでいる、ということが嬉しかったです。
太一と新の電話のシーン。とても、好きです。
◇かるた部勧誘の着物のあわせ
・かなちゃんがかるた部ポスターを見つめるきっかけになったのが、千早の描いた十二単の着物の合わせが違う事。
(そこからの追いかけっこも可愛かった!)
・かなちゃん入部後は、そこがちゃんと直ってた…!小さいところにもちゃんと見せてくれるこだわり、感動です。
****
見たいところがいっぱいすぎて、1回だけじゃ本当に足りない感じです。
あと2回くらいは見に行きそう(笑)
そして、予告の詩暢ちゃん、キレイだった・・・!
下の句の「真っ赤やよ」も楽しみです。
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COMMENT
No Title
大好きな映画に出られるなんて、この上ない幸せなことですね。
本当に記念すべき映画になったんだろうなと思います。
(どの場面だろう・・・やっぱり最後の団体戦かな?今度ガン見してみますね笑)
ところで末次先生のインタビュー、確かに「傲慢」は失言かな?
ちょっと言いすぎちゃったかな、という感じがしますね。
でも千早と新を今後どのように成長させていくのかが楽しみにもなりました。
千早の成長で思い出すのが、自意識過剰でプライド高く、
周りからハブられ自分の殻に閉じこもってしまう
負の象徴のような田丸さんの存在(田丸さんゴメン)。
千早がそんな田丸さんの背中を押すシーンを、何度も何度も印象的に描いています。
挫折の中で、他人の気持ちを理解しようとしてこなかった自分に
ようやく気付いた千早が、他人からは理解されにくい存在である
田丸さんの心に一生懸命に寄り添おうとし、背中を押し、手を引いて
あるべき方向へ導いて行こうとしているようにも見える。
田丸さんの成長は、そのまま千早の心の成長とも言える気がします。
対して新の成長はどうやって描かれるのでしょうか・・・
願わくば、新の「今」の大切な仲間である「藤岡東のメンバー」を通じて
描かれてほしいのですが・・・非常に気になります。
(このままでは、もし仮に千早vsしのぶ、松林vs机君の対決が重なっても
千早の方に応援に行ってしまいそうで(^^;
千早のことで頭いっぱいでも、やっぱり今のチームのメンバーも
大切にする心は持ってほしいなと思っています)
Re:No Title
ありがとうございます(#^^#)
その後2回目見てきたのですが、娘、出てるような…出てないような…小学生時代なんですけれどね。
これはDVDチェックしかないな、という感じです(笑)
>ところで末次先生のインタビュー、確かに「傲慢」は失言かな?
>ちょっと言いすぎちゃったかな、という感じがしますね。
>でも千早と新を今後どのように成長させていくのかが楽しみにもなりました。
「ちょっと言いすぎちゃったかな」というニュアンス、とても良いですね!好きです…!
私もきっとそうなのでは、と。末次先生インタビューにもいつも全力で応えておられる気がするので、
まさにそんな感じなのかなー、と私も思います。
そしてとかさま様の、田丸さんへの眼差しがあたたかくて…読んでいてじーん…と沁みてきました。
ここも、本当にその通りですね。
これまで周りのことがあまり見えておらず、フォローしてもらっていた千早が
他の誰よりも田丸さんの近くに、フォローする立場にいる。
声高に語られるよりも、しみじみと成長を感じますね。
新も、団体戦で準決勝まで進むことで同じく成長していると思うのですが・・・
今のところ見えないのが、残念ですね。
私も「藤岡東」こそが、今回は新の成長の元になってほしいと願ってやみません。
新が「かるたに風を送りたい」と思い、3年生にもかかわらずクラス周りをしてまで立ち上げた大切な「チーム」。
次回、「藤岡東」との絆が描かれますように。