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ひねもす ちはやふる

HN福ら雀による、漫画「ちはやふる」に関する思ったことのつれづれ考察。 基本的に、否定より現状肯定、貶すより良いほうに捉えることをメインのスタンスとしています。感想より分析が好きです。 支部もやってます↓ http://www.pixiv.net/member.php?id=11693593

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まだまだ…「ちはやふる」138首にまつわるエトセトラ

実はまだまだ考えてます…「ちはやふる」138首にまつわるエトセトラ。


週末、尊敬する大先達のかたのブログにお邪魔をしたり、ちょこちょこ1巻から読み返したりしてみました。


改めて読み返すと、初期の太一は必要以上に新を意識して自分と比較してるんですねー。


①青春ぜんぶかけたって、新より強くはなれない

②目の前にいるのは(新じゃなく)おれだろう?

③負けながら 泣きながら 新に 向かっていくことが

④わかるのにおれの言葉じゃなんにも届かない気がする 新じゃないとダメな気がする


特に③は、新がまだかるたに復帰してはいない時点ですでに、
自分にとっての新を千早にとってのクイーンに据えている感じ・・・

もうひとつ気になったのは、
高2の高校選手権の団体戦で千早が思い浮かべる新が、子どもの姿なこと。
(14巻の「会いたい気持ち」「会いたい」、
15巻の「なんで詩暢ちゃんは新が連れてきてくれたと思うんだろう」)

団体戦は興味ない、といった新に、変わってしまったの?と
子どもの頃に気持ちが惹かれているということもあるかもですが、
太一も千早も、まだ今の新の存在が生身として実感できていなかったということもあるのかなあと。

小6以来実際に顔を合わせたのは、福井に行った時、高1の高校選手権、吉野会大会だけ。
しかもほんの短い時間で(本当に「めぐりあいて」だ)、
その後は太一も千早もメールか電話でしか接点がなかった訳で。
(とはいえ改めて読み返していまさら、高1の高校選手権、
 新が千早をお姫様だっこしてたことに気づくというていたらく。
 「重かった」って言ってたのが太一だったら油断してたかも^^;)

千早はまだまだ新に小学生の時のイメージがあるのかな。
頭に偏りがちな太一の中では、
当初は新が必要以上に追いつけないものとしてイメージされていたのかなと。

そして太一も千早も高2の「高校選手権」で
あらためて新と顔を合わせて、話したり、新の試合を見たりして。

太一は「東京に行く宣言」を受けて「敵だよ」という位に
その存在を実感するようになってきて、また関係性が変わってきた気がします。

そんな中で、太一は

•吉野会大会の「千早はだれのでもないよな」発言
•仮想新作戦
•挑戦者決定戦
•名人戦の後の新の宣言
(「あれを言うのはおれでもよかったのに…」)
•そしてとうとう高松宮杯での直接対決

を経て、じかに生々しく感じての比較になっていく…

そこに、受験生(3年)になるという岐路。

「おれたちが団体戦で戦えるのは
 高校3年間しかない
 来年また優勝争いがまたできるとは限らない
 たぶんもう 2度とない」
と太一自身が言っていた通り。

また修学旅行より名人戦予選を選んだ太一を机くんが評した通り、
太一は3年になったら、
かるたか医学部受験かどちらかを選ばなければならなくなると、ずっと思っていたはず。

菫ちゃんは、太一が千早に想いが「伝わるのを待ってる」と言っていましたが…、
待っていたのかどうかはともあれ、
もしかしたら迷わずかるたを続ける道を選べるなら、
まだ告白という流れにはいかなかったのかも、と思ったり。

目の前に決然とした別れ道がある。
医学部受験をとれば、もう自分の道は千早とは交差しない。

とはいえすんなり受験を選ぶと割り切れる程でもなく。
かといって吉野会大会で千早に、
東日本代表決定戦で自分に、
高松宮杯で新に敗れて、
医学部受験を押しのけるほどのかるたへの情熱は持てなくなっていて……

そんな中での、原点を思い出させる太一杯。

告白前、春休みの部室をひとり見渡す太一は、
心の整理をつけようとしていたのかもしれません。

その時たまたま千早が来た。

今のチームで過ごしている部屋で
「初めてのチーム」を新混みで思い出し、
卑怯な自分もさらけだし原点に返っての「告白」=気持ちの整理になったのかなと。

もしかしたら、太一は告げたかっただけで、
千早の答えを望んではいなかったのでは。

でも、千早の反応から、千早は太一のこれまでの想いに
全く気がついていなかったことがわかり。

「うそだよ」とごまかそうともしたけれど、
(ここの「うそだよ」は、やっぱり最初の「うそだよ」が
 太一の口と一緒に描かれているから、千早ではなく太一の気持ちと判断)
結局逃げずに正面きっての告白にした。

爪から顔まで好き尽くしをしたのは、
「友達」としてではなく「触れたい」という意味で好きなんだという意味なのかも?と。



千早が太一の告白を受けて「ぶわっ」としたのは、文字通り「ぶれた」ので、
友達としての太一に、思いもよらない知らない人を見たからかなあと思います。

かるたの勝負を通して「知らない太一」を感じたことのある千早(富士崎合宿、吉野会大会)。

「知らない太一」がいることに驚くくらい、
誰よりも「よく知っている」と思っていた太一だったのに、
太一が自分のことをどう思っていたかなんていう肝心なところに気が付かなかった。
それは動揺すると思います。

そして太一の告白で、「ずっとずっと小さいころから」というのは、
考えてみたら太一はどうみても新が来るより前から千早のことが好きだから、
その頃からのことを言っているのでしょう。

でも「小さい頃」というと、どうしても2人には新が思い起こされてしまう。

そして、太一の「触れたい」という告白と、
新の「一緒に行きていこっさ」を比べる形になって、
反射的に「比べられない」と思う千早。

前の記事で勝手に妄想したとおり、
「選べない」「ごめん」と返事をしたあと。

千早のなかでは、思いがけない告白に対するショックと、
かけがえのない2人を比べることへの拒絶反応が、
3人に共通のかるたの札が真っ黒になるイメージで降ってきたのではないかな?と。

でも千早のなかでは、太一を否定したという意識はなく。

太一が、部活でも笑ったりして普段通りなこともあって、
告白のその後をあまり考えないようにして過ごしていた。
(かるたでは勝っていたものの笑顔はないので、十分暗い顔はしていそうですが)

そんななか、太一はわざとではなく現実として、
実力テストの成績結果が良くなく、
かるたより受験を優先することを決断する。

それがほぼ新歓当日。

「新学期始まって 実力テスト終わったら
 すぐ入学式ですぐ新歓 」
とある通り、
実力テストの結果が出た日 = 机くんと肉まんくんに相談した日 = 退部届を出した日 = 新歓の日 
がほぼ同日とも考えられる。
(机くんはベスト姿同じだけど制服だから、着てるものからは判別つかず・・・、
 でも同日でないという証拠もなさそう)

肉まんくんと机くんには、女子は袴の着付けとか支度に忙しいから大丈夫かもしれないけど、
もし新歓のタイミングで太一がいないことに気がつかれたら、
女子3人のフォローを頼むと相談。

太一も、女帝があの直前タイミングで告げるのは予想外だったのかもしれません。

それより何より、千早が追いかけて来たことが想定外だったのかもしれない。

私たち読者もびっくりしたように、「ごめん」と千早にしては意外なほどはっきり断った(太一の中では)ことが
想定外だった分、いつもの千早のような反応は予想していなかったのかも。

だからこそ、太一のキスが必要だったのかなあと。

あれで、千早は、
•太一が千早に否定されたと思ってること(「おまえはおれを 石でできてるとでも思ってんのか」)
•太一がもう部活の「仲間」ではないこと(「退部なんて嫌だ」を拒絶されて)
•「触れたい」という恋愛的な気持ちのリアル
を知ることになる。

いってみれば、太一のキスは千早にとっての「黒船来航」。

新も千早もなんとなくお互いの恋情を自覚しつつあるとはいえ
(「もし会えたら全部燃えそう」)
まだまだ精神的なつながりのほうが強い気がするため、
太一の黒船来航でどう関係が変わっていくのかがドキドキです。

ただし、私の願い的にはここから千早がどちらかを選ぶという流れになるより、
まずは一度、「小学校時代と同じ」というのは無理だけど、
もっとパワーアップした「3人」のチームに戻ってくれたらいいなあ、と。

新か太一かなんて選べない!選べるわけないよ!という、
千早の「強欲」がここで発揮されることを祈ります。

今後――――

太一は本当に、一時的にせよかるたから離れてしまうのか。
(そうするとキョコタンのセリフ
 「私くらいの歳になると、若い人の立ち止まりは、種を埋めてるようなものだと思えるのよ」
 がさらにじ〜んと…)

離れてしまった場合、何がきっかけで戻ってくるのか。
(太一の担任の「新海太一」先生、太一っていう名前には気がついてましたが
 そこに「新」もいるのには気がつきませんでした…!
 「海」はやっぱり「わたのはら」かな?
 これが、新が太一復活の鍵を握ってるっていう暗示だったら素敵)

鍵を握っているのが新なら、桜沢先生の高校選手権の、個人的に大好きなモノローグ
「気づいているかしら
 今回の高校選手権でただの一度も負けなかったのは
 福井の綿谷新と瑞沢の真島太一のみ」
も、今後活きてくる気がするし。

周防名人が塾講師で、そこに就職が決まってるあたり
(ドイツ語の単位とれて卒業できるなら、太一が3年の4月からはそこにいるはず)
太一の受験と絡みそうな気がするし。

非常に楽しみです。

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