ひねもす ちはやふる
HN福ら雀による、漫画「ちはやふる」に関する思ったことのつれづれ考察。 基本的に、否定より現状肯定、貶すより良いほうに捉えることをメインのスタンスとしています。感想より分析が好きです。 支部もやってます↓ http://www.pixiv.net/member.php?id=11693593
BE・ LOVE 7号 ちはやふる 143首 あらすじ•感想
- 2015/03/13 (Fri) |
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今回も「全連載作品あらすじつき」なBE・ LOVE 7号。
半月に1度、続きがわかる嬉しさをかみしめながら、以下あらすじと感想です。
!!!以下細かくネタバレしていますので、ご注意ください!!!
太一と千早がかるた部を辞めた、と聞き驚愕する新。
試合前になってもそんなばかな、と動揺が隠せず、
対戦相手の理音に「札並べてもらえますか?」と言われてしまう。
「あ すみません」と、集中しろ、試合だ、と自分に言い聞かせる新。
札の配列を見ただけで理音が「"感じ"に自信のある子や」とわかる。
「きみがため」の大山札2枚があるなかで素早く「きりぎりす」をとりに行く
理音のスイッチの入り方に、
「うん やろう 普通に」と試合への集中を取り戻す新。
とそこに、ヨロシコの「よっしゃー!理音連取オッケーオッケー!」の掛け声。
驚いてヨロシコを見る藤岡東勢。
「波に乗ってこー」と、元気よくメンバーを叩くヨロシコに
「なに…?」(新)「あんたは連取してないじゃん」(舜)と
思いつつあっけにとられる。
「よしよし調子いーよみんな!1枚1枚取ってくよー ファイっ♡」と声をかけ続けるヨロシコ。
ぶつぶつとつぶやきながら対戦に集中する理音。
そんな様子を見るうちに、新は1字ぎまりの「む」を理音にとられてしまう。
『あかん 集中や いつもどおりに』
と思う新だが、ヨロシコの黄色い?ピンクい?声援にたじたじとなってしまう。
1試合目が終わり、お昼ごはんタイム。
結局、1試合目で藤岡東で勝てたのは新と滉のみだった。
(舜はヨロシコに8枚差負け、新は苦戦したように見えても7枚差勝ち)
滉に「新兄ちゃんどーする?午後…」と声をかけられても、
『辞めたって…本当やろか』と太一と千早を思っていて聞こえない新。
『本当やったら、とんでもなく悩んでるってことや 千早と太一が…』
そんな新の様子をいぶかしく思う藤岡東メンバー。
「2試合目はじめまーす」の掛け声で戻ると、新の2試合目の相手はヨロシコ。
グイグイ来る重いかるたに、『意外…』と思う新。
集中して鬼気迫るヨロシコ。
一方で「さあ1枚、1枚ずつ丁寧にいくよ~」と不慣れそうながらも声を出す理音。
その理音の様子に、桜沢先生をみつめる新。
桜沢先生は『もっと声張ってだしなさい理音 でも なんとか間に合いそうね』と
理音をみつめている。
『残念ながらいまの富士崎には 実力とリーダーシップ 両方をもつ生徒はいない
かるたは理音が上だけど リーダーシップはヨロシコのほうが上…』
取るべき形は、ダブルリーダー。
対戦相手によってリーダーをスイッチできるように
綿谷くんのような強すぎる相手には 勝負を優先するエゴイストに
もう一人は率先して声を出すリーダーに
というのが、桜沢先生の今年のチームづくりのかたちのよう。
そういう桜沢先生の脳裏には、
「圧倒的なエゴイスト」(千早)と「圧倒的なリーダー」(太一)のチームである瑞沢が。
『北央のあの子(ヒョロくん)じゃないけど あの二人を欠いてどう戦うの瑞沢は――』
2試合目終了して、またもや新は勝利(12枚差)
悔しくて髪ひっぱりすぎてストレートに戻ってるヨロシコ。
富士崎部員さん、「大丈夫よ すぐまた巻き直すわ」って…「巻き直す」の意味は掛詞ですか??
そして新以外の藤岡東メンバーは、全員負けてしまっていた。
『な… なんでや ほかの子はともかく
舜と滉はそろそろA級になってもおかしくない実力や
なのにこんな 簡単に負けて――』
と焦る新。
一方で桜沢先生は、富士崎部員に敗因、気が付いた点、問題点の確認をとっている。
「各自メモを取り 未来の自分に残しなさい」
「ハイッ」
顧問のしっかりした指導… でもそれだけでない
他人の問題点もメモを―…
その指導に感銘をうける新。
(そして富士崎部員のニューフェイス、基(もとき)君は何度も返事をしている。
桜沢先生ファンのよう^^)
ヨロシコはマイペースに髪を巻いて帰ってくる。
理音は去年の大会での「来年一度も負けない夏にするのはあなたよ」という
桜沢先生の言葉をかみしめつつ、
ヨロシコと責任を分け合うかたちになったことが不本意な様子。
「綿谷くんとの試合でなにかわかったことある?」と訊いてもヨロシコの
「あーないない!そういうレベルの強さじゃない」との答えに怒りマーク。
「でも部としては勝てる 次もみんなで勝つよ」
とさわやかに言い切るヨロシコの「ヨロシク♡」に「ハイッ」と答える部員たち。
それを見つめる新、舜、滉。
いよいよ3試合目。新の相手はまたもや理音。
『桜沢先生 とことんおれには3年を当ててくるんやな
藤岡東の3年はおれだけや
みんなの様子を感じ取るのも 励ますのも おれの役目や
……声とか 出してみるか?』
と自分に言い聞かせる新。
(ということは、由宇ちゃんはやっぱり入部しなかったのか…残念)
『かけ声なんて出したことない なんて言う?』
と迷う新。
その一方で、
『綿谷くんに勝てたら チームのこの上ない燃料になる 集中する 勝つことに』
とチームのために懸命な理音。
『"感じ"のいい相手―― ある程度スピード勝負になる。集中せなあかんのに
かけ声?チームの様子? どれだけ気にしてられる?
おれまで負けたら話にならん』
と自分を追い込んでいく新。
と、そこへ――
「と 取られたけどぉ 次は取るぞー」
と顔を真っ赤にしてなかば独り言めきながら声を出す滉。
一瞬きょとんとし、あとで「かけ声かっわかりにくっ」と心の中で突っ込む藤岡東メンバー。
そんななか新は震えて真っ赤になっている滉をみて、
『おれがなんとかせなと思うけど… 大まちがいや』
と気づく。
「よし 声出すの 慣れてないけど 練習させてもらいます
藤岡東 声出して行くぞ!」
とこれまた真っ赤になりながら言う新。
「オ オー」「行くぞ」「ハイ」「ハ オウッ」
新も声を張れていず、答えもバラバラ。
そんな様子に
「すみません バラバラやったんでもう1回いいですか 「よっしゃー」で統一な?」
と、思い切りよくやり直す、度胸のある新。
リテイクは
「藤岡東行くぞ!」
「おっしゃああ」
と気合の入った内容に。
『あっ なんかチームっぽい(「よっしゃー」やって言ったのに)』と照れつつも嬉しそうな新。
『でも声出しなんて 一つの点にすぎん チームに大事なものは もっともっといっぱいある』
とさっそく次のステップを考え、
声を出す部員たちそれぞれの様子や、富士崎の試合まえのストレッチも見習って…
ととたんに貪欲になる新。
そんな新を
『思ったよりずっと素直な子… 高校生最強かと思えるくらい強いのに
チームで戦うために 初心者みたいな目になってる』
とみつめる桜沢先生。
『なぜ そうまでして団体戦を? あなたの本命は名人戦のはず なぜ――…』
『もっともっと もっともっと チームのために 勉強することがある』
そう思う新の脳裏には、小学生時代の「はじめてのチーム」が……
試合が終わり、富士崎とのしばしの別れ。
お礼をいう藤岡東メンバーに
「全国大会でもまた対戦しましょう 地区予選での藤岡東の健闘を祈っています!」
と、桜沢先生は「全国大会で待ってるぞ」的な王者の挨拶。
管野先生は運転づかれで寝ていたらしく、
ようやく起きて遅ればせの手土産を桜沢先生に渡そうとしていましたが、
起きたなりに帰りの運転。
とはいえ、
「富士崎いいチームやったなー」
「まず先生がいい 先生が」
という皆に、嫌味と受け取るどころか「先生もそう思うっ」と元気いっぱい。
新くんはチーム運営について、かけ声、メンバー構成、並び順、など
「考えたことないポイントばっかりやな」と思いながら冷静に振り返り。
(どれも瑞沢の当初を思い出す課題…なつかしい)
静岡まで来てよかった、と思うものの、
「また一人で考えて納得して こういうことこそみんなで話さんと」
と我に返った新が、みんなに声をかけようすると…
みんな、爆睡。
試合づかれ・・・
(そう考えると新くんは本当にだいぶ体力もついているんだなあと)
『瑞沢も 最初はこんなんやったんかな
そんで富士崎に 勝ったんやろう? 信じられん どんな練習したんや?
太一 千早 すごいことやが』
と、夕日に照らされながらふたりに想いを馳せる新。
『なにがあった? なにがあった? なにがあった?』
『なんで いつも おれは 遠い……』
眼をとじるなり、「イヤッ 綿谷まで寝たらイヤッ 一人にせんといて」なさびしがりやな先生。
次に思い出したのは由宇の姿。
『なんでチームなんや? 強いんやから 一人でもいいやろ』
『わからんけど チームを作らなあかん 気がするんや』
自分の初心を思い出す新―――
そこに、
「わー!!」
と飛び起きるメンバーたち。
「なんで起こしてくれんのや先生 見逃すとこやったー」
「行きで もう 見たやろが」
「夕日はまた 別やろ」
「キレーイ」「真っ赤―」「撮ったー?撮れたー?転送してー」「親に見せるー」
と大騒ぎ。
ぷっ、と笑って顔を上げた新の目の前には、
夕日を背負った富士山と、
「見て新 これが私の仲間だよ 近江神宮に会いに来て!」という
1年生の時の千早のメールと写真……
周回遅れの チーム作り
千早と 太一に もらったものを 返すんや
二人とまた 同じ景色を見るんや――
一方千早は、休みの日まで図書室で勉強。
心配で見ていられない、といいながら見ている女帝。
飲み物を買いに行くにもダッシュ、飲むのも一気、パワーが有り余っている様子の千早。
『足りない 飲んでも飲んでも 勉強しても勉強しても』
と焦燥感に目を閉じたところに、携帯のバイブがメール着信を知らせる。
弾かれるように 1年のころ 太一が言ってくれた言葉を思い出した
「新はかならず戻ってくるから 強くなってあいつを待とう」
新からのメールの宛先は、太一と千早。
(やはり太一のほうが先なところが気配り…)
件名:かるた部作ったよ
本文:「近江神宮で会おう」
そして、チームメンバーの写真…
それを見つめ、眼をめいっぱいひろげる千早。
一方、太一も同じタイミングでメールを確認。
周防名人の「どうした?」との掛け声に「いえ…行きます」と応える太一。
Tシャツ姿と場所的に、かるたの練習のよう。
千早は携帯を握りしめながら、
太一はかならず戻ってくるから 強くなってあいつを待とう
というメッセージだと受け取る――
次号へ続く…!
139話からが28巻なので、ここまでの143首までが4/13発売の28巻ということに。
コミックス派の方は、28巻が発売された途端、
もうこの続きの29巻が気になって仕方がないのでは。
以下、あらあら感想です。
今回、良い意味で「強欲」なのは千早と新の共通点だなあ、とあらためて。
これまでずっと個人戦だったからチーム戦に慣れないなかで、
自分が「知らない」ということを素直に受け止め、
強いのに自らまっさらになって懸命に学ぼうとする新の姿勢は清々しくて、
桜沢先生でなくても目を細めてしまいます。
そして、ようやく新の動きが千早に伝わりました…!待ってました。
ふたりの事情を知らない新ですが、
「もらったものを返す」という新の気持ちはしっかり千早に伝わっているよう。
これをきっかけに、あとは千早が自分の足で立ち直る番かと!
そしてそして……率直に言ってしまいますが、今回の太一はなんなの???!と。
まるで、アンデルセン童話「雪の女王」で、雪の女王(周防さん?)に連れられていって
心を失ってしまったカイのようではありませんか!
操られているのならまだしも、自分の意思で動いているなら、
周防さんについてかるた再開する前に
「かるたとれない」と告げて呪いをかけてしまった千早に、
一言断るべきなのではないだろうか…!
(千早の呪いはどうも新のメールで解けそうなので、それはよかったとしても)
前回までなんとなく理解の余地があった(ような気がしてた)太一でしたが、
今回はさすがにイラッ。
太一が何の心情説明もなく今回のようなままなら。
……読者の一人としては、あまり戻って来てほしいと思わないし、
戻ってきたとしても感動はないなあ。
さて次回8号はいよいよ「ちはやふる」名場面総選挙の結果発表。
(選挙結果にちなんだこの号だけのプレゼントもありとのこと)
表紙&巻頭カラーで、いよいよ東京予選開始?!
(千早は戻ってるのかな、どうなってるのだろう、ハラハラ……)
そして9号は、「ちはやふる」応募者全員プレゼントで
「主要キャラクター3人の豪華特製クリアファイルセット」プレゼントとのこと。
(主要3人、写真では千早・新・太一だけど、名前を出さずに「主要」とあるのは何か意味が??)
いろいろと楽しみです^^
あわら市も行きたいなあ…一番は桜の時期に行きたかったけど難しいので、
この1年のうちどこかで行ければ!
そして声優さんのトークショーが本決まりのようで、
期待しちゃうぞ、「ちはやふる3」!
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COMMENT
No Title
>強いのに自らまっさらになって懸命に学ぼうとする新の姿勢は清々しくて、
>桜沢先生でなくても目を細めてしまいます。
はい、もう細め過ぎて目がなくなりそうな勢いです!
じぶんはもっとチームのために勉強する必要があるのだ、と、
すべての事象をもらさず観察、体験しようとする生真面目さとか、
創部2年目で全国優勝をはたした瑞沢を率いた太一と千早に対し、すごいことだと素直に尊敬の念を抱けるところとか、
本当に新は素直で「ええ子やぁ。」としか。
そして、富士山に沈んでゆく夕日に彼が決意を固める場面などはもう名場面以外の何ものでもなく、
2月で投票期間を切った編集部を超うらむよ!と本気で思っていまいました次第です。(ノД`)
>周防さんについてかるた再開する前に
>「かるたとれない」と告げて呪いをかけてしまった千早に、
>一言断るべきなのではないだろうか…!
確かに…太一は…今、少しヒール的な存在になっていますよね。
これもきっと物語の進行上、必要があってのこととは思いますが、そんな彼は今、新からのメッセージをどう読み取り、そして解釈するのだろう?と。
かつてチームを作ろうとしている新に対し、余裕あるんだな、と言い捨てておきながらも、そんなじぶんに苛立ったり…と結構複雑な思いを抱えておりましたが、
周防さんとの関わりの中で吹っ切れるものがあったかもしれず、今度はより一層「VS新」を明確に打ち出してくるかもしれないですね…。
新はいまでも太一に一途なのに。
こうなると悲しい構図です。
新にとっても、千早にとっても。
近くても心が遠くなってしまった、太一。
そして、今回のメールで、
遠くても心は近くにあると感じられたであろう、新。
この事実を前に、千早は今後どんなふうに彼らに接してゆくのかな。
棘のように心に刺さればいい(@スガシカオ)というテクニックを繰り出した点では、今現在千早の心を占領しているのは確実に太一だとは思いますが…健全ではないですよね…。
そこのところはうまく解決してもらいたいです。
Re:No Title
>本当に新は素直で「ええ子やぁ。」としか。
本当ですよね・・・しかも、それが自然で。
いわゆる「いい子」になろうとしてではなく自然体であるところが、
また「いいなあ」と思います。
そして名場面総選挙がこれからなら、私も迷いなく
富士山に沈む夕日シーンに入れてしまいそうです…!
太一の言動、私の価値基準からしたらヒール以外の何者でもないのですが、
今回の名場面総選挙とか見るとその見方は間違っているのか…?という気になるので
なんだかもやもやしています。
ヒールなら必要あってのことだとは思うのですが。
「ヒール」として認識しているのがそもそも間違いなのか、とか…。
でもこのまま行ってしまうのはものすごく納得いかないので、
どこかで黒いもの全部千早と新に吐き出して関係を再構築してほしいと私は思うのですが…
それこそ「VS新」を明確に打ち出した上で、
りぶろさんの仰っていた「殴り合い」を思い切りかまして欲しいなあと思ってしまいます。
新も、きっとすべて吐き出す太一を見れば、
自分が太一に対して怒りを覚えていなくても、
太一のために受けてたつと思うのですよね・・・それができる子な気がします。
そしてりぶろさんからスガシカオのお話が聞けるとは(≧▽≦)嬉しいです!
「棘のように心に刺さればいい」という想いは切なくてぐっときますが、
「ちはやふる」作品世界的にはやはり自分勝手ではあるし、
決して双方とも幸せにしないと思うので、
ちゃんと、「それは違うよ」となる展開だとよいですよね。
新刊も出ますし、おまけ四コマも楽しみですねw
福井メンバーが深掘りされると楽しいなあと。