ひねもす ちはやふる
HN福ら雀による、漫画「ちはやふる」に関する思ったことのつれづれ考察。 基本的に、否定より現状肯定、貶すより良いほうに捉えることをメインのスタンスとしています。感想より分析が好きです。 支部もやってます↓ http://www.pixiv.net/member.php?id=11693593
BE・ LOVE 22号 ちはやふる 175首 あらすじ•感想
- 2016/11/01 (Tue) |
- 未選択 |
- CM(2) |
- Edit |
- ▲Top
さて、「イシュタルの娘」が表紙の22号!
なんと、今号でしばらく「ちはやふる」は休載―――
年明けには再開予定とのこと。
次回が11/15(23号)、次が12/1号(24号)、次が12/15号(新年1号?)となるので、
復活はもしや1/1号??(2号?)
これだけ長いお休みは、太一の告白後以来??
とても残念ですが、末次先生は今年映画関係でとてもお忙しかったと思うので、ゆっくり英気を養っていただけたら・・・とも思います。
でもできたら、年明けたらすぐバレンタインだし、
「クーベルチュール」の彼らとも久々に会いたいなあ、とも思ったり。
そして再開した「ちはやふる」は、ぶれない千早とともにますますパワーアップしていることでしょう。
***以下、175首のあらすじ(ネタばらし)となりますので、ご注意ください。***
今回は扉絵はなし。
自宅で、ビッグなスノー丸のぬいぐるみに凭れて「かるた展望」を読んでいる詩暢ちゃん。
先号は、千早母の「千早!」怒声からでしたが、今号は詩暢母の怒声から(笑)
「詩暢――っ!
先月収録した特番の放送 もうすぐや あんた見んの?」
「は?
べつに興味ないし見んでも・・・」
「気にならんの?テレビ映りとか 声の出し方とか笑い方とかのチェック・・・」
「いらんわ」
「張り合いないわ なんなのあんた 行く行く言うて明星会も行かんまんまやし」
母の怒声で明らかになる事実。
詩暢ちゃんは、明星会に行っていない――
『明星会 寄らせてもらいます』
うっかり 言うてしもたけど
詩暢ちゃんの脳裏によみがえるのは、かつて、明星会のなかでもひとりだった自分。
詩暢ちゃんに同年代の子を当てても仕方ない、と、大学生の子がくる6時まで待たせたり、
「(同年代相手は)詩暢ちゃんのためにもならんし 相手の子が気の毒や」という伊勢先生のいる風景。
伊勢先生 伊勢先生の言うとおりやし
それはいまでもなんも 変わってへん うちも 先生も
やはり、長い間培ってきた互いの関係性はそう変わらない様子。
伊勢先生より贈呈された「かるた歴50周年の著書」を手に取り、考えに沈む詩暢ちゃん。
テレビでは、特番が始まる―――
競技かるた それは――
百人一首 千年まえから続く 歌人の魂を乗せた
畳の上の音の格闘技
「あらー真島くんじゃないの 晩ごはん食べた?
親子丼ならすぐ作れるわよ 食べる?」
と声をかける千早母に、
「お母さん静かにして!」
と千早。
今年の名人戦で五連覇を果たした周防久志名人と
三連覇中の若宮詩暢クイーンの
強さの秘密を解き明かします
「強さの秘密 解き明かしてくれるの?! ほんとに?!」
「千早もうるさいわねー」
と、すっかりホームコメディな綾瀬家。
説明が進み、映し出される試合相手。
そこにうつったのは、太一。
いつの間にか出来ている親子丼をもぐもぐしている太一と、
テレビの太一を青ざめた顔で見比べる千早。
白波会では。
「まつげくんか?!」
南雲会では。
「わっ太一?!」
東大かるた会では。
「真島じゃねーか!」
綾瀬家では。
「なにやってんのよ太一~え~」
「おばさん親子丼うまいっス」
「えっ真島君もテレビ出てんの?!」
「テレビ映えするわねえ♡」
とおおさわぎ。
「おれなんか引き立て役です」という太一。
テレビのなかでは、音響研究所の鈴岡直美先生の、
名人の「S」音認識についての解説が続きます。
『聴力検査の結果 高音も低音も 平均値を上回る結果が出ました
これが第一の名人の速さの秘密と言えるでしょう』
「名人はどうやってその能力を手に入れたんですか?」
との質問に
「生れつきと 環境です」
と小声で答える名人。
目を見開く千早。
「環境といいますと?」
「あ でも 努力している部分もあります
専任読手の方7名の 百首の読み上げデータをそろえてるのはたぶん僕だけです」
専任読手7名――!
どーんと描かれたお姿7名、迫力に満ちています。
(中には、お名前のわからない人も)
原田先生も、新も、富士崎かるた会のヨロシコも理音にとっても驚きの事実。
「7人全員ってことは 最近全然大会で読まなくなった九頭竜葉子さんのも持ってんのか レアすぎる」
名人は、名人になる前の2年、ずっとその読み上げの音源を、
音量を小さくして上の句の頭だけ流していたとのこと。
その話をきいて、
「音とつながってても札とつながってないのは そのせいやったんですねえ
周防さんの天才ぷりの凄まじさときたら」
と微笑う詩暢ちゃん。
「お嬢さんアップでもかわいいですねえ イケズがよう似合うてますわあ」
京都の若宮宅では、家政婦さんと詩暢母がテレビ前に。
「黙ってて!」という詩暢母はずいぶん真剣に見ている模様。
そんな様子を、詩暢祖母もながめています。
さて、詩暢ちゃんの検査の結果は。
聴力は一般の人と大きな差はなく、違うのは、どこを見ているか。
目線をトレースする器具をつけての検証では、まったく焦点が動いていないことが判明。
「読まれた札に視点を合わせることなく 一枚だけを払う正確さ そして 速さ
クイーンの強さの秘密は 名人とはまたちがうところにありました」
「みてはいないんだけど」とは、ごちそうさました太一。
「若宮さんは目がいいんだと思った」
「どういうこと?」
「目と手の整合作用がすごい。運動神経がすごいってことになんのかな
自分の身体を正しくコントロールできてる 訓練でしか身につかねえ」
というのが、太一の見立て。
「基本ひとりで練習されているとか。さびしくないですか?」
「うちなんかまだまだ下手で他の人に迷惑かけてしまいますから
ひとりがお似合いです」
と答える詩暢ちゃんの「イケズ」(自分より強い人がいないので練習にならない)を
正確に把握して吹き出す新。
「でも うちのそばにはいつも 百枚の札がいてくれますので
さびしいと思ったことはありません」
と答える、凛としたテレビのなかの詩暢ちゃん。
一方、若宮家の「今の」詩暢ちゃんは、伊勢先生の本とにらめっこ。
伊勢先生の本の、「言ってる意味がわからへん」という詩暢ちゃん。
「いつでも 来てくれて ええからな」
という伊勢先生の言葉を思い出しながら――
「先生 意味わからんって言いにいかな」
とつぶやく。
一方、テレビの詩暢ちゃん。
「練習時間が長いと言われますけど 箱の中でずーっと
開けても開けてなくても なんやらかんやらおしゃべりしてるのが札です
それが聞こえてしまう
箱を開けずにいられましょうか」
「うちは 札はみんな こんくらいの 小さな神様みたいに見えてます
みんな とってもかわいくて わがままです」
「この子たちと この札たちと 離れずに生きていくのが 私の夢です」
テレビ画面のなかで涙がきらめく詩暢ちゃんを、
日本全国の人が固唾をのんでみている――
「この子 なんかすごいねー。愛がすごいの伝わってくる」
と、千歳でさえ?感じた模様。
「千早 かるたってそんなおもしろ・・・」
千歳の言葉をさえぎるように立ち上がる千早。
「お お母さん私 クイーン目指したい」
「勉強もがんばるから 必死にやるから クイーン戦に出たい
両方がんばるから」
千早の脳裏には、
「今年こそ 約束や」
という詩暢ちゃんが――
「もう千早も・・・クイーンになってどうするっていうのよ」
とため息をつく千早母。
「お母さんは私になんになってほしいの?
看護師さんとか本屋さんとか べつに具体的にないでしょ?
なんかこうふんわり
し・・・幸せになってほしいってくらいなもんでしょ?」
と、ふんわり・・・ポーズをとった千早に、
断固として、「ちがうわ!」と拳でテーブルをたたく母。
「子供には 高確率で幸せになってほしいのよっ」
ものすごい剣幕に圧される千早、千歳。
「・・・そのくらいのシンプルな望みなのに なんでうちの子はふたりとも
大丈夫かどうか 怪しい道ばかり行って・・・」
と、シリアスな雰囲気のなか、食器を洗い出す太一。
「いいのよ食器なんか洗わなくて」
「やりますよこんくらい 親子丼おいしかったです」
「あらやだはずかしい」
「おばさん
千早は周防名人に近い耳の良さがあります」
太一の言葉にあわてる千早母。
「え 名人ってあの人?まさか――」
「でも聴力にもピークがあって 千早はいまかもしれない
いつか"感じ"なくなる・・・・・・」
呆然とする3人。
「じゃ もう遅いんで お邪魔しました」
「え?! 太一言うだけ言って?!」
「失礼しまーす」
パタン。
閉じられるドア。
太一の残した言葉と、自分の望みをかみしめる千早母・・・
「・・・千早
できるの?千早にそんな 両立とか・・・
お財布的にも浪人してもらっちゃ困るのよ?」
「わ・・・私いい言葉知ってる 知ってるよ!」
「? どんな言葉・・・」
「するよ両立!!」
「だからどんな・・・」
「がんばるよ両立!!
あ がんばるがんばるって言うだけじゃダメだね えっと」
と、駒野先生のレクチャーにしたがい、物事の上達のポイントをおさえていく千早。
① 目標は具体的に/次の模試でどの大学かB判定もらう
② 時間は集中的に使う/勉強時間はかるたとキッチリ半々にする
③ 第三者に反省点の指摘を受ける/先生たちに毎日添削してもらいに行く
④ 居心地のよい場所から出ていく/ちがうかるた会にも修行に行く
とうとう微笑う、千早母。
「太一!」
家を出て、去っていく太一を追いかける千早。
「ありがとうね」
「なにもしてねーよ」
「ありがとう ありがとうね 太一」
かすかに頬を染め、手をあげて去っていく太一。
いつか "感じ" なくなる
やりたいことを思いっきりやるためには
やりたくないことも思いっきり やるんだ
■ 「ちはやふる」は次号からお休み。年明けに再開予定とのこと ■
***以下、ざっくりと感想です。***
① 駒野先生の名台詞
“やりたいことを思いっきりやるためには、やりたくないことも思いっきりやんなきゃいけないんだ”
きましたね、駒野先生の名台詞!!
「やんなきゃいけないんだ」じゃなくて、「やるんだ」となっているところ。
千早の決意の現れです・・・!
駒野先生の物事の上達のポイントレクチャーも、すごかった。
高2の娘に読ませなければです(笑)
② ちょうどよいバランスになった千早と太一
以前は、太一→→→→←千早 な感じでアンバランスだったふたり。
ですが今回は、太一の行ないが千早を思ってのこと、と千早はしっかり感謝しましたし、
太一は太一で、押し付けがましくなく、さりげない気配りでした。
いろいろアンバランスゆえに起こってたひずみが、解消された感じがします・・・
このふたりの気の置けない感じも、やっぱり好きだなあ。
③ テレビ番組の意味
テレビで、周防さんの弟子?的な立場を全国的に知らしめた太一。
これはやはり、周防さんの病状がすすみ、名人戦に出られなくなるような展開になった時に、
師匠/弟子の関係が皆に伝わるようにするための設定でしょうか?
詩暢ちゃんの「プロの道」も、伊勢先生との関係も、どうなるか・・・
気になります。
④ 千早母の叫び
「子供には 高確率で幸せになってほしいのよっ」
ああ、わかります・・・!というか、個人的には、
「絶対幸せになってほしい!」
1日のほぼ80%は幸せで満たされていて欲しいです。
もちろん、幸せではない時間が幸せな時間を作る、ということもあるかもしれませんが・・・
千早母も、詩暢母も、思うは同じだなあと共感仕切りだった次第です。
さて、「ちはやふる」連載はしばらくお休みですが、
来週のびらぶには、あわら市の「ちはやふるweek」レポが載るとか♪
「イシュタルの娘」の続きも気になるし、次号も買わねばです。
そして時間の余裕ができたら、連載再開までに、一度これまでの展開を読み直してみたいなあ。
33巻の感想も。
皆さんも、何か気が付かれたこととか思われたことがあったら、感想ぜひ共有してくださいませ!
なんと、今号でしばらく「ちはやふる」は休載―――
年明けには再開予定とのこと。
次回が11/15(23号)、次が12/1号(24号)、次が12/15号(新年1号?)となるので、
復活はもしや1/1号??(2号?)
これだけ長いお休みは、太一の告白後以来??
とても残念ですが、末次先生は今年映画関係でとてもお忙しかったと思うので、ゆっくり英気を養っていただけたら・・・とも思います。
でもできたら、年明けたらすぐバレンタインだし、
「クーベルチュール」の彼らとも久々に会いたいなあ、とも思ったり。
そして再開した「ちはやふる」は、ぶれない千早とともにますますパワーアップしていることでしょう。
***以下、175首のあらすじ(ネタばらし)となりますので、ご注意ください。***
今回は扉絵はなし。
自宅で、ビッグなスノー丸のぬいぐるみに凭れて「かるた展望」を読んでいる詩暢ちゃん。
先号は、千早母の「千早!」怒声からでしたが、今号は詩暢母の怒声から(笑)
「詩暢――っ!
先月収録した特番の放送 もうすぐや あんた見んの?」
「は?
べつに興味ないし見んでも・・・」
「気にならんの?テレビ映りとか 声の出し方とか笑い方とかのチェック・・・」
「いらんわ」
「張り合いないわ なんなのあんた 行く行く言うて明星会も行かんまんまやし」
母の怒声で明らかになる事実。
詩暢ちゃんは、明星会に行っていない――
『明星会 寄らせてもらいます』
うっかり 言うてしもたけど
詩暢ちゃんの脳裏によみがえるのは、かつて、明星会のなかでもひとりだった自分。
詩暢ちゃんに同年代の子を当てても仕方ない、と、大学生の子がくる6時まで待たせたり、
「(同年代相手は)詩暢ちゃんのためにもならんし 相手の子が気の毒や」という伊勢先生のいる風景。
伊勢先生 伊勢先生の言うとおりやし
それはいまでもなんも 変わってへん うちも 先生も
やはり、長い間培ってきた互いの関係性はそう変わらない様子。
伊勢先生より贈呈された「かるた歴50周年の著書」を手に取り、考えに沈む詩暢ちゃん。
テレビでは、特番が始まる―――
競技かるた それは――
百人一首 千年まえから続く 歌人の魂を乗せた
畳の上の音の格闘技
「あらー真島くんじゃないの 晩ごはん食べた?
親子丼ならすぐ作れるわよ 食べる?」
と声をかける千早母に、
「お母さん静かにして!」
と千早。
今年の名人戦で五連覇を果たした周防久志名人と
三連覇中の若宮詩暢クイーンの
強さの秘密を解き明かします
「強さの秘密 解き明かしてくれるの?! ほんとに?!」
「千早もうるさいわねー」
と、すっかりホームコメディな綾瀬家。
説明が進み、映し出される試合相手。
そこにうつったのは、太一。
いつの間にか出来ている親子丼をもぐもぐしている太一と、
テレビの太一を青ざめた顔で見比べる千早。
白波会では。
「まつげくんか?!」
南雲会では。
「わっ太一?!」
東大かるた会では。
「真島じゃねーか!」
綾瀬家では。
「なにやってんのよ太一~え~」
「おばさん親子丼うまいっス」
「えっ真島君もテレビ出てんの?!」
「テレビ映えするわねえ♡」
とおおさわぎ。
「おれなんか引き立て役です」という太一。
テレビのなかでは、音響研究所の鈴岡直美先生の、
名人の「S」音認識についての解説が続きます。
『聴力検査の結果 高音も低音も 平均値を上回る結果が出ました
これが第一の名人の速さの秘密と言えるでしょう』
「名人はどうやってその能力を手に入れたんですか?」
との質問に
「生れつきと 環境です」
と小声で答える名人。
目を見開く千早。
「環境といいますと?」
「あ でも 努力している部分もあります
専任読手の方7名の 百首の読み上げデータをそろえてるのはたぶん僕だけです」
専任読手7名――!
どーんと描かれたお姿7名、迫力に満ちています。
(中には、お名前のわからない人も)
原田先生も、新も、富士崎かるた会のヨロシコも理音にとっても驚きの事実。
「7人全員ってことは 最近全然大会で読まなくなった九頭竜葉子さんのも持ってんのか レアすぎる」
名人は、名人になる前の2年、ずっとその読み上げの音源を、
音量を小さくして上の句の頭だけ流していたとのこと。
その話をきいて、
「音とつながってても札とつながってないのは そのせいやったんですねえ
周防さんの天才ぷりの凄まじさときたら」
と微笑う詩暢ちゃん。
「お嬢さんアップでもかわいいですねえ イケズがよう似合うてますわあ」
京都の若宮宅では、家政婦さんと詩暢母がテレビ前に。
「黙ってて!」という詩暢母はずいぶん真剣に見ている模様。
そんな様子を、詩暢祖母もながめています。
さて、詩暢ちゃんの検査の結果は。
聴力は一般の人と大きな差はなく、違うのは、どこを見ているか。
目線をトレースする器具をつけての検証では、まったく焦点が動いていないことが判明。
「読まれた札に視点を合わせることなく 一枚だけを払う正確さ そして 速さ
クイーンの強さの秘密は 名人とはまたちがうところにありました」
「みてはいないんだけど」とは、ごちそうさました太一。
「若宮さんは目がいいんだと思った」
「どういうこと?」
「目と手の整合作用がすごい。運動神経がすごいってことになんのかな
自分の身体を正しくコントロールできてる 訓練でしか身につかねえ」
というのが、太一の見立て。
「基本ひとりで練習されているとか。さびしくないですか?」
「うちなんかまだまだ下手で他の人に迷惑かけてしまいますから
ひとりがお似合いです」
と答える詩暢ちゃんの「イケズ」(自分より強い人がいないので練習にならない)を
正確に把握して吹き出す新。
「でも うちのそばにはいつも 百枚の札がいてくれますので
さびしいと思ったことはありません」
と答える、凛としたテレビのなかの詩暢ちゃん。
一方、若宮家の「今の」詩暢ちゃんは、伊勢先生の本とにらめっこ。
伊勢先生の本の、「言ってる意味がわからへん」という詩暢ちゃん。
「いつでも 来てくれて ええからな」
という伊勢先生の言葉を思い出しながら――
「先生 意味わからんって言いにいかな」
とつぶやく。
一方、テレビの詩暢ちゃん。
「練習時間が長いと言われますけど 箱の中でずーっと
開けても開けてなくても なんやらかんやらおしゃべりしてるのが札です
それが聞こえてしまう
箱を開けずにいられましょうか」
「うちは 札はみんな こんくらいの 小さな神様みたいに見えてます
みんな とってもかわいくて わがままです」
「この子たちと この札たちと 離れずに生きていくのが 私の夢です」
テレビ画面のなかで涙がきらめく詩暢ちゃんを、
日本全国の人が固唾をのんでみている――
「この子 なんかすごいねー。愛がすごいの伝わってくる」
と、千歳でさえ?感じた模様。
「千早 かるたってそんなおもしろ・・・」
千歳の言葉をさえぎるように立ち上がる千早。
「お お母さん私 クイーン目指したい」
「勉強もがんばるから 必死にやるから クイーン戦に出たい
両方がんばるから」
千早の脳裏には、
「今年こそ 約束や」
という詩暢ちゃんが――
「もう千早も・・・クイーンになってどうするっていうのよ」
とため息をつく千早母。
「お母さんは私になんになってほしいの?
看護師さんとか本屋さんとか べつに具体的にないでしょ?
なんかこうふんわり
し・・・幸せになってほしいってくらいなもんでしょ?」
と、ふんわり・・・ポーズをとった千早に、
断固として、「ちがうわ!」と拳でテーブルをたたく母。
「子供には 高確率で幸せになってほしいのよっ」
ものすごい剣幕に圧される千早、千歳。
「・・・そのくらいのシンプルな望みなのに なんでうちの子はふたりとも
大丈夫かどうか 怪しい道ばかり行って・・・」
と、シリアスな雰囲気のなか、食器を洗い出す太一。
「いいのよ食器なんか洗わなくて」
「やりますよこんくらい 親子丼おいしかったです」
「あらやだはずかしい」
「おばさん
千早は周防名人に近い耳の良さがあります」
太一の言葉にあわてる千早母。
「え 名人ってあの人?まさか――」
「でも聴力にもピークがあって 千早はいまかもしれない
いつか"感じ"なくなる・・・・・・」
呆然とする3人。
「じゃ もう遅いんで お邪魔しました」
「え?! 太一言うだけ言って?!」
「失礼しまーす」
パタン。
閉じられるドア。
太一の残した言葉と、自分の望みをかみしめる千早母・・・
「・・・千早
できるの?千早にそんな 両立とか・・・
お財布的にも浪人してもらっちゃ困るのよ?」
「わ・・・私いい言葉知ってる 知ってるよ!」
「? どんな言葉・・・」
「するよ両立!!」
「だからどんな・・・」
「がんばるよ両立!!
あ がんばるがんばるって言うだけじゃダメだね えっと」
と、駒野先生のレクチャーにしたがい、物事の上達のポイントをおさえていく千早。
① 目標は具体的に/次の模試でどの大学かB判定もらう
② 時間は集中的に使う/勉強時間はかるたとキッチリ半々にする
③ 第三者に反省点の指摘を受ける/先生たちに毎日添削してもらいに行く
④ 居心地のよい場所から出ていく/ちがうかるた会にも修行に行く
とうとう微笑う、千早母。
「太一!」
家を出て、去っていく太一を追いかける千早。
「ありがとうね」
「なにもしてねーよ」
「ありがとう ありがとうね 太一」
かすかに頬を染め、手をあげて去っていく太一。
いつか "感じ" なくなる
やりたいことを思いっきりやるためには
やりたくないことも思いっきり やるんだ
■ 「ちはやふる」は次号からお休み。年明けに再開予定とのこと ■
***以下、ざっくりと感想です。***
① 駒野先生の名台詞
“やりたいことを思いっきりやるためには、やりたくないことも思いっきりやんなきゃいけないんだ”
きましたね、駒野先生の名台詞!!
「やんなきゃいけないんだ」じゃなくて、「やるんだ」となっているところ。
千早の決意の現れです・・・!
駒野先生の物事の上達のポイントレクチャーも、すごかった。
高2の娘に読ませなければです(笑)
② ちょうどよいバランスになった千早と太一
以前は、太一→→→→←千早 な感じでアンバランスだったふたり。
ですが今回は、太一の行ないが千早を思ってのこと、と千早はしっかり感謝しましたし、
太一は太一で、押し付けがましくなく、さりげない気配りでした。
いろいろアンバランスゆえに起こってたひずみが、解消された感じがします・・・
このふたりの気の置けない感じも、やっぱり好きだなあ。
③ テレビ番組の意味
テレビで、周防さんの弟子?的な立場を全国的に知らしめた太一。
これはやはり、周防さんの病状がすすみ、名人戦に出られなくなるような展開になった時に、
師匠/弟子の関係が皆に伝わるようにするための設定でしょうか?
詩暢ちゃんの「プロの道」も、伊勢先生との関係も、どうなるか・・・
気になります。
④ 千早母の叫び
「子供には 高確率で幸せになってほしいのよっ」
ああ、わかります・・・!というか、個人的には、
「絶対幸せになってほしい!」
1日のほぼ80%は幸せで満たされていて欲しいです。
もちろん、幸せではない時間が幸せな時間を作る、ということもあるかもしれませんが・・・
千早母も、詩暢母も、思うは同じだなあと共感仕切りだった次第です。
さて、「ちはやふる」連載はしばらくお休みですが、
来週のびらぶには、あわら市の「ちはやふるweek」レポが載るとか♪
「イシュタルの娘」の続きも気になるし、次号も買わねばです。
そして時間の余裕ができたら、連載再開までに、一度これまでの展開を読み直してみたいなあ。
33巻の感想も。
皆さんも、何か気が付かれたこととか思われたことがあったら、感想ぜひ共有してくださいませ!
PR
プロフィール
HN:
福ら雀
性別:
非公開
忍者カウンター
最新記事
(08/22)
(01/14)
(01/14)
(01/14)
(01/14)
COMMENT
No Title
大変でしょうけど、感想記事いただけるとホッとします。
でも無理はされないでくださいね。お身体が一番です。
今回のテレビのしのぶちゃん、超美しかったな~女神さまのようです。
周防さんとしのぶちゃん、なんとか吉野大会に出てもらえないかなあ。
しのぶvs周防さんの試合がどうしても見たい!見てみたい!
頂上決戦で周防さんを倒して、かるた界の頂点にしのぶちゃんが燦然と
君臨してもらいたいなあと思いました。
千早は相変わらずというか・・・子供に幸せってのは、母親なら同感ですよね。
子どもたちにはなかなか分かってもらえないけれども。
うちにも中三の受験生がいますよ。受験はする方もさせる方も大変ですよね^^;
とりあえず、
駒野先生から一日英単語50個暗記、
原田先生から一日素振り600回、
深作先生から一日小論文10枚、
須藤さんから愛のデコピン100発を
それぞれ千早にお仕置きしていただきましょう。睡眠三時間なら大丈夫。がんばれ千早。
(それからわたし、福井県民ですがあわら市民ではないんですよ~
いつかイベントでお会いしたいですね!
ここでは言えないちはやふる福井ツッコミネタ(笑)でもお話しますよ(* ´艸`))
Re:No Title
私も、
しのぶvs周防さん
観たいです・・・!
連載再開して、対周防さん(名人戦)対策を、
千早、新、太一それぞれに考えはじめたところでの、
性別・年齢を超えての頂上決戦、みたいですよね。
末次先生にリクエストをお送りしたくなります♪
そして、とかさまさんの、
「ここでは言えないちはやふるツッコミネタ」
し、知りたいですーーー!
近い未来にイベントでお会いできることを祈りつつ。
百人一首アプリ
「ちはやふる」を読んだり観たりするだけでなく、百人一首を実際に体験することで、もっと「ちはやふる」の世界がわかるようになります。
このアプリを使えば百人一首の暗記や友達との対戦がいつでもどこでも手軽にできます。
百人一首アプリ。わかなつむ(暗記&お友達と対戦)
https://itunes.apple.com/jp/app/hyakunin-isshu-wakanatsumu/id953719697
(App Storeで「百人一首 わかなつむ」で検索できます。)
百人一首アプリのランキング情報。お正月が近いので人気急上昇中!
http://appgraphy.me/graph/?appid=953719697
Re:百人一首アプリ
(ご返信がとんでもなく遅くなり申し訳ありません;)
App Storeの基準をクリアされたのですね、すごいです・・・!
年を越してしまってはおりますが、1年365日百人一首は私のなかで優先順位高いので、
ぜひ拝見させていただきます。
ありがとうございました。