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ひねもす ちはやふる

HN福ら雀による、漫画「ちはやふる」に関する思ったことのつれづれ考察。 基本的に、否定より現状肯定、貶すより良いほうに捉えることをメインのスタンスとしています。感想より分析が好きです。 支部もやってます↓ http://www.pixiv.net/member.php?id=11693593

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ちはやふる 26巻 感想


ネタバレてんこ盛りですので、未読の方はご注意ください!




裏表紙の、
「揺るぎない決意、果てしなき挑戦を誓った者たちが、新しい一年への一歩を踏み出してゆく──」
を見てから考えると、26巻の捉え方がまた変わってくる気がします。

新しい一歩を踏み出すのは…

•太一
•千早
•菫ちゃん
•かるた部発足?の新

は勿論ですが、

•部長を引き継ぐヒョロ君
•卒業していく先輩たち
•一歩進んだ?マコト先輩と理音ちゃん

もホントそうだなと。

この1年、もしかしたら「ちはやふる」に描かれる最後の年かもしれない年のみんなを、ホントに応援して止みません。

各話感想書いてきましたが、26巻を通した感想をつれづれに。

感想① 千早

昨日の記事には「彼岸花」と書きましたが、
末次先生はTwitterで「曼珠沙華」といっていらっしゃいましたね^^;これからは曼珠沙華で。

そして曼珠沙華の花言葉はほんとにこの巻の太一そのものな感じなのですが、
裏表紙の千早も、BeLOVE表紙にはない曼珠沙華を背負ってるんですよね。

曼珠沙華の花言葉のうちの「独立」が、千早に響く気がしてなりません。

今回通読してみて、太一の告白のあと千早に真っ黒な札が降る理由は、
これまで私が思っていた

•思いもよらない太一の本心を聞かされたこと
•かけがえのない2人を比べてしまったこと

のほかに、

•「変わる」ことへの恐怖

があるんじゃないかなあ、と…

かるたを一緒にやってくれる仲間がほとんどいなかった中学生時代と比べると、夢みたいに素晴らしい仲間に囲まれて、太一杯にも現れてた通りかるたが楽しくて楽しくて仕方がない現在。

そんななか、一番身近でずっと一緒にやってきた太一から、思いもよらなかった気持ちを告げられて。

「何かが変わってしまう」という怖れを抱いたんじゃないかなあと。

告白の後の千早は笑顔こそ見えなかったけど、どっぷり落ち込んで周りが心配してる、という描写もなかったから、もしかしたら様子を見ながら、危惧していた変化が起こらないことに少しホッとしていたのかも、と。

事実として、高校からずっと太一は千早のそばにいた訳で。
千早が「太一がいないとだめ」と思うシーンは、私の読みではこれまで描かれたことがないと思うのですが、事実としてそばにいた、というのは大きい気がします。

まさにこれから、千早は太一のいなくなった穴を痛感するんじゃないかなあ。。。

でも千早がそれを直視して、埋めて行こうと動けるなら、確実や千早の成長につながるのだと思います。
そして千早なら、今はどんなにショックでも、前を向いてくれるはず。

感想② 太一

千早に成長のための「変化」と「独立」をうながすきっかけとなる太一の「退部」に「キス」。

そしてそれは、太一にとっても、同じこと。

これまでも、東日本予選、秋周防との練習の後、高松宮杯…とぽつぽつ千早抜きでかるたに向きあっていこうというシーンはありましたが、そもそもかるたを始めた動機、本格的に再開した動機である千早との決別、変化は、太一の「独立」につながるはず。

曼珠沙華の花言葉通り、

「あきらめ」「悲しい思い出」「想うはあなた一人」から「独立」して、「情熱」をもって「再会」する。

「また会う日を楽しみに」、太一の復活を期待して待ちたい!と思います。

出番がなくなるのは寂しいけど、あえてしばらくのブランクをおいて、復活した時には成長した姿だったら……ひときわ感動するだろうなあ。

それにしても太一が暗ーい26巻。

「おれは綿谷新に負けて4位入賞なら上出来だと思うけどよー」という肉まんくんのセリフがありますが、実際は本当にそうだと思う。

A級並の実力があったとはいえ、実際は夏にA級になったばかりで吉野会大会準優勝で高松宮杯4位ですよ?!フツーは、俺、やるじゃん!になると思う。

ホント、太一は自分に課すものが厳しいんだと思います。時には、今の自分の器量を上回るほど。
「なりたい自分」があって、その自分だったらこんなじゃない、と思うんでしょうね。

でも「おれは何になりたいのかな」というセリフがあったように、「こうなりたい」という明確なイメージがまだないから、今の自分がそれに近づけている実感がなく、まだまだとだけ思うから苦しいのかなあ…。

明確なイメージ、といえば、新にとってはおじいちゃんですね。

明確にこうありたい、というイメージがある新に対して、こうじゃない、はあるけど、こう、がない太一。対照的です。

でも新も「おじいちゃんのイメージ」止まりでは今後通用しない、と原田先生との試合で痛感した訳で。

太一にとっては、もしかしたら周防名人が「明確なイメージ」に近いものになるかもな予感もあります。

太一はデフォルトとして「新はできる」とか「精一杯、とか言わなさそう」と思ってる感じがしますが、「産みの苦しみ」というのを新といえば共有できたら少しは違うのかなあ。

でも「産みの苦しみ」さえも新は楽しんじゃうのかもしれないですが。


感想③ 以下、小ネタ

【相談】

26巻の瑞沢かるた部、「相談」女子チームと男子チームが意図的に対で描かれてるように思えます。

千早:「相談があるの…二人とも…」
(こちら側を向いて2人に腕をまわして)

太一:「二人とも いい? 相談」
(向こう側を向いて2人に腕をまわして)

千早の相談は太一を元気づける太一杯のこと。
太一の相談はまだ明確にはわからない感じですが、千早を思っての相談、というところまで対だといいなと思います。

そしてどっちにも属さない筑波くんは、実は瑞沢かるた部のキーマンだったりしたら面白い?!


【ヒョロ君とゆかりさん】

A級昇格をのがして打ちひしがれるヒョロ君に、そっと上着をかけてあげるゆかりさんに今回気がつきました^^;

ヒョロ君、フェミニンな上着が似合うのにビックリ(笑)

さてそろそろ139首まで1ヶ月。

まずは、クーベルチュール「ぶどう味」と、ちはやふる手帳が楽しみです!

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福ら雀 さま

福ら雀さん、はじめまして。musicasskyと申します。
このたび初めてコメントさせて頂きます。

みちつくゆらさんブログでは、りぶろ名義の当方のコメントに
メッセージを頂戴し、誠に有難うございました。
こちらへはみちつくゆらさんブログ経由でお伺いした次第です。

福ら雀さんの「変わることへの恐怖」という感想、成程、と思いました。

太一は千早にとってほんとうに身近な存在で、
一緒にかるたを頑張ってきた男の子、という認識で今までいたわけですから、
その彼がじぶんのことをずっとそういう想いでみていたのだ、という事実は、
千早にとってまさに世界観が一変するくらいの衝撃だった、と。

「心許せる幼なじみ」の喪失。
そして、彼はほんとうに部を去ってしまって ―。

今、関係性が暗転してしまっている太一と千早ですが、
そんな中、高松宮杯をとおして太一への想いに光を取り戻した新だけが、
今のちはやふるにとって唯一の救いのような気がします。

もう、どちらかを選ぶとかでなくて、
昔みたいに「チームちはやふる」な3人になってくれないかな…とか思ってしまったり。
この恋のシーソーゲームに心が折れてしまいそうな今日この頃です…。


ご来訪ありがとうございます!

musicasskyさま、おいでいただき嬉しいです。
ありがとうございます^ ^

「「心許せる幼なじみ」の喪失」のくだり、拝読していてなんだか涙がじわじわと…。
本当、ですよね。
ここから元には決して戻れない、決定的な喪失なんだなと切なくなりました。

私も「ちはやふる」は3人が好きです。最終的には3人じゃないとと思います。もう、千早がどちらかを選んだりするのは、大人になって成熟してからで良いんじゃないかなあと(笑)

ただし本当の意味で強い「3人」になるには、「3人」でいることの大切さを知るために、一度1対1の関係を崩さないといけなかったのかもしれませんね。。。

そういう意味では、musicasskyさまの仰るとおり、新は千早ぬきでかるたを通して太一を知ることで、一歩先に進んでるのかもしれません。

その新がふたりを光のほうへ導いてくれることを私も祈りつつ。ドロドロ展開がこれ以上続かないよう吹き飛ばしてほしいと思います!

またあちら様でも、こちらでも、素敵なご意見楽しみにしております。よろしくお願いします^ ^
  • 福ら雀 さん |
  • 2014/10/13 (12:05) |
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  • 返信
  

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